2020年の世界の粗鋼生産は、マイナス0.9%の18億6,000万トンに留まった(2021年1月26日付けヴァロール紙)

64カ国の約170鉄鋼メーカーが加盟している世界鉄鋼協会(Worldsteel)の発表によると、2020年の世界の粗鋼生産は、世界的なCOVID-19パンデミック危機の影響にも関わらず、前年比僅か0.9%減少に留まっている。

加盟している鉄鋼メーカーが世界の鉄鋼生産の85%を占める世界鉄鋼協会の発表によると、2020年の世界の鉄鋼生産は18億6,000万トンを記録している。

COVID-19パンデミックにも拘らず、中国の昨年の粗鋼生産は前年比5.3%増加の10億100万トンを記録、一方ブラジルの粗鋼生産は前年比マイナス4.9%、米国は二桁減少のマイナス17.2%を記録している。

2019年12月末に判明した中国湖北省武漢市が発生源の新型コロナウイルス発生で、中国の粗鋼生産は昨年2月まで減産の影響を受けていたが、3月から鉄鋼メーカーの設備稼働率は92%に達していた。

中国の鉄鋼増産に伴って鉄鉱石の国際コモディティ価格は1トン当たり180ドル近くまで上昇、昨年末の1トン当たりの鉄鉱石の国際コモディティ価格は、74%高騰の160,47ドルを記録していた。

中国の2019年の粗鋼生産は前世界の53.3%を占めていたが、COVID-19パンデミック対応で世界中の鉄鋼メーカーが生産調整したために、中国の世界マーケットシェアは56.5%に上昇、鉄鋼製品の国際コモディティ価格を大きく左右する寡占率となっている。

昨年の中国以外で特筆されるのは、昨年のインドの粗鋼生産は、前年比二桁減少のマイナス10.6%の9,960万トンと1億トンを割り込んでる。日本の粗鋼生産は16.2%減少の8,320万トンに留まっている。

ヨーロッパ連合の粗鋼生産を牽引する昨年のドイツの粗鋼生産はマイナス11.8%に相当する1,388万トン減少の3,570万トンに留まった。米国の昨年の粗鋼生産は、前年比マイナス17.2%の7,270万トン、昨年の南米諸国の粗鋼生産は、前年比マイナス4.9%の3,100万トンであった。

2020年の世界の粗鋼生産ランキングでは、中国、インド、日本、ロシア、米国、韓国、トルコ、ドイツ、ブラジル、イランは10位となっている。