チリ資本Arauco 社は、ブラジル国内に150億レアルを投資してパルプ生産(2022年6月23日付ヴァロール紙)

5年前にブラジルのパルプメーカーPaper Excellence (PE)の買収に失敗したチリ資本のパルプメーカーArauco 社は、ブラジル国内に30億ドル、現在の為替換算では150億レアルに相当する投資で2028年からのパルプ生産を計画している。

昨日Arauco 社にとっては、ブラジル国内での初めてのパルプ生産工場プロジェクトで南マット・グロッソ州政府と覚書を交わしている。新パルプ工場は、南マット・グロッソ州都のカンポ・グランデ市から337キロメートルの地点に立地している。

新パルプ工場のユーカリ材を原料とした短繊維パルプの年間生産能力は、250万トンで生産開始は2028年第1四半期が予定されているが、プロジェクト着手として環境ライセンスの取得が前提となっている。

同社はブラジル国内で植林事業及び4カ所の木材パネル工場を擁しており、2017年の JBSグループ傘下の Eldorado à J&F Investimentossyの買収では、インドネシアの実業家 Jackson Widjaja氏のグループ企業に買収された経緯があった。

新パルプ生産工場の Sucuriúプロジェクト建設開始は2024年下半期、パルプ工場開始は2025年1月を予定、ブラジル国内のパルプ生産は同社の世界戦略にとっては、不可欠の存在であるとatias Domeyko CasselCEOは説明している。

Sucuriúプロジェクトでは、年間250万トンのパルプ生産には38万ヘクタールのユーカリ林の植林地が必要であるが、同社では既に6万ヘクタールの植林地を確保しており、そのうち4万ヘクタールには既にユーカリが植林ざれている。

新パルプ工場の立地は、植林地域から150キロメートル離れているにも拘らず、 Sucuriú河沿いにあり、輸出向けアクセスとして州道377号線、100キロメートル離れたパラナ河、47キロメートル離れた鉄道など非常に優れた立地となっている。

新パルプ工場で生産される短繊維パルプは、アジアやヨーロッパを中心に95%が輸出が予定されている。同社のチリ国内でのパルプ生産能力は年間410万トンを擁している。また Stora Enso社とのジョイントベンチャー企業Montes del Plata社は、アルゼンチン及びウルグアイにパルプ生産工場を擁している。

今年5月の鶏肉輸出額は記録更新(2022年6月20日付けエスタード紙)

今年初め5か月間の化学肥料や農薬などの農畜産関連の化学品輸入金額は132億ドル、医薬品関連は63億ドルに達し、農畜産及び医薬品関連だけで化学品輸入の3分の2を占めている。

サンパウロ大学応用経済先端研究センター(Cepea-USP)の調査によると、2022年5月のブラジルの鶏肉輸出金額は、前月比14.7%増加の44億8,000万レアルと輸出金額では過去最高を更新している。また前年同月比28.9%増加している。

今年5月のブラジルの鶏肉輸出金額が記録更新した要因として、ロシアによるウクライナ侵攻の影響で、1キロ当たりの鶏肉価格は、前月比11.7%と二桁増加の10.39レアルを記録、前年同月比では24.3%増加を記録している。

今年5月のブラジルの鶏肉輸出量は、42万9,700トンと過去2番目の輸出量を記録、過去最高の鶏肉輸出量は、2018年7月の46万3,900トンと僅かに4,000トン少ない輸出量であった。

今年初め5か月間の化学肥料や農薬などの農畜産関連の化学品輸入金額は132億ドル、医薬品関連は63億ドルに達し、農畜産及び医薬品関連だけで化学品輸入の3分の2を占めている。

今年5月のブラジルの鶏肉輸出が増加した一因として、ヨーロッパで最も鶏肉生産が盛んなウクライナがロシアによる侵攻の影響による鶏肉輸出の減少及び北半球の鳥インフルエンザの影響を受けていた。

5月の段ボール箱派生品生産指数(IBPO)は前月比0.6ポイント減少(2022年6月13日付けヴァロール紙)

ブラジル包装紙協会(Empapel)の発表によると、2022 年5月の経済動向のバロメーターの1日当りの平均段ボール箱派生品生産は、前年同月比4.4%減少の1万3,041トンを記録している。

今年5月の段ボール箱派生品生産指数(IBPO)は、前年同月比0.6%微減の151ポイントを記録したが、段ボール箱派生品の生産総数は33万9,073トンと5月としては過去2番目の生産量を記録している。

季節的な影響を含まないデータを考慮すると、5月の段ボール箱派生品生産指数(IBPO)は1.6%増加となり、昨年9月以来の最高レベルである148.1ポイントを記録している。

今年5月の段ボール箱、シート並びに板紙付属品を含む段ボール箱派生品出荷量は33万1,817トンに達し、1営業日当りの出荷量は前月比6.2%減少の1万2,762トンに留まっている。

今年の穀物生産は2億7,130万トンに上方修正(2022年6月8日付けヴァロール紙)

今月8日の国家配給公社(Conab)の発表によると、2021/2022年の穀物生産は、先月の予想を0.4%上回る2億7,130万トンに達し、過去最高を更新すると予想、また前年比では6.2%増加が予想されている。

今回の国家配給公社(Conab)による2021/2022年の穀物生産予想が前月を0.4%上回った要因として、トウモロコシ及び大豆の第2期収穫増加予想に加えて、小麦生産も上方修正されている。

トウモロコシのサフリーニャと呼ばれる収穫期に突入した第2期のトウモロコシは、種蒔時の理想的な降雨にマッチしたために、異常気象の影響で大幅な減産を余儀なくされていた前年同期比では、44.9%と大幅増加の8,800万トンと上方修正されている。

今年のトウモロコシ生産は、第2期の大幅な増産予想で前年比32.3%増加の1億1,520万トンの収穫が見込まれている。またブラジルの穀物生産を牽引する今年の大豆生産量は、5月の予想の1億2,380万トンを50万トン上回る1億24,30万トンが見込まれているにも関わらず、南マット・グロッソ州の一部地域及び南部地域の旱魃による影響で昨年を10.1%下回る生産高が予想されている。

国家配給公社(Conab)では,今年の米生産は前年比9.9%減少の1,060万トンを予想、今年の三毛作のフェジョン豆生産は、前年比6.6%増加の310万トンが予想されている。また今年の原綿生産は前年比19.2%と二桁台の大幅増加の280万トンが見込まれている。

穀物栽培コストは過去最高を更新か(2022年5月30日付けエスタード紙)

化学肥料、農薬並びにディ-ゼル燃料価格の上昇で、今年9月からの穀物栽培向け生産コストは大幅な上昇予想、特に大豆栽培向け生産コストは45.0%、トウモロコシ栽培向け生産コストは50%上昇が予想されている。

北部パラナ州のパラナシティ市で2,900ヘクタールに相当する1200あるケールで大豆栽培をしている 農場主Fabrício Maestrello氏は、肥料や農薬などの価格上昇で生産コストが高騰して大豆価格の値上がりを大幅に上回るために、耕作面積の半減を余儀なくされている。

今年の大豆生産向け化学肥料の1トン当たりの価格は前年比120%増加の6200レアル、1リットル当たりの除草剤価格は90レアルと前年比4倍に高騰している。また1リットル当たりのトラクター用ディーゼル燃料は昨年の4レアルから約7レアルに高騰した一方で、大豆の市場価格は40%上昇に留まっているとMaestrello氏は説明している。

ロシアによるウクライナ侵攻の影響によるブラジル向け肥料の輸出の停滞、電力エネルギー問題、中国の主要都市によるロックダウンによる輸送ロディスティックなどの要因で農産物生産向けコストが上昇している。

全国農業連合会(CNA)は、次回のパラナ州及びマット・グロッソ州の大豆生産向けコストは化学肥料を中心に60%から70%増加すると予想、昨年の穀物価格は140%上昇、農薬は60%から70%増加、種子は15%から20%増加を記録している。

今年4月の農畜産部門の輸出はコモディティ価格高騰で記録更新(2022年5月20日付けヴァロール紙)

2022年4月の農畜産物輸出金額は、国際コモディティ価格上昇が牽引して前年同月比14.9%増加の148億6,000万ドルと過去最高を更新したが、輸出量は13.2%と二桁台の減少を記録している。

4月の過去12カ月間のブラジルの農畜産物の平均輸出価格は、ロシアによるウクライナ侵攻による影響を受けて32.5%と大幅増加を記録、世界の穀物の主要輸出国であるロシア及びウクライナの戦争継続予想で、今後も穀物などの国際コモディティ価格は高止まりすると予想されている。

一方今年4月のブラジルの農畜産物輸入金額は14.8%増加の13億2,000万ドル、4月の農畜産部門の貿易収支は135億ドルの黒字を計上、農畜産部門の輸出は全体の51.5%と過半数を占めている。

今年初め4カ月間の農畜産部門の累積輸出金額は、前年同期比34.5%増加の485億6,000万ドル、また過去12か月間の累積輸出金額は、25.4%増加の1,329億ドルを記録している。

今年4月の農畜産部門の主な輸出品目は、大豆派生品、牛肉、鶏肉及びコーヒーが牽引、アセアニア地域を除くほどすべての地域で増加を記録、特に中国向けは約40%に相当する59億ドルを記録、スペイン、日本、インド並びにエジプト向け輸出が大幅に増加している。

た大豆の1トン当たりの平均輸出価格は586ドル、大豆の輸出総額は80億9,000万ドルを記録、中国向け大豆輸出量は前年同月比35.2%減少の750万トンとなっている。

ウクライナは特にひまわりなどの植物油の輸出大国であるが、ロシアとウクライナの戦争による影響で、4月のブラジルの大豆油輸出金額は81.3%増加の4億1,570万ドルを記録、輸出量は24.6%増加の26万200トンを記録している。

今年4月のブラジルの食肉は、前年同月比37.0%増加の21億5,000万ドル、牛肉輸出金額は56.2%増加の11億ドル、牛肉の輸出量も22.1%増加、平均輸出価格は28.0%増加している。

4月の中国向け牛肉輸出は118.3%増加の6億7,500万ドルに達し、ブラジルの牛肉輸出の61.3%を占めている。ブラジルは牛肉輸出では米国およびオーストラリアと競合している。

年4月の鶏肉輸出金額は8億280万ドルで記録更新、輸出量は5.6%増加、平均輸出金額は27.2%増加した一方で、中国が豚肉生産を再開した影響で、ブラジルの中国向け豚肉輸出は17.0%減少の1億9,120万ドル、輸出量も8.8%減少、平均輸出金額も9.0%減少している。

 

Suzano製紙は第2四半期のパルプ増産予定(2022年5月6日付ヴァロール紙)

スザノ製紙では、今年第2四半期のパルプ生産は、第1四半期の減産を相殺するために増産を予定しているが、ロシアによるウクライナ侵攻による影響で第1四半期の天然ガス価格が54%高騰して、パルプの生産コストを押し上げているが、今年第2四半期の天然ガス価格は不透明となっていると同社のAires Galhardo取締役は説明している。

第1四半期のパルプ販売は、パルプ生産工場の保守による操業停止や過剰在庫の影響で、前四半期比マイナス13.0%の269万トンに留まっていた。

スザノ製紙の顧客からの受注は順調で生産能力の上限に達している。第1四半期は世界的な需給の緊密化は第2四半期も継続予想でパルプ価格調整を後押しすると同社営業担当のLeonardo Grimaldi取締役は説明している。

今年第1四半期のパルプ価格の値上げ効果は収益に反映していないが、輸出向け1トン当たりのパルプ価格は1年前よりも20%高い639ドルに上昇しているとLeonardo Grimaldi取締役は説明している。

今週発表された中国向け1トン当たりのパルプ価格の30ドル値上げは既に決定していたが、中国の労働節の長期休暇が終了するのを待って、すべての顧客に通知するタイミングを計っていたと説明している。

今年4月末までに予期されていなかった150万トン以上のパルプ減産で需要に対する供給がタイトになっている。また5月の世界市場は堅調の一方で、ロシアによるウクライナ侵攻の影響による物流ロディステックのボトルネックのために供給が限られている。

5月から中国向け短繊維パルプ製品を一斉に値上げ(2022年4月25日付ヴァロール)

ユーカリを原料とした短繊維パルプメーカーのブラジル資本のクラビン製紙は、5月から中国向け短繊維パルプの価格を1トン当たり30ドル値上げすると発表、チリ資本 Arauco社や Bracell社も値上げに追従する。
51日から中国向け1トン当たりの短繊維パルプの平均価格は、810ドルの値上げされるにも関わらず、昨年12月末にも約45%の大幅な値上げが実施されていた経緯があった。
5月からの値上げの要因として、フィンランドのパルプメーカーのストライキ、ロシアによるウクライナ侵攻の影響によるグローバルロジスティクスチェーンと特定地域でのパルプ工場の一斉のメンテナンスによる減産、北米及びヨーロッパでの加熱するパルプ需要が挙げられる。
前記の要因に加えて、世界の海運会社と地域のコンテナ不足、港湾での運転手やトラック不足などロジスティクスチェーンの問題により、パルプ消費と需要がより堅調になり、需要と供給バランスが悪化している。
先週、中国市場での1トン当たりの短繊維パルプ価格は784.02ドル、先週だけで40セント上昇、1か月間では91.90ドルと大幅に上昇している。一方長繊維パルプの価格は2.80ドル上昇の979.53ドル、1か月間で57.90ドル上昇している。

3月の段ボール箱出荷量は前年同月比マイナス9.6%と3月としては2005年以降で最大の落込みを記録(2022年4月12日付ヴァロール紙)

ブラジル包装紙協会(Empapel)の月間統計速報によると、20223月の経済動向のバロメーターのブラジル段ボール箱指数(IBPO) は、前年同月比マイナス9.6%に相当する147.2ポイントと約二桁台の落込みを記録している。

今年3月の段ボール平板やアクセサリーなどを含めた段ボール箱派生品出荷量は33489トンに留まって、3月としては2005年の同月以降では最大の落込みを記録している。

今年3月の1日当りの営業日数換算の平均出荷量は、前年同月比マイナス6.1%に相当する12,711トンを記録、今年第1四半期の段ボール箱派生品出荷量は、前年同四半期比マイナス9.8%に落ち込んでいる。

今年3月のブラジル段ボール箱指数(IBPO) は、1月及び2月のマイナスから一転して2.8%増加の144.6ポイントを記録、3月の出荷量は324,032トン、1日の平均出荷量はマイナス5.1%に相当する12,463トンとなっている。今年第1四半期の段ボール箱出荷量は前年同四半期比マイナス1.8%であった。

2021/22年度の穀物生産は5.4%増加の2億6,930万トン(2022年4月7日付ヴァロール紙)

国家配給公社(Conab)によると、2021/22年度の穀物生産は南部地域の旱魃の影響で大豆の大幅な減産が見込まれている。今年4月の今年の穀物生産の最終予想は、前月比5.4%増加の2億6,930万トンが見込まれているが、南部地域並びに南マット・グロッソ州の中南部地域の干ばつの影響による大豆及びトウモロコシの減産予想で、今年1月の2億8,860万トンの予想を6.7%下回っている.

3月から4月にかけて、トウモロコシを中心に2番目の播種の終了時期に近づいており、南部地域を含む生産地域全体で規則的な降雨のおかげで良好な湿度条件での植え付けを可能にしている。

今年の穀物栽培面積は、前年比4.4%増加に相当する7,280万ヘクタール、特に大豆向け耕作面積は前年比4.1%に相当する160万ヘクタール増加、トウモロコシは、6.5%に相当する130万ヘクタール増加している。

4月の今年の大豆生産は1億2240万トンが予想、3月の1億2,280万トンより40万トンの下方修正されているが、昨年の大豆生産との比較では11.4%と二桁台の減少が見込まれている。南大河州、南マット・グロッソ州およびパラナ州の旱魃は最も悪影響を及ぼした一方で、マトビバ地域のピアウイ州は最適な降雨に恵まれて予想を上回る大豆生産を記録している。

今年の大豆輸出は、昨年の8,016万トンから7,700万トンと400万トン以上の輸出減少が見込まれている要因として、大豆派生品への輸出比重が上昇しており、大豆油などの派生品輸出は年初の110万トンから160万トン増加が見込まれている。

今年のトウモロコシ生産は、旱魃に見舞われて大幅な減産を余儀なくされた前年比では32.7%増加の1億1560万トンが見込まれている。4月の今年のトウモロコシ生産予想は3月の予想よりも3.0%上方修正されている。

今年の第二期作のトウモロコシ生産は8,850万トンが見込まれている。また4月の今年のトウモロコシ輸出予想は、3月の3,500万トンから3,700万トンに上方修正、前年比では77.8%増加が予想されている。