USP医学部最先端医療現場見学会

コンサルタント部会主催のUSP医学部最先端医療現場見学会が8月9日午前10時からクリニカ病院で行なわれた

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コンサルタント部会(渡邊裕司部会長)主催のUSP医学部最先端医療現場見学・意見交換会に19人が参加して、8月9日午前10時から午後1時までクリニカ病院で行なわれた。

初めに集合場所のIncor病院前で、渡邊部会長が見学施設や医学部首脳陣との意見交換会について説明、また杉本麗名副領事の協力で今回の見学会が実現した経緯を述べた。

初めにIncor病院内の研究室で、マルセロ・マステール医学部教授が、ラテンアメリカで初めて心臓移植が行なわれたサンパウロ州立大の医学部は、心臓外 科や遺伝子研究分野などでラテンアメリカの最先端レベルにあると説明、また遺伝子研究室のAyumi 教授は高血圧症遺伝子を組み込んだラットで、高血圧が及ぼす冠状動脈への影響についての研究やゲノム解読研究室、顕微鏡室、細胞培養室など各研究室の役割 や研究課題についで説明した。

続いて1日に1,500人の患者が来るクリニカ病院の急患対応 棟では廊下にまで溢れて、診察順を待っている患者をみると、ブラジル医療の実態を垣間見ることができたが、24時間ひっきりなしに運ばれてくる急患への病 院側の対応の大切さが再確認できた。また院内外での脳死患者からの臓器移植などについても説明がなされた。

放射線協会の腫瘍学研究センターは今年6月末に完成、新設された化学療法の入院棟の見学、腫瘍診断に欠かせない磁気共鳴装置(MRI)の説明などをマルセロ教授から受けた。

大学病院管理センターではジオバ二・ギド・セリ医学部長から西林万寿夫総領事などに記念出版物が送られ、渡邊部会長がジオバ二医学部長に記念のプレートが贈られた。

最後にサンパウロ州立大医学部のシステムのプレゼンテーションでは、年間130万人が診察を受け、 48万人に画像診断を実施、33万人が緊急手当てを受け、6万5,000人が入院、また4万人が手術を受け、600人が臓器移植を受けている。クリニカ病 院の月間平均患者数は3万8,770人、そのうち3%が他州からの患者であり、海外からの患者は0.1%を占めており、平均入院日数は7.4日、またクリ ニカ病院には2,150人の医者、1,002人の看護婦および3,267人の看護助士、一般事務職員1,935人、メンテナンス部門397人、その他 5,477人の1万4,228人が従事している。

クリニカ病院経営資金は州政府から50%、 FFM基金30%、サンパウロ州立大学10%、金融機関や研究機関からの援助が10%となっており、年間予算は10億3762万レアルに達していると説 明、質疑応答では病院経営資金、入院日数,ゼルビー二財団の予算、病院勤務のドクターのサラリー,産学パートナーシップなどについて質問された後、日本食 のランチが提供された。

今回の医療現場見学会では、ブラジル医療の最先端技術の高さ、立派な 医療機器や設備が見学できたが、ブラジル医療制度の歪による貧困患者の苦難など現場を知ることが出来、また予算不足の大学病院などへの支援の必要性なども 知ることができ、参加者には素晴しい見学会となった。