レアル通貨の為替変動は新興国の中でも最もボラティリティが高い(2021年8月16日付けヴァロール紙)

Selic金利が今年3月から継続して引上げられているにも関わらず、混乱している政治情勢や財政赤字拡大などの要因で、レアル通貨は、新興国の中で最もボラティリティが高く、非常に不安定な状況が続いている。

3月17日開催された中銀の通貨政策委員会(Copom)は、政策導入金利(Selic)を7ヶ月連続で過去最低の2.00%を維持していたにも関わらず、食料品並びに燃料価格が牽引しているインフレ圧力を抑制するために、一挙に0.75%引上げて2.75%の決定。その後も連続してSelic金利引き上げて、8月上旬には5.25%まで引き上げている。

ブラジル国内の政治・財政上の懸念と、米国の景気刺激策の撤退開始タイミングの組合わせは、レアル通貨のボラティリティ減少の先行き不透明感に繋がり、中長期的なファンダメンタルズから投資意欲を削ぐシナリオに繋がっている。

今月13日の過去1か月間のレアル通貨のボラティリティ指数は16.83%を記録、メキシコ通貨のペソの9.10%、ロシアのルーブル9.36%、トルコのリラの13.91%のボラティリティ指数を大幅に上回っている。

今年初めからドルの為替に対するブラジルのレアル通貨は、13.29%下落を記録して、新興国の中で最も下落を記録している通貨となっている。

Selic金利の上昇は予想した程の効果は発揮していないが、相対的に見るとサンパウロ平均株価は12万ポイントに戻り、長期的にSelic金利は、10%に達する可能性はあるが、ドルはR$6.00近辺には戻っていないとNovus Capital社のLuiz Eduardo Portellaパートナーは指摘している。

またCOVID-19のデルタ変異株の影響などが一過性であるかどうかまだ判明していないことと、連邦準備制度理事会(FRB)が刺激撤退の開始を発表することに近づいているという認識が高まっている外的シナリオ要因を付け加えている。