中国製鉄鋼製品がラテンアメリカで急増

世界金融危機の影響で今後の鉄鋼需要の縮小が見込まれているために、先進国を中心として鉄鋼減産が余儀なくされて計画変更を迫られているが、ワール ド・スチール協会の調査ではラテンアメリカ地域への中国及び東ヨーロッパ産の鉄鋼輸入が急増して地元鉄鋼メーカーは憂慮している。

今年8ヶ月間の中国からのブラジルへの鉄鋼製品関連輸入は60%増加、アルゼンチンやメキシコは20%、ペルー80%、ラテンアメリカ諸国の平均は40%に達している。

ラテンアメリカ地域の今年の中国製鉄鋼製品の月間平均輸入額は20億ドルに達しており、各国では保護政策の方向に動いているが、ブラジルでは10種類の鉄鋼製品が免税措置となっているために、今後はメルコスールの域外共通関税(TEC)の適用を検討している。

金融危機以前のブラジル鉄鋼業界の2013年までの投資は400億ドル、粗鋼生産を現在の4,100万トンから6,000万トンに引き上げる計画であったが、投資計画の見直しを迫られている。

しかしヴォトランチン、チッセンクルップやCSN製鉄では来年から2010年にかけて新設製鉄所の建設が進行中であり、シノブラスはパラー州マラバ市で生産能力が40万トンの製鉄所の落成式を行なったばかりである。

今年の中国の鉄鋼消費は前年比7.0%増加、来年は6.0%増加の4億7,000万トンが見込まれているが、昨年は前年比16%の大幅増加を記録していた。(2008年10月28日付けヴァロール紙)