行政改革と税制改革を2月にも議会へ提出するとゲデス経済大臣がコメント

アメリカで10日間の休暇を過ごしたパウロ・ゲデス経済大臣が、1月13日にブラジリア入りし、各種の改革に対する取り組みを再開するとコメントした。同大臣によると、2019年末にジャイール・ボルソナロ大統領が国会送致にストップをかけた行政分野に関する改革の提案は、1月末から2月の初旬にかけて下院に送致する見通し。税制改革に関しても同大臣は、議会合同委員会によって検討することで合意がなされていることから、行政改革とほぼ次期を同じくして法案を提出する考えだ。

ゲデス経済大臣は1月12日夜、エスタード紙との電話インタビューで、「大統領は引き続き献身的に改革に取り組んでいる。問題のひとつは政治面でのタイミングで、もうひとつは改革の内容だ」とコメント。「大統領はいくつかの提案を行ってそれらが採用された。(ロドリゴ・マイア)下院議長と(ダヴィ・アルコルンブレ)上院議長も同様に提案を行い、これらもまとめて扱っている。徹底して磨き上げた内容ながらその後に交渉で骨抜きにされるような改革案を送致する代わりに、事前の調整を進めているのが現状だ」と言う。

行政改革において現在の公務員に対する既得権を維持することや、税制改革ではかつての金融取引暫定賦課金(CPMF)のモデルを踏襲した税金の導入を排除することなど、ボルソナロ大統領と各党のリーダーらが主張する修正を余儀なくされたが、この2つの改革案は、事実上、合意がまとまっている。ゲデス経済大臣によると、これらの法案の国会送致に対するゴーサインを大統領府から受け取った。

舞台裏では、行政改革がチリ全土に広がったものと同様の抗議運動を後押ししかねないことに対して、ボルソナロ大統領が懸念を表明していると言われている。

ゲデス経済大臣は過去数週間、行政改革に対する反発を乗り越えるために経済スタッフが他省と交渉してきたことも明らかにした。「我々自身、政府内においてすら、この改革が一般原則に基づいたものであると他省が確認するために彼らと協議する必要があった」と言う。さらに「様々な部署にいる公務員の多くも、同様に提案のチェックを希望し、それを確認できたことに満足した」と付け加えた。

法案
 2つの法案は、本質的な部分で連邦政府の経済スタッフが発表した最新版の方向性に従ったものになる。行政改革では、新規に採用する公務員の身分保障を制限するだけでなく、現在180に細分化されている職務を30まで削減すること、各自の実態に基づいた公務員の考課に関する新たなシステムの導入、現在わずか30%程度にとどまる初任時と退任時の給与額の差の拡大などが盛り込まれる。

税制改革に関して政府は、憲法修正案(PEC)として国会に送致しない判断を下し、国会で既に検討中の2法案(バレイア・ロッシ下院議員によるエコノミストのベルナルド・アピー氏の研究をもとにしたものとルイス・カルロス・アウリー元下院議員のもの)に組み入れる手法を採用する。これについてゲデス経済大臣は、「様々な提案を統合する取り組みに協力する」と話した。

こうした取り組みと並行して、経済大臣は、2019年11月に上院に送致した経済対策の進捗にも期待している。その他の変更点として、これらの包括政策では財源の使途に関する拘束力の廃止と脱指標化を確立する。さらに最大で180団体の政府系ファンドを解散させ、非常事態の宣言を可能にすることなどが盛り込まれている。

財政問題
 深刻な財政危機下で行政府は、公務員に対して最大で1年半にわたって賃上げの承認を阻止することができる。「これら全てを進めていくだろう。議会は、改革を受け入れた」とゲデス経済大臣は言う。

このように楽観的な見方をしているものの、2020年10月に実施される統一地方選挙が国会での表決に影響を与え可決が先送りされるという声が、連邦政府内からも出ている。上院で政府リーダーを務めるフェルナンド・ベゼーラ上院議員(MDB:ブラジル民主運動=セアラー州選出)自身、行政改革及び税制改革の表決が11月以降になるとコメントしている。反対に、下水処理分野への投資拡大につなげて大衆への印象操作と選挙戦でのアピールを狙うため、下水処理事業を民間イニシアティブに開放する法案を優先しようという声が高まる見込みだ。(2020年1月4日付けエスタード紙)