2020年のサンパウロ市内の住宅販売リリース軒数は、前年比マイナス8.0%の5万9,978軒に留まる(2021年2月10日付けヴァロール紙)

サンパウロ州内の不動産業界企業が加盟するサンパウロ不動産関連業者組合(Secovi-SP)の発表によると、COVID-19パンデミックの影響で、2020年のサンパウロ市内の住宅販売リリース軒数は、前年比マイナス8.0%の5万9,978軒に留まった。

建設業界では、マーケットにおいて事前にほとんど予想できず、起きたときの衝撃が大きい事象であるブラックスワン(Black Swan)は、2016年から毎年発生して予想不能となっていた。

2016年はジウマ・ロウセフ大統領の弾劾裁判による罷免、2017年は、テメル大統領がペトロブラス汚職捜査で勾留中の前下院議長エドゥアルド・クーニャ被告への黙秘に対する支払いを承認する様子を密かに録音したテープを大手食肉加工会社JBS社の幹部2人が最高裁判所に提出報道によるテメル大統領に対する弾劾寸前までの政界混乱が発生した。

また2018年は、5月末から11日間継続したトラック運転手の国道封鎖抗議デモによる物流問題発生、2019年はブラックスワンに相当する問題は発生しなかたが、2020年はCOVID-19パンデミックの予期しない影響を受けた。

昨年のサンパウロ市内の住宅販売リリース案件では、経済性の高い大衆住宅は全体の49%を占め、中高級住宅は28%、一寝室住宅は23%を占めていた。

昨年の大衆住宅リリース軒数は、前年比マイナス9.0%減少の2万9,367軒、その他の住宅リリース軒数はマイナス7.0%に相当する3万611軒に留まった。昨年の住宅販売価格総額は前年比マイナス22.0%の272億7,200万レアルに留まった。

今年1月中旬にボルソナロ大統領は、2009年のルーラ政権の経済成長加速プログラム(PAC)の大衆住宅建設”私の家、私の暮らし Minha Casa Minha Vida”に替わる既に上院で承認されている“ブラジルシンボルカラー大衆住宅 緑と黄色の家 Casa Verde e Amarela”プログラム承認にサイン。2016年からサンパウロ市でも販売が加速している。

COVID-19対応のワクチン接種が順調に進めば、2021年のサンパウロ市内の住宅販売リリース軒数は、前年比5.0%~10.0%増加をサンパウロ不動産関連業者組合(Secovi-SP)のJafet会長は予想している。