20年3月下旬に中国の穀物輸入が正常化に向かう(2020年3月26日バロール紙掲載)

 新型コロナウイルス(COVID-19)の流行により導入されてきた規制が緩和されて中国が市場に復帰し、大豆とトウモロコシ、小麦の輸入量を大きく伸ばし始めている。

 パリに本部を置き中国とウクライナに支局を持つ農業分野を中心に活動するコンサルティング会社アグリテル(Agritel)のミシェル・ポーティエ(Michel Portier)専務理事によると、中国では港湾が活動を復帰したという。港の沖合には、コモディティー商品を積載した多くの貨物船が荷下ろしのための接岸待ちの状態だが、その作業も進んでいるという。

 ただしポーティエ専務理事によると、COVID-19の感染拡大によりブラジルとアルゼンチンの港湾が閉鎖されかねないという中国側の懸念も、輸入拡大の一因になっているという。

 米中は、初年に2017年比で126億ドル増となるアメリカ産農産物を中国が輸入し、翌年には195億ドル増に拡大するという合意を交わしていることで、同専務理事は、中国はアメリカから輸入する大豆の量を拡大すると予想している。3月25日に若干の値下がりはしたもののシカゴ市場の相場を支える要因になると同氏は指摘した。

 米国農務省(USDA)によると中国は2019/20農年(2019年9月―2020年8月)に、8,800万トンの大豆(粒)を輸入する見込み。これは前農年を550万トン上回る規模である。アグリテルは、この輸入増の一部は、アフリカ豚コレラの影響で深刻な打撃を受けた中国国内の養豚業界の飼育数回復に対する中国国内の飼料需要の拡大傾向に対応したものだと受け止めている。

 USDAによると、アメリカが約5,000万トンの大豆の対中輸出を見込むのに対し、ブラジルは7,700万トンを輸出するという。またアメリカからはトウモロコシの輸入も進めているが、小麦は引き続きフランス産(フランスの小麦の対中輸出は150万トンを見込む)に中中すると見られている。

 ポーティエ専務理事によると、「中国は、COVID-19に大きな打撃を受けた最初の国で、最初にその危機を脱出する国になる。今度は、アメリカとブラジルでどのような事態になるのかを我々は見守ることになる」とコメントした。

 中国税関総署の発表したデータによると、2020年1―2月に中国の大豆輸入量は1,350万トンだった。前年同期と比較すると+14.2%。大豆派生品の中では、大豆油をこの期間に前年同期比+13.4%となる11万トン輸入している。トウモロコシの輸入は前年同期比+64.7%の93万トン、小麦は同+8.9%の68万トンだった。中国税関総署によると、外にも綿花を前年同期比+19%となる41万トン輸入している。(2020年3月26日バロール紙掲載)