今年末の石油価格は90ドルの可能性

2020年5月の過去12か月間の輸入化学製品は、COVID-19パンデミックの影響も追い風に国内消費の46%を占めている一方で、国産の化学製品は益々国内のマーケットシェアを削がれてきている。

ブラジル化学工業協会(Abiquim)の発表によると、2020年初め5か月間の化学工業部門の貿易収支赤字は前年同期比2.6%減少の114億ドルを記録、化学品の輸出量並びに輸入量共に記録を更新している。

今年初め5か月間の化学製品輸入は、前年同期比5.3%減少の161億ドル、輸入量は12.4%増加の1,880万トン、輸出は11.3%減少の47億ドル、輸出量は18.7%増加の640万トンを記録している。

今年5月の化学製品の国内生産は1.92%減少、4月は19.35%減少していた。また5月の化学製品の国内販売は16.0%増加したが、4月国内販売は過去30年間で最大の落込みを記録していた。

COVID-19パンデミックの影響で、海外の化学製品価格は石油の国際コモディティ価格下落に伴って減少した一方で、化学製品の主原料の国内製品の価格は、海外市場よりも39.0%高いために価格競争力を失くしている。

今年の化学製品の貿易収支は過去最高の赤字になる可能性がある。今年の化学製品の平均月間輸入額は32億ドル、5月の過去12か月間の貿易収支は315億ドルに達しており、2013年の320億ドルの赤字に肉薄している。

特にCOVID-19パンデミック対応の化学製品輸入が拍車をかけており、今年初め5か月間の衛生・医薬品関連製品並びに肥料向け中間財製品の輸入は、それぞれ25億ドルに達して化学製品輸入の33%以上を占めている。

一方化学製品の輸出では、特に焼成アルミナの各種無機製品が2.7%増加の15億ドル、熱可塑性樹脂関連の輸出は22.0%減少の6億1,080万ドルに留まっている。