月曜日, 10月 25, 2021

2020年上期の業種別部会長シンポジウム

         3月5日開催の2020年上期の業種別部会長シンポジウムのPDF発表資料掲載①   金融部会   ②   貿易部会    ③   機械金属部会    ④   自動車部会    ⑤   コンサルタント部会⑥   化学品部会     ⑦   電機・情報通信部会    ⑧   食品部会     ⑨   運輸サービス部会     ⑩   生活産業部会     All...

2003年上期業種別部会長懇談会-機械金属部会

 杉村部会長機械金属部会昨年はPTショックに振り回され、今年はPT政権に期待司 会  ありがとうございました、続きまして機械金属部界の杉村部会長お願いします。杉 村  機械金属部界から報告いたします。まとめといたしまして、「2002年の下期はPTショックの影響に振り回され、逆に2003年はそのPT政権の手腕に期 待する」と。これが単純明快な部会メンバーからの報告の共通点でありまして、従いまして2002年下期は為替ヘッジ、在庫、コストダウンあるいは値上げ、 資金繰りなど従来以上にリスク・マネージメントが重要な年だったと言うことです。2003年の上期見通しですが、今のところルーラ内閣が順調な滑り出しを見せていることから、ブラジル経済はより安定するというのが部会の期待と見方ですけれども、一方で不安定要素もたくさんあり、引き続き慎重な経営を継続して行くということです。 それでは個別に業界ごとの報告をさせていただきます。プラント - 紙パ、石化、アルミ向け好調、輸入税引き上げが心配 まずプラント業界ですけれども2002年の下期、投資を含めた好調な業種としては紙パルプ、石油化学、アルミなどがありました。紙パルプやアルミは輸出が引き続き好調で、増産傾向にあったこと、石油化学はペトロブラスからの投資案件が大変好調であったということです。 一方、停滞気味であったのは電力プラント、港湾荷役設備、製鉄プラントなどです。それでも電力プラントはご存じの通り、国内産業がもう少し活発になって消 費が拡大すれば当然、案件が復活するだろう。それから港湾設備並びに鉄鋼関係は輸出が拡大しておりますから、ルーラ政権の信頼性が確認できれば、2003 年再び活発になって来るという見通しを持っています。ただ日系メーカーのルーラ政権に対する若干の心配点は、国内の失業対策をとったときに国内メーカー優先ということで、国産化率アップや輸入機器の輸入税引き上げなどが打ち出されるのではないかと言うことです。鉄鋼 - 輸出増で生産伸びる 次 に鉄鋼業界です。2002年のブラジルの鉄鋼生産は約3000万トンで、2001年に対して11%の増加でした。一方、輸出は24%伸びて、結局、輸出が 生産増加の最大の理由でした。現時点での2003年の鉄鋼の生産予測は約5%増の3100万トン。他方、輸出は11%増を見込んでいますので、2003年 も生産増は輸出に引っ張られるという見通しです。現在、ブラジルの鉄鋼は為替メリットやセーフガードなどの制限が少ないことから、強力な輸出ドライブがか かっています。メーカーによっては国内市場よりも輸出を重視しているという傾向にあります。 もう一つ鉄鋼関係のポイントは、国際的に鉄鋼市場は 中国が牽引する形で需要が伸びているが、競争力のない欧米で鉄源設備を休止する傾向が出ています。それを補う目的で、ブラジルの鉄鋼産業は注目を浴びてい るが、欧米企業進出や企業統合、再編など2003年以降ブラジルの鉄鋼業界は大きく揺れ動く可能性があるということです。建設機械 - 先進諸国並みにパワーショベルにシフト次 に建設機械。通年ですね、大統領選挙の年は上期に対して下期は20%以上販売が落ち込む。昨年は落ち込みが、10%強に留まりました。特にパワーシヨベル に関しては逆に3%の販売増加を記録しました。これはブラジルの市場が先進国並みにブルドーザーやホイールドーザーなどからパワーシヨベルにシフトしてい ると言うことだと思います。輸出につき中近東から南ア向けで検討しましたが、米国の回復の遅れ、それから欧州最大のドイツ市場の冷え込みなどが あって結果は15%減でした。2003年の予測は、ルーラ政権の建設需要に関する方針が必ずしも明確でなく、また、道路工事入札の一時停止命令などもあり まして前年比で15%減の予想をしています。電動工具 - コストの売価転嫁できず、今年も期待うす次に電動工具です。2002年は下期大幅なドル高になり、なかなかそれを、コストを売価に転嫁できず採算が悪化しました。同時に個人消費向けは売価が上...

2003年上期業種別部会長懇談会-機械金属部会(資料)

ま と め2002年の下期は正にPTショックの影響に振り回され、2003年の上期はそのPT政府の手腕に期待するというのが部会メンバーからの報告で共通した点であった。2001年の電力不足問題、アルゼンチン危機、米国同時テロの影響などブラジル経済の足を引っ張った諸問題が解決方向に進み、2002年の景気は確実に回復すると期待されていた。更に選挙特需というプラス効果もある事から2002年の下期は絶好調であるはずであった。しかしながら、大統領選においてルーラ候補の優勢が明らかになるにつれ事態は急変した。レアルは予想以上に暴落し、金利は一旦下げたものの再び上昇していった。景気バロメーターの一つである自動車の生産も2001年を下回る結果となった。2002年下期は為替ヘッジ、在庫、コスト、値上げ、資金繰りなど従来以上にリスクマネージメントが重要であった。2003年はルーラ内閣が順調な滑り出しを見せている事からブラジル経済はより安定するものとの期待が部会メンバーには大きくあるが、一方で不安定要素も沢山あり引き続き慎重な経営を継続していく事になると思われる。特に2003年上期中に金利が下がるかが大きなポイントとなる。現状の金利では自動車の販売は多くを期待できず、現実に自動車業界が2月以降の生産見通しを下方修正した事などからも2003年の上期は引き続き難しい経営環境が予想される。以下業種、業界別の報告です。 プラント業界2002年下期は業種別に見ると上期に続き好調であった業種と案件はあるが凍結されたままで進展しなかった業種があった。好調な業種としては紙パルプ、石油化学、アルミなどがある。紙パルプやアルミは輸出が引き続き好調で増産傾向にあり、石油化学はペトロブラスを中心に好調であった。一方、停滞気味であったのは電力、港湾荷役設備、製鉄などであるがブラジルの政治経済の先行き不透明が案件の進捗にブレーキをかけた結果であった。電力プラント案件はルーラ政権が安定し国内産業が発展を再開すれば、再び急速に進展する可能性があるが現状は案件の凍結、中断などが継続している。又、港湾設備の投資は輸出の拡大が見えている事からルーラ政権への信頼性さえ確認できれば再び活発化するものと期待している。鉄鋼の設備関係は大型案件が一巡したところで一服感があるが、輸出が好調のため今後設備投資の案件が活発になる事が予想される。日系プラントメーカーとしてはルーラ政権の失業対策で国産化率upや輸入機器の輸入税増加などが打ち出される事を懸念している。鉄鋼業界2002年のブラジル鉄鋼生産は約3千万トンで2001年に対し11%の増となった。一方輸出は24%と伸び、輸出が生産増加の最大の理由であった。現 時点での2003年の鉄鋼生産予測は5%増の31百万トンで増加の大半は輸出(+11%)によるものである。為替メリットやセーフガードなどの制限が少な いことからブラジル産鉄鋼製品は強力な輸出ドライブがかかっている。メーカーによっては国内市場軽視の傾向があり需給はタイトになっている。国際的な鉄鋼市場は中国が牽引する形で需要が伸びているが、一方で競争力のない欧米では鉄源設備を休止する傾向が出ている.それを補う目的でブラジルの鉄鋼産業は注目をあびており欧米企業の進出や企業の統合、再編など今後大きく揺れ動く可能性がある。建設機械大 統領選挙の年は通常上期に対し下期は20%以上の販売の落ち込みがあるが今年は10%強の落ち込みにとどまった。パワーショベルに関しては3%の販売増加 を記録した。ブラジル市場が先進諸国なみにブルドーザーやホイールドーザーなどからパワーショベルにシフトしている傾向がはっきりしてきた。輸出は南アや中近東向けが健闘したが米国の回復遅れや欧州最大のドイツ市場の冷え込みなどがあり上期横ばいを予想していたが結果は15%減であった。2003年についてはルーラ政権の建設需要に関する方針が必ずしも明確でなく、又道路工事の入札の一時停止命令などもあり対前年比では15%減を予想している。今後ルーラ政権の動きを慎重に見極める必要がある。輸出は米国のイラク攻撃が始めれば当然中近東向けだけでなく世界的にも景気が停滞することのなるため2003年の上期に関しては益々悲観的である。電動工具2002年下期はドル高で大幅なコストupとなった。コストを売価に転嫁したが競争の関係でフルには転嫁出来ず、利益率のダウンとなった。又売価が上がったことから業界全体では個人向けの販売量も落ち込む結果となった。上期に好調であったプロフェッショナル向けやインダストリアル向けも下期は伸び悩んだ。2003年上期については、ルーラ政権はまだ不安定要素が多い事、金利の急激な下落も期待できないことなどから需要は低迷すると見ている。為替ヘッジや在庫の削減などを徹底していく必要があると考えている。汎用エンジン主力の汎用デイ―ゼルは大統領選挙の特需を期待したが2002年は前年比5%の減であった。その中で中国製のもが43%増と台頭してきており脅威となっている。ヨット用やパワーボート用デイ―ゼルは需要は小さいながらも横ばいであった。2003年の上期も需要の拡大要素は小さく、一方で中国製の進出が激しくなって来ており環境は残念ながら好転しないと見ている。アプリケーションの追加や他社との補完関係の構築などの努力を一層推し進める必要に迫られている。ポンプ2002 年の下期は一時PTショックの影響を懸念したが選挙後から需要は一気に拡大した。理由としては農牧畜業が拡大しつづけたことや旱魃による灌漑、水道需要の 伸びに加え、期末予算消化と見られる水道ポンプの入札が例年以上に大きかった事があげられる。又レアル安による輸出競争力upで輸出が伸び売上増に貢献し た。2003年上期はルーラ政権が上下水道の整備に力を入れる可能性が大きい事や農業分野の成長が継続する事、恒常的旱魃の傾向などプラス要素が大きく前年比で15%程度の需要の伸びを期待している。輸出についてもこの為替が続けば更に拡大することが出来ると考えている。輸入品代替や輸出力upの為国産品の生産を拡大していく計画である。工業用ネジ2002年の下期は主要需要業界である自動車、自動車部品、電子電気業界が低迷し上期に比べ数量ベースで約10%の減となった。2003年の上期はPT政権の経済政策が取り敢えず内外から認められていることからブラジル産業、経済が安定すると期待している。上期の販売は前年同期比横ばい、下期に対しては10%の回復を見込んでいる。為替や現地材料費のupをカバーできるだけの外売り値上げが出来ない状況にあり採算は2003年も厳しいと見ている.精密測定機器急激なドル高で販売減を覚悟していたが精密測定器の需要の拡大傾向は継続し、2002年下期も販売増となった。国産品はコストが上がったものの他社の輸入品より価格競争力が増したこともありPTショックや為替の悪影響は最小限にとどめる事ができた。しかしながら輸出は米国向けが昨年比40%減、ベネズエラ向けのstopなどがあり98年以来初めてマイナスとなった。輸出関係ではアルゼンチン向けの回復が唯一のプラス要素であった。2003年の上期も精密測定機器の国内需要の増加傾向は変わらないと見ているが米国向け輸出の回復は期待できず全体で5%程度の伸びにとどまると予想している。超硬工具ドル高や自動車業界の伸び悩みなどネガテイブ要因はあったが鉄鋼製品向け超硬ロール、鉱山向け工具などが好調で全体では2002年下期は上期に比べドルベースで14%の販売増となった。2003年の上期は自動車向けが引き続き期待できないが超硬ロールや鉱山、建設関係向け工具には期待している。切削工具大統領選挙前の一時的混乱はあったが大勢が決まった10月以降は比較的順調に推移した。自動車向けも予想したよりは好調であった。2001年の同時多発テロ前の状況に戻りつつあると言う感じである。結果として2001年が悪かっただけに昨年は明らかに需要が拡大した。為替の関係からブラジルでの生産を拡大して輸出に向ける対策を取っている。2003年はルーラ政権が予想以上に安定する気配であり景気は徐々に拡大していくと見ている。金属加工油2002 年下期の潤滑油の需要は前年同期比で増減は無かったと考えられる。問題は潤滑油材のコストに関係する石油価格が上昇しコストupとなったものの価格転嫁が 十分出来なかった事です。コストダウンではカバー出来ないレベルの材料費upは2003年になっても続きますので経営が益々圧迫される心配がある。2003年上期に市場が成長する可能性は少ないというのが業界全体での見方となっている。軸受2002年下期は大統領選挙の影響で為替や金利が大きく変動し客先への影響が心配されたが結果は比較的安定したものであった。昨年下期の自動車の生産は対前年同期比9%増、対前期4%増と軸受工業会の予想よりは堅調であった。二輪車は前年同期比25%増を記録し相変わらず絶好調であった。ブラジルのモーターメーカーも輸出の拡大に成功し軸受需要拡大につながった。家電など低迷している業種もあるが日系メーカーが現地生産している標準玉軸受の需要は20%程度増加しフル操業に近い状況であった。しかしながらドル高による輸入部品のコスト高や強引な値上げの続く鋼材などによるコストupにたいする売価への転嫁が難しく採算は悪化した。輸入軸受が主体の補修市場(代理店)は昨年上期からの在庫調整とドル高での買い控えが下期も続いた。但し11月頃からは回復傾向が出始め2003年には補修需要は本格的に回復すると期待している。現地生産品の2003年の見通しは引き続き好調との見方であるが、自動車の2月以降の生産調整の動きに見られるように不安要素は残っている。ルーラ政権が安定し、その結果為替の安定、金利下落という流れになるまでは安心出来ないと考えている。 日伯間FTAに関するアンケ-ト結果下記項目で〔良し〕とするものはどれですか?(複数回答可)ブラジルで生産している企業9社回答していない企業2社回答出来るだけ早期にFTA締結交渉にはいる。4点2点ALCAの進捗状況を見て判断する。2点 EUとのFTA進捗を見て判断する。2点 韓国、インドなどアジア諸国との進捗を見て判断する。  当面ブラジルとのFTA締結を望まない。  日伯FTAは当社には影響が無い。2点 

2003年上期業種別部会長懇談会-化学部会

新井部会長 司 会  ありがとうございました。時間の関係上、どんどん行きます。化学部会の新井部会長さん。新 井   山田さんと柳田さんのほうからマクロの方のお話があり、これから具体的な、と言うことで化学品業界ですが、下期については、大統領選挙のクリスマス商戦へ の影響、並びに輸入原料を主体としているために、ドル高の昂進によってはかなり苦戦を強いられると予想した会社が多かったわけですが、結果として厳しい決 算を強いられた会社が殆どとなりました。樹脂加工 - 自動車メーカー、化粧品包材向け好調業 界別に行きますと、樹脂加工業界は、第三・四半期の急激なレアル安で輸入資材比率が高いこともあり大幅なコスト増、販売価格に転嫁できず大幅に採算悪化。 選挙後レアル安・政情不安は落ち着いたこともあり、このドル高をベースに値上げを行ったという状態ですが、販売先業界では、輸出が増大した自動車メーカー 向け、それから化粧品中心の包装資材、日用雑貨向けが好調。その他は家電、工業部品、建築資材等が後半に入り上昇傾向だったということです。写真フイルム - 流通チャネル・モデルに変化それから、写真フィルム・ペーパーですが、2001年並みの総需が維持出来ればと期待した通りで、ほぼ数量面では前年並み。ただ、このドル高、インフレの 昂進などで販売は第三・第四半期とも前年同期比低迷。年末にかけて前年を上回る小売りの伸びにより通年では前年並みを確保。 ただし、価格面では 為替安にコスト増を完全には市場に転嫁できず、更に新規参入により安値傾向も重なり総じて軟化。それから、流通チャネルのモデルが変わってきて、非写真店 ですね、"非写真店チャネル"へのシフトがより明確になってきており、全体の30%を超えてきたのが2002年の傾向でした。筆記具 - 売上げ15%増 筆記具、ボールペン等の筆記具業界は、総じて8月から11月の4カ月間に売り上げの65~70%が集中。このためにレアル安に直撃された形で輸入資材仕入 コストも大幅増、資金を圧迫。さらに国内購入資材もレアル安・インフレの昂進で仕入れ価格が上昇。国内向けは、ボールペンみたいな安いものでR$1~2と いうことで、低価格品が中心でこれらの材料費の占有率が高いこともあって、コストアップで採算が圧迫された。11月に値上げしたこともあり、売り上げは前 年比15%増ながら出荷量は3%増に留まった。水処理剤 -値上げで利益確保なるも為替損が経常利益を圧迫水 処理業界、水処理剤ですね、2000年から2001年にかけて15%程度の伸長を示したが、これはインフレ・為替安要因によるもので、02年実績もポテン シャルは大きな変動はないものの、数値的にはR$2億4000万ぐらいの市場規模となっている。ドル高要因については上期3%、下期8%、通期平均5%強 の値上げを実施し吸収に努めた結果、営業利益は前年比大幅増なるも外貨借入などに伴う為替損が経常利益を圧迫したということでした。接着剤・シール材 - 自動車、スピーカー関連好調そ れから、接着剤・シール材は、コンシュマー向け瞬間接着剤は値上げを見込んだ大手流通代理店の前倒し発注、在庫の積み増しを行った事などで、数量面では大 幅増。工業材料は、海外輸出向けを中心にした自動車エンジン・シール材、オートペッサ、スピーカー製造業界向けのシール材と接着剤需要好調。これに伴う、 塗布用の塗布ロボットなど塗布機の売り上げも大幅に伸びた。ただし、レアル安の昂進で付加価値率がかなり下がったということでした。化粧品 - 5,300億円市場化 粧品業界ですが、2002年の化粧品市場は、大体化粧品市場の規模が5300億円とすれば、前年比10%くらいの伸長だった。スーパー、薬局での化粧品売 り場が拡大。米国の人気メーキャップ・ブランドがイグアテミ・ショッピング・センターで1号店。それから03年に更にあと2店くらい開店予定。ただし、ド ル高による原材料コストの上昇で国産品も含め大幅値上げとなり、輸入品は更に高価なイメージが増幅され、消費者は避ける傾向が強まった。レアルベースでは...

2003年上期業種別部会長懇談会-化学部会(資料)

昨年9月の下期展望において、10月の大統領選挙のクリマス商戦への影響並びに輸入原料を主体としているためドル高の昂進によっては、かなり苦戦を強いられる、と予想した会社が多かったわけですが、結果として厳しい決算を強いられた会社が殆どとなった。(1) 2002年下期回顧1) 樹脂加工業界:第 三四半期の急激なレアル安により輸入資材比率が高く大幅なコスト増となったが、販売価格に転嫁できず大幅に採算悪化。選挙後レアル安・政情不安は落ち着い て来た事もあり、ドル高によるコスト増を要因に値上げを行った。販売先業界では、輸出が増加した自動車メーカー向け、化粧品中心の包装資材、日用雑貨向け が好調、その他家電、工業部品。建築資材等が後半に入り上昇傾向だった。2) 写真フィルム・ペーパー:下 期の展望で01年並の総需が維持できれば、と期待したが、数量面では前年並みを維持した模様。第三・第四四半期のドル高・インフレの昂進などで、この間販 売は01年同時期比低迷したものの、年末に掛けて01年を上回る小売の伸びにより、通年で前年並みを確保。 ただし価格面では為替安によるコスト増を完全 には市場に転嫁できず、更に新規参入による安値傾向も重なり、総じて軟化した。また、流通チャネルでは"非写真店チャネル"へのシフトがより明確になって おり、全体の30%を超えてきたのが02年の流れだった。3) 筆記具業界:業 界団体はないものの、総じて8月~11月の4ヵ月間に売り上げの65~70%が集中しているため、レアル安に直撃された形で、輸入資材仕入コストが大幅に 上昇し、資金を圧迫。 さらに国内購入資材もレアル安・インフレの昂進で、仕入れ価格が上昇、国内向けはR$1~2の低価格品が中心であり、これら材料費 の占有率が高く採算を圧迫。11月に値上げを実施したこともあり、売り上げは前年比15%増となったが、出荷量は3%増に留まった。4) 水処理剤:水 処理薬品市場は00年から01年に掛けて10~15%伸長を示したが、これはインフレ・為替安要因によるもので、02年実績もポテンシャルは大きな変動な いものの、数値的にはR$240 百万へ膨れたと思われる。 ドル高要因については上期3%、下期8%、通期平均5%強の値上げを実施し吸収に努めた結果、営業利益は前年比大幅増となった が、外貨借入に対する為替損が経常利益を圧迫した。5) 接着剤・シール剤:コ ンシュマー向け瞬間接着剤は、値上げを見込んだ大手代理店が前倒し発注、在庫の積み増しを行った事などで、数量面では22%増となった。工業材料は、海外 輸出用向けを中心にした自動車エンジンシール材、オートペッサ、スピーカー製造業界向けシール材、接着剤需要は好調だった。これに伴う塗布用の塗布ロボッ トなど塗布機の売り上げも前年比30%の伸びとなった。 但しレアル安の昂進で付加価値率がかなり下がった。6)...

2003年上期業種別部会長懇談会

  恒例の当所総務委員会主催「業種別部会長懇談会」は、2月6 日午後3時から3時間余にわたり10部会長、1副部会長出席の下、安田保険(株)講堂で行われた。主題は「ブラジル経済2002年下期回顧と2003年上 期展望」。副題に「ルーラ大統領指導下のブラジル政治、経済が各部会や業界に与える影響」と「日伯間のFTA締結の必要性、その与える影響」。 従来、会議所会議室で行われていたが、今回は一般公開として初の試み。聴講者は工藤名誉会頭(前会頭)、能澤企画戦略委員長、他約80名。遠藤総務委員長司会で進められた。副題の日伯FTAについては、貿易部会の柳田部会長がFTAについて簡潔に解説。日本がメキシコで"バスに乗りおくれ"、日系企業が多大の打撃を受けてい る現実をふまえ、その"二の舞"を繰り返さないように、いまから準備を進めることが必要、との意見が出た。準備に取り掛かってからまとまるまで時間がかか るのが一番の心配。とくに今回、自動車業界から、「全米34ヵ国を含む米州自由貿易地域(FTAA)が2005年に設立され、それに合わせるように欧州連 合(EU)がメルコスールとFTAを形成すれば、ブラジルへは欧米の製品が無税輸入になるが、日本製品には輸入税がかかるため著しく不利になる。日伯 FTA交渉を急がなければ」と危機感を訴える発言があった。 -本号は、部会長報告と部会資料編に分かれています(編集部)-。 出席者:会頭総務委員会  司会コンサルタント部会金融部会化学部会機械金属部会電気電子部会繊維部会食品部会建設不動産部会運輸サービス部会自動車部会総務委員会在サンパウロ総領事館 田中 信(リベルコン・ビジネス)遠藤雅清委員長(安田保険)西川悦治部会長(個人)山田浩司副部会長(ウニバンコ銀行)新井章夫部会長(ブラジル北興化学)杉村秀一郎部会長(NSK・ド・ブラジル)瀬山雅博部会長(パナソニック・ド・ブラジル)木口晃男部会長(ユニチカ・ド・ブラジル)渡辺英明部会長(東山農産加工)清水邦保部会長(ブラジル竹中工務店)横山幹雄部会長(日本航空サンパウロ支店)近藤広一(モトホンダ・ダ・アマゾニア)赤嶺尚由副委員長(人材銀行ソールナッセンテ)赤阪総領事 全部会長参加の場面。中央の左から赤阪総領事、赤嶺副委員長、遠藤司会(委員長)、田中会頭。 熱心に聞き入る聴衆。前列左から上田、花田副領事、能澤企画戦略委員長、藤下総務委員 司会の言葉開会挨拶金融部会貿易部会化学部会機械金属部会繊維部会食品部会電気電子部会建設不動産部会運輸サービス部会自動車部会質疑応答、コメントルーラ大統領指導下のブラジル政治経済コンサルタント部会報告日伯間FTA締結の必要性赤阪総領事の講評金融部会資料貿易部会資料化学部会資料機械金属部会資料繊維部会資料食品部会資料電気電子部会資料建設不動産部会資料運輸サービス部会資料自動車部会資料コンサルタント部会資料

2003年上期業種別部会長懇談会-司会の言葉

懇談会では、遠藤委員長司会の下、各部会代表が各々約10分間にわたって、それぞれの業界の現状・見通しについて述べた。司会の言葉司 会  お忙しい中、多数ご参加いただきまして誠にありがとうございます。ただいまより、「ブラジル日本商工会議所2003年上期業種別部会長懇談会」を始めさせていただきます。私は本日司会を務めさせていただく総務委員長の遠藤でございます。よろしくお願いいたします。まず本日の議事進行について若干説明したいと思います。最初に田中商工会議所会頭ならびにご来賓の赤阪清隆総領事にご挨拶頂きます。引き続いて、第一部と して本日のメインテーマでございますブラジル経済2002年下期の回顧と2003年上期の展望について、各部会長から発表してもらいます。時間的にはお一 人10分程度を予定していますけれども、部会長の皆様のお顔を拝見すると皆さん、雄弁な方たちばかりなので7,8分を目処にしていただいて、ちょうどいい んじゃないかと思います。各部会長の発表後、メインテーマに関する自由討議を行います。会場の皆さんもぜひご参加頂きたいと思います。大体5時ごろを目処としてコーヒーブレイク、その後第二部として二つの副題ですね。これはルーラ政権の与え る影響、それとFTA問題、これについても意見交換を行います。討議終了後に赤阪清隆総領事からご講評を頂きまして、その後田中会頭の閉会あいさつとなり ます。それからお手元に、配布していますアンケート用紙のご記入にご協力いただいて、閉会時に回収させていただきたいと思います。それでは田中会頭、開会あいさつからよろしくお願いいたします。

2003年上期業種別部会長懇談会-運輸サービス部会

横山部会長 司 会  続きまして運輸サービス部会の横山部会長、よろしくお願いします。米同時多発テロの影響まだ消えず、米航空業界赤字95億ドルバリグ、TAMの持ち株会社設立の情報流れる成田空港のB滑走路オープンで能力4割アップ ― 航空業界横 山  皆様お疲れだと思いますが、もう少々我慢して下さい。運輸サービス部会は、部会のなかでも数多くメンバーを抱えておりまして現在57社ございます。1月の21日に部会を開催して、いろいろご意見を承りまし た。通常ですと昼の真面目な時間にやっているので集まりが悪く、盛り上がりに欠けるのですが、今回は夕方部会を、その後懇親会をやりましたので久々に盛り 上がりました。(笑い) 冗談はさておき、私どもの業界は多岐にわたってはいるんですが、基本的には皆さんの報告をお聞きして、お金があるとき何 に使うかを考えた時、まあ、やっぱり食品だろうな。いろいろあるが、旅行とか、物流とか、ホテルとかっていうのは、多分、調子良くなかったんだろう、そう 思われると思いますが、その通りでございます。(笑い)報告がありました運輸サービス部会のなかでの9つ、それぞれ内容があるんですが時間の関係もありますので雑駁ですが、要点だけご報告させていただきます。 航空、旅行エイジェント業界、海運業界、貨物業界、フォアーダー業界、通信業界、クーリエ、広告、ホテル。そういう順番でご報告いたします。 まず航空業界ですが、今までのご報告で全くなかった要素、セプテンバーイレブン、あの「同時多発テロ事件」があったわけですが、この影響がまだ一番航空業 界、旅行業界を含めて残っているところです。具体的に言いますと、セキュリティー検査に今まで想像できなかった「自爆」というような概念が出てきて、そう いうセキュリティーは従来していなかったので、それにかかるコストの増加が大きく圧迫しております。それから、お客様が少ないので運賃を下げざるを得ない、そうなるとイールド(単価)が低下するのでお金も入って来ないと言うこともあり、結果は目に見えて いると。顕著な例がアメリカですが、アメリカは実はトラフィック、航空旅客市場の40%を占めると言われておりますが、2001年度は77億ドル赤字、 2002年度が95億ドル赤字と赤字続きです。黒字基調に戻るには2、3年は掛かるだろうと言われております。その影響が顕著に出ているのが天下のユナイ テッドエアーさん、これがチャプターイレブン申請ということになっております。ブラジル におきましては、大統領選挙の影響ももちろんあったのですが、レアル暴落ということが最大の原因になっており、VARIGさん、TAMさんをはじめ、あま り良くないようです。先ほどのニュースによりますと、VARIGさんは苦戦をしていろいろなニュースが流れておりますが、TAMさんと組んでホールデイン グ・カンパニー、アメリカ資本が2、3社くらい入ってやるのではないかというふうな、未確認ですがそういうニュースも先ほどは流れておりました。それほど ひどいです。 日本ですが、日本は4月に成田のBランウェイ、1本滑走路が増えまして能力的には4割増加しましたが、その増えた分は殆ど中国を始 めとするアジアの方に吸収されたとなっております。これは私どもの話で恐縮ですが、10月からJASさんと経営統合ということでJALシステムというふう にスタートしております。2003年の展望ですが、これはまさに今世間を騒がせているイラ ク、北朝鮮等々の情勢で、戦争でも始まると大きな影響を受けるだろうと。それから中期的な問題ですと、今インターネットの普及、それからE-ticket というのが普及しております。代理店さんとか行かなくても勝手に自分のコンピューターで取れて、しかも切符なし、切符もなしで、飛行機に乗るということが...

2003年上期業種別部会長懇談会-運輸サービス部会(資料)

1. 航空業界2002年の回顧1昨年の同時テロ事件は航空業界に発想の転換(航空機利用による自爆テロという想像もしなかった行動)を迫ることとなった。セキュリティの検査強化はコス トの増加となり、伸び悩む単価による収入の減少とともに経営を圧迫した。航空業界は現在苦難の時期の真っ只中におかれている。米国ではUAの連邦破産法 11条申請を始め、暗い話題ばかりが目立っている。世界の40%を占める航空市場である米国では2,001年度が77億ドルの赤字、2002年度が95億 ドルの赤字と大幅に赤字が続き、黒字基調にもどるには後2-3年掛かると言われている。ブラジル発の旅行においては、10月の大統領選挙を前にした数ヵ月間レアルが暴落し、旅行業界は大きなダメ-ジを受けた。ブラジル国内旅行も、航空運賃は 乱高下を繰り返して安定せず、最大手のバリグ航空の苦戦を始め各社ともあまり良い決算にはなってない。日伯間は、 KEの撤退以来、特に供給の変化がなかったが、輸送量はテロ事件以前の水準にはもどっていない。出稼ぎも日本の不況の長期化であまり大きな動きは見られな かった。日本では4月に成田のB滑走路がオープンし、発着能力は4割増加したが、増加分は 中国線を中心とする東南アジア線に吸収された。JALとJASは経営統合し株式会社日本航空システムとして新たなスタートを切った。これにより、日本の航 空界は大手2社の競争を中心に安売り合戦の泥沼化している。2003年の展望航空需要はかなり回復してきており、更なる回復が期待できるが、イラク,北朝鮮情勢が予断を許さず、戦争にでもなれば悪影響が必至である。また保安検査の 強化も懸念材料である。E-ticket(電子航空券)の出現とインターネットの普及は利用客にとって便利性が益す事になり、旅行の流通業界を大きく変え る要素ともなろう。ルーラ政権の影響経済の安定、中でも特に為替の安定が望まれる。FTAの必要性と影響2国間の航空協定で決められるので特に影響はないが、FTAの導入で物流の動きが活発になれば特に貨物の輸送量に影響する。 2.旅行エイジェント業界2002年下期の回顧2001年下期に比較しテロ事件の影響も多少薄れ、旅客の動向が盛んになった。また宗教関係の大型イベントなども有り、全体的に回復の兆し有り。2003年上期の展望年度上期の大型イベントとしてカーニバルが取り上げられるが、2002年はテロ事件の影響が大きく国外からの旅客の動きは停滞気味であった。 その反動もあり、2003年3月上旬に行われるカーニバルは、国外よりの旅客の動きに期待が持てる。ルーラ政権の影響まったく不明。ただし、現在既に厳しくなっている外国人に対する永住権取得等のドキュメント関係が、労働党のルーラ氏が大統領としてどのような政策を打ち出すかにより、更に厳しい状況が起こる事が予想される。FTAの必要性と影響不明。 3.海運業界2002年下期の回顧アジア/南米東岸コンテナ航路において、アジアからの輸入が減少し、旺盛な輸出需要はあるもののコンテナ不足が原因で船積みができないという悪循環が生じた結果、採算が大幅に悪化した。2003年上期の展望例年、1月-3月は輸出が減少する時期ではあるが、営業努力で船積み数量を維持して行きたい。ルーラ政権の影響選挙公約に掲げた貧困撲滅や雇用拡大よりも為替の安定やインフレ抑制が最も影響が大きくまた一番注目する所でもある。また前政権時代に前進の見られた「港湾ターミナル・海運業の効率化」にブレーキが掛からないか懸念される。FTAの必要性と影響貿易・市場拡大効果に繋がる政策はすべて歓迎したい。日本外務省の発表によると、貿易の8割を占めている北米、欧州、東南アジア(特に韓国,ASEAN諸国)との締結を優先すべきであるとしており、ブラジルとの締結には積極性が見られないのは残念である。但し、ブラジルからの輸出では農産物が期待できるが,日本からの輸入の増加はあまり期待できないのではないか。 4.貨物業界2002年下期の回顧2002年上期後半より引続く大統領選挙戦に呼応した思惑為替相場によるレアル安が、輸入消費財の販売を直撃して、輸入業者は低迷。反面、クリスマスに向けての商品(家電、オーディオ、自動車)を生産するための部品・部材の輸入は、輸入生産にとって中枢である電子部品・部材が急増した。 また、上期後半より輸出貨物も増加し、生鮮食品・自動車部品・衣料品を中心にレアル安が輸出に貢献してきた。特にクリスマス時期を前後して客貨共に動きが活発であった。 帰国・赴任者の動向は、上期での異動が一段落した様子で、目立った動きはなかった。2003年上期の展望新大統領の就任も終え、為替相場も前年に比較してレアル高安定で始まっており、新施策の様子見から安定した時期を迎えようとしているように見える。 失業者対策を中心として消費力の向上、金融行政の改善、法整備の改善・簡素化、及び、アジア諸国に対抗できる輸出商品の価格競争力と品質向上等、世界のグローバル化に対応した新しい政策を打出すことに期待する。 特に至近の経済施策としては、やはり輸出競争力の強化・向上であり、鉱物・農産物、生鮮品、健康食品、各種原料・資材、工業用品の部品・部材を中心として価格競争力がつけられる時期に来ていると思うので、輸出に期待する。 5.フォアーダー業界2002年下期の回顧長引いたブラジル税関のストライキが終了した時期に北米港湾ストライキが発生し、当地へ向かうSEA/AIR貨物やマナウス向けコンテナ貨物に影響が発生。 その後、長引くストライキに北米向け航空貨物への転化が進み、スペース不足が発生。両ストライキの情報収集や提供に追われ、多忙となるも、貨物量は低下する結果となった。 また、一時期R$4.0/US$となった為替レートの変動も荷主の輸入離れを引き起こす要因となったものと思慮。2003年上期の展望依然REAL安ではあるが、かなり為替も安定してきたことが今後良い方向に転じることを期待している。また、上記の他責となりうるストライキ等が発生せずに、順調なる物流が可能となることを期待している。ルーラ大統領指導下のブラジル政治、経済が各部会や各業界に与える影響今後どのような政策が出されるかが焦点。 現段階では推測の域を出ないが、ルーラ政権が発足して株や為替が安定に向かっていることが一時的なものか安定的なものかを暫く観る必要があり、影響については推測困難。日伯間のFTA締結の必要性、あるいは与える影響日本が孤立してしまわないためにも、日伯間だけに留まらずに必要性があるものと考える。影響としては、日本からの商品がこれまで以上に売り難い環境となることが考えられる。 6.通信業界2002年下期の回顧大きなトピックは① 通信各社の合従連衡の動きとインカンベントキャリアー(電話)の地域・サービスの相互参入② TIMの携帯電話サービスの開始とそれに対抗するTeleSP Celular &...

2003年上期業種別部会長懇談会-開会挨拶

田中会頭開会あいさつ本 日はお忙しいところを多数お集まりいただきまして有難うございました。当会議所のビッグイベントの一つであります、「業種別部会長懇談会―ブラジル経済の 回顧と展望」はブラジル経済の動向を把握し、経営に役立てる有力な手段の一つであるということで、ブラジルサイドはもとより、日本サイドでも本社を始め、 研究機関や政府機関を含め大きな関心を持たれて参りました。しかし、従来は関係者だけが出 席し、後日その記録を編集して配布しておりましたため、希望する人たちの手に入るには1ヵ月程度を要するのが通常でした。今回、一般公開という新しい試み によりまして、リアルタイムに内容を知ることが出来るばかりでなく、一般公開としましたので会員以外でも参加できることになりました。 また、会 議は日本語で行われますが、ポルトガル語への同時通訳をつけましたので、ブラジル人や日本語の分からない日系人にも理解できるようにしました。ただ、会場 の収容能力に限度があり、先着順にしたため、希望者の一部をお断りしなければならない事態になったことは誠に残念でありました。ルーラ政権が誕生して一カ月経過しました。その経済政策は政府の約束を守り、債務は返済する、財政規律は遵守し、プライマリー黒字は維持する、インフレは コントロールする等々、極めてオーソドックスかつ筋の通った政策を打ち出しております。「初心忘るべからず」といいますが、この調子が継続できれば、今後 の成果に期待を持つことが出来ると思います。今日は、各業界の代表者が揃っていますの で、必ずや皆さんの参考になる話が聞けるのではないかと思います。今日の会合のため、色んな方々から多大な協力を頂きました、特に総領事館からは総領事以 下、関係領事のご出席を頂いたばかりでなく、お帰りにお持ちいただくようにルーラ大統領就任演説及び、ルーラ政権閣僚のそれぞれの日本語訳という貴重な資 料を頂いております。また、安田保険会社からはこの素晴らしい会場を使用させて頂いております。 最後にこのイベント実行に黒子役として尽力してくれました、当会議所総務委員会始め、関係各位および事務局があります。以上、内外の多数のご協力、ご努力に厚くお礼申し上げまして私の開会のご挨拶とさせていただきます。どうもありがとうございました。司 会 ありがとうございました。では引き続きまして赤阪総領事にご挨拶いただきたいと思います。 赤阪総領事あいさつ今日は遅れて参りまして大変失礼いたしました、申し訳ございません。今日のこの商工会議所の業種別部会長懇談会、私も大変楽しみにして参りました。去年、開かれましたこの部会長懇談会に出席させていただいた時に、はじめに ブラジル経済の不透明な要素が多くて、この部会長懇談会でその不透明な所が明らかになることを期待すると申し上げたその通り、部会長懇談会が終わった後、 ブラジル経済情勢および日本企業、日系企業の動向がよりスッキリした感じ、私の頭の中だけですが、スッキリした感じがしたのを覚えています。本年のブラジ ル経済情勢の動向はいま、田中会頭の方からお話がありました通り、ルーラ新政権のもとで穏健な経済政策が採られているということで、ひとまずは穏やかな状 況が続いているという見方が強いようですが、他方これから先を見ますと、不安定な要因もございます。国内的には新政権が採っている飢餓対策、社会保障政策、あるいは税制改革の動き、こういった動きがどういった展開を見せるか。さらには対外的な要因が懸念 材料としてございます。米軍のイラク攻撃が、今後それほど遠くない時期に予想されるような状況になっております。世界経済の状況も米国、EU、日本を始め として今年の見通しは明るいとは申せません。こうした中でここにおられる日本企業の今年の活動、展望、動向というのはわれわれも注目しているところでござ います。今年は従来に増して、日本とブラジルとの経済関係の緊密化をわれわれは期待しているところであります。来週になりますが、2月14日に東京でWTOの非公式会合が開かれます。そこにはアモリン外務大臣、フルラン商工開発大臣、ロドリゲス農業大臣と3大臣が 出られると聞いています。また、3月17日の週には「日伯経済合同委員会」が開かれる運びになっていると承知しています。これまでにも増して、日本とブラ ジルとの交流、経済関係が活発になることを期待しています。回りの状況はいろいろ不安定な要素を抱えていますが、こうしたなかにあって、各業種における日...

2003年上期業種別部会長懇談会-質疑応答、コメント

司 会  あ りがとうございました。以上であの11部会長の発表を終わりますけども、総じてみなさん共通しているのは、2003年度上期も為替、金利、インフレ、この 動向次第なのかなと思います。ここで一般のみなさまのご質問なり、ご意見なりお伺いしたいと思います。総領事館から参加されている橋口領事さま、何かご感 想でも頂ければと思います。不安あるが期待も大きい新政権橋口領事   わたしは経済班とはぜんぜん別の仕事をしていまして、今回、外の動きが分かればと思って勉強をさせて頂きに来たんですけども、新聞等で見ているような一 般的な去年の後半の経済、それから政治の不安定さ、それがやっぱり企業の方々にも影響を与えているんだなぁ、ということをここで実感しました。今年、ルー ラ政権で、新聞等で見ていて、不安定要素もあるけども期待も大きいというような感じも受けているのですが、そういった情勢が、日本企業の方々にもいい影響 を与えていればと期待をしております。司 会  商工会議所の監事会から参加されている山田議長さん、なにかございましたら。国民は経済沈静化の永続性に期待と懸念山 田  当商工会議所監事会の議長を仰せつかっている山田唯資でございます。ブラジルで経済実戦に明け暮れている、各分野の日系多国籍企業代表の方々が、それぞれの分野の「回顧と展望」について、公開の席で、その生の声を発表する 意義は非常に大であり、このことの実現を前から願っていた、当会議所幹部の一員として、私は限りない満足感を覚えるものです。ブラジルは、昨年後半期に労働者出身のルーラ氏が、国民の圧倒的な支持票を得て大統領に当選し、その施政が1月1 日から始まっており、現在のところでは、契約の尊重、財政の健全化、経済の安定、インフレのコントロールなど、施政者となった以上は、当然そうあるべきで すが、反対党であった頃に提唱していた事とは異なるやり方をはじめているため、選挙前に波乱気味であった経済も沈静化しており、「要は、今後それが長く継 続されるかどうか」に国民の期待と懸念があるところであります。そういったことから、また 6ヵ月後に、本商工会議所の同じ形式での「2003年度上期の回顧と下期の展望」の発表が待たれる事になり、したがって、これを機会に、こういった公開 の、年2回の「業種別部会長懇談会」が定着し、傍聴者の数も益々増加し、単に会議所会員のためのみでなく、広く多くの方々のために貢献できることを期待す る次第であります。司 会  ありがとうございました。みなさんのご意見をもっと聞きたいんですけども、時間がだいぶ超過していますので、この辺でコーヒーブレイクにしたいと思います。10分ほど休憩して、5時40分から始めたいと思いますので、よろしくお願いします。

2003年上期業種別部会長懇談会-ルーラ大統領指導下のブラジル政治経済

「ルーラ大統領指導下のブラジル政治経済が各部会や各業界に与える影響」司 会  本日の副題の一つであります「ルーラ大統領指導下のブラジル政治経済が各部会や各業界に与える影響」に ついてご意見を頂戴したいと思います。ルーラ政権は初めての労働党政権ということで、今後の政治運営等についての見方は、いろいろあるのではないかと思い ます。一つの見方として、総務副委員長の赤嶺さんに、ルーラ政権発足の意義ということで頭出しをお願いしたいと思います。赤嶺さん、よろしくお願いしま す。ルーラ新大統領の壮大な「ムダンサ」に期待赤 嶺  当 部会長懇談会を主催する総務委員会の副委員長をおおせつかっている赤嶺でございます。革新政権発足の意義についてわたくしのごく個人的な意見、つまり私見 を少し申し述べたいと思います。昨年10 月の選挙で、約5,300万票の驚異的な得票数で、見事当選を果たしたPT所属のルーラ第39代大統領が去る1月1日に就任して、きょう2月6日でちょう ど37日目になります。皆様方もよくご存知の通り、ルーラ新大統領が選挙公約として鮮明に掲げた旗印が「ムダンサ」(変革)ということでした。 注目の就 任演説の中でも、ムダンサという言葉を14回も使っています。ルーラ新大統領が目指すムダ ンサとは、要するに今までのこの国のあり方とか、ありさまといったものを大胆につくりかえ、より社会格差を少なくし、もっと公正、公平感があって住み心地 のいい国に再建して行こうではないか、と言うことだと私は解釈しております。そのためにまず必要になるのが、税制改革、社会保障制度改革、労働制度改革な どを手始めとする、諸構造改革の実施と貧困対策などの社会政策の推進だと判断されます。PTの系列下にいる有名な社会学者で、USPなどの教壇に立ったこともあるフランシスコ・デ・オリヴェイラ教授も、この国では最近の150年間の間に、奴 隷解放、共和制宣言、30年革命といったようなそれこそ国の「レフンダソン」、再建、再興と呼んでもいい政治の地殻変動に似た画期的な出来事が発生してい るが、ルーラ新政権の誕生はそれらに匹敵しうると指摘し、またブラジルの被支配者階層が歴史上初めて、選挙という最高の民主主義的な手段を使って、自分た ちの手でこの国の歴史をつくりかえようとしている分だけ、今までより注目に値するのではないか、といった評価の仕方をしています。確かにルーラ新政権は、政治経済社会面にさまざまな多くの困難な問題を抱えており、その反面、行政面での経験がさほど豊富ではなく、政権そのものの前途は 決して並み大抵ではないかもしれません。また、これまでの37日間の行政スタイルを見ておりましても、野党時代に考えていた事と政権党の座についた現在、 考え言っている事との間には当然のことながら、さまざまな矛盾点、つじつまが合わないことなども見受けられ、さらに試行錯誤とか朝令暮改とかの荒っぽさも 多少目立っております。しかし、その一方では、当選後の最初の記者会見で、これまで選挙の 翌日からすぐ、「為政者の公約違反に裏切られ続けてきた国民を絶えず視野に入れた政治をして行きたい」と抱負を述べており、出てくる日常の問題にもできる だけ素早く取り組んで、国民のイライラを解消してやり、懸案のムダンサを何とか実現していこうとする真剣な姿勢もはっきり見て取れるような感じがします。 例えばCNT、Sensusの最近の世論調査の結果では、ルーラ新政権の滑り出し具合を見て、実に78.4%の国民が「良い政府になるだろう」と期待を寄 せています。多少、運とツキに恵まれた側面も見逃せませんが、まぁ、順調な新政権の船出と言えそうです。ルーラ第39代大統領の今後に大いに注意を払いつ...

2003年上期業種別部会長懇談会-日伯間FTA締結の必要性

日伯間FTA締結の必要性、あるいは与える影響柳 田  もうすでにFTA研究会は2回やっておりますので、かなりみなさんご存知の方が多いと思いますが、おさらいの意味で、簡単にFTA締結の現状についてご説明申し上げます。まず世界のFTA締結の現状ですが、FTAとはそもそも、2つ以上の複数国、地域間で関税やサービス貿易の障壁等を撤回してモノ、サービス貿易の自由化を 進めた協定をさしておるわけです。2003年1月20日現在で、GATT、WTOに通報を発効しておりますFTA は世界に147ございます。でその約6割が90年代に発効したものです。その代表例がNAFTAであり、メルコス-ルであり、AFTA、これアジア、 ASEANですがAFTA。それからFTA締結活発化はこの90年代に出てきたが、その背景は、やはりWTOの場合は他国間交渉が非常に難しいことがあり ます。これはシアトルの失敗例もあるが、そういったことが背景になっている。FTA締結の意義としては、WTO交渉の補完、あるいは企業の競争力強化、それから貿易投資の確実性の確保、こういったことがあるわけです。 中南米のFTAの現状はどうなっているのかですが、中南米はみなさまご存知と思いますが、歴史的に、ブラジルを除いてFTAに非常に熱心な地域です。 ALADI、中米共同市場、アンデス共同体、カリブ共同体、メルコス―ルがあるわけです。ただ、大半は、関税同盟です。中南米でこういうFTAが非常に活 発に締結されてきたのは、構造改革、自由化を進展させて交易経済圏の形成を図って、貿易量を飛躍的に拡大することで、実際そうなって来たわけです。FTAに関する日本の現状-メキシコと交渉開始、中南米との次はまだないもう一つ政治的な意味合いとして対立の回避。これはメルコス-ルでのブラジルとアルゼンチンが一つの例ですが、そういった政治的な意味合い、あるいは対外 交渉力を持つために団結すると言ったことがあります。中南米の中で特にメキシコが非常に熱心であるといえます。これはNAFTA、それからEUと現在31 カ国のFTAに準ずるようなものを締結しております。貿易額が締結後急拡大をしている。投資、雇用などの、経済発展をこのFTA等を締結したことによって 支えている。あと、貿易依存度が非常に高いチリも、最近では積極的でカナダ、メキシコ、EU、米国、韓国と、締結ないしは締結合意をしております。先ほど出ました北米、南米、カリブ34カ国によって構成されるFTAAが現在交渉中です。これが出来ますと、人口 8億人、GDP13兆ドル。世界のGDPの4割を占める、巨大な経済圏が生まれます。ただ、FTAはこの34カ国で一括合意方法式、つまり全加盟国、全参 加国が合意をしないと成立しないという非常に厳しい条件があります。もう一つは、ご存知の通り地域格差。アメリカからカリブの小さい国まで入っているわけ で、非常に地域格差、経済格差が大きいことから、交渉が難航するであろうという予想があります。さて最後に日本の現状ですが、日本の通商政策基本はWTOを中心とした多角的貿易体制の維持・強化を基本線にしております。各地域でのFTA締結、進展を 受けて世界各地で、いま非常にFTAが流行っていると言えば流行っているわけです。日本も貿易自由化、経済活性化を図る上で、多角的貿易体制を補完する一 つとして、-地域貿易協定といった方がいいと思いますが- このようにFTAを位置づけています。今後、わが国の産業界からのニーズ、あるいは相手国市場の規模などを要素として、勘案して交渉相手国を決めて行こうと言われております。昨年締結されまし たシンガポールとの経済連携協定。これを皮切りにしまして、今年中の合意を目指してメキシコと現在交渉を進めているところです。このあとはASEAN等ア ジア諸国との交渉を予定しており、いまのところ、中南米で次を取り上げるという話は残念ながらありません。以上でございます。司 会  ありがとうございました。このテーマにつきましても意見のある部会がありましたら。機会をお待ちの自動車部会さん、いかがですか(笑)。EU、メルコスールのFTAで日系メーカーは大変不利になる近 藤  実 は大変困った事態になりつつある。先ほど言いましたように、EUとブラジル政府とのFTAの中身がかなりもう煮詰まってきたのがつい最近分かって来まし て。中身をいろいろ調べているけども、政府間の基本合意はできた。唯一、いま反対しているのは、みなさん方のビジネスにも関係あるかも知れませんが、部品 メーカーさんなんですね。FTAが締結になったときに国内の部品メーカーさんが大打撃を受けるわけですよね。関税が取られるわけですから。唯一、政府間で一応コンセンサスが出来て、中身はいまEUとメルコス-ルの関係では、完成車は35%の関税がかかる。部品は15%。中身によって違います けども大体15%です。ヨーロッパ側が提案しているのが、完成車は7年間かけて10%から始めて0%にする。だから35が10に下がるわけですね。部品は こちらのSindipecasが大反対をしてもめています。つまり受け入れられない、「これをやると、われわれはもう食って行けない」と言うことで、暗礁 に乗り上げているのが実態です。もうかなり話が詰まっていて、過去少なくとも2回、政府間...

2003年上期業種別部会長懇談会-赤阪総領事の講評

赤阪総領事 今 回の部会長懇談会、こういった形でたくさんの聴衆を前に部会長懇談会が開かれたというのは、非常にわたしにとって印象的であります。「開かれた商工会議 所」をまさに印象づける会合であったと思います。日系社会の有識者の方、文協、県人会関係者、さらには邦人プレス関係者の方もたくさん来られたとお聞きし ております。みなさま方の関心と熱意に敬意を表したいと思います。遠藤総務 委員長ほか、赤嶺総務副委員長、大変ありがとうございました。わたし詳しいとこ繰り返しませんが、テーマが3つ、「ブラジル経済の回顧と展望」、「ルーラ 大統領の今後の政治経済政策の行方」、それに「FTA」と。ちょっと欲張り(笑)、すぎられたんじゃないかという感じがしまして、一つ一つそれぞれ大変重 要な問題です。ブラジル経済については、今日のキーワードは「期待と不安」ということで しょうか。いろいろ意見が出ましたけど、期待と不安が錯綜していると。それはルーラ大統領の今後の政策見通しについても言えるのかもしれません。最後にあ のFTAについてお話ししておきたいのですが、「政府としての対応が遅れてる、特に中南米に対して熱意がない」というのは、その通りであります。わたし自 身もここにおりまして心配しております。なぜそれじゃ熱意がないかというと、これまで、ここの、ビジネスのリーダーの方から熱意のある声が聞こえてない事 も一因であります。メキシコに遅れると同様、ビジネスの方が、FTAは重要だから日本とブラジルとの間にも結ばなくてはいけないと言うことで、総意がエネルギーとなって日本政府に届くならば、これは状況が変わってきます。それから、そう言っていてもかなり時間がかかるというのは、メキシコの例でもそうですが、一つ3月に大きなチャンスが参ります。日伯経済合同委員会でござ います。ぜひともこの日伯経済合同委員会を利用されて、日本とブラジルとの間でビジネス界での「日伯FTA研究会」を発足させて頂きたい。それが日本の中 だけではなくて、日本とブラジルのビジネス界との間で研究会ができた。それに日本政府の関係者を引っ張ってくる。いうことで、先ほど近藤部会長のおっ しゃったフックができると思いますね。そういう意味では、3月17日から予定されております日伯経済合同委員会は、このFTA締結に向けての動きを始める という意味でも重要だと思います。長くなりそうなので、ここで失礼します。大変ありがとうございました。勉強になりました。 司 会 ありがとうございました。それでは最後に田中会頭、閉会のご挨拶をお願いします。 会頭の閉会あいさつ田中会頭 い ろいろ活発な意見が出まして、非常に有意義な会合であったという風に考えております。いまご指摘があったような問題点もいろいろあるわけですが、今後ます ます「こう言うものを出来るだけ改善して行こう、それで更にいいものにして行こう」と考えておりますので、お帰りのさいにはぜひ、そのアンケート調査用紙 にご記入の上、係員にお渡し頂くようお願いいたします。最後になりますが、これからも、わが会議所は重要な問題を次々に積極的に取り上げて、会員のみなさんのお役に立つ会議所ということを心がけて行きたいと思いますので、なにとぞご協力をよろしくお願いいたします。どうも有難うございました。 司 会 長時間ありがとうございました。それでは、これを持ちまして、本日の部会長懇談会を終わります。有難うございました。

2003年上期業種別部会長懇談会-自動車部会(資料)

■ 自動車2002年度、自動車の生産/販売実績は以下のような結果となりました。生産台数は年初の業界予測190万台に対して177.5万台と大幅に落ち込み、国内販売台数も年初の150万台予測に対し138.3万台と落ち込んだ。前年に引き続いた為替の大幅切下げ、インフレ圧力、高金利、株安などブラジル経済のマイナス要因が重なって、販売が落ち込み減産対応、余剰人員の削減、雇用不安が広がった。昨年の8月にそれまで懸案になっていたIPI(工業製品税)が販売の促進、雇用維持を目的として引き下げられ、≪1L 以上:25%⇒16%(11月1日からは15%)/1L以下:10%⇒9%≫一時的には前年を上廻ったものの、為替の切下げとインフレによるコスト UPで値上げが繰り返され、加えて金利がUPした事もあって再び失速した。余剰生産キャパシティーを抱えながらの生産ダウンで販売競争も今迄以上に激し く、収益悪化にも歯止めがかからず、99年の為替切下げ以降ほとんどのメーカーで収益改善の見通しが立っていない状況である。この数年で約$200億の投資をしたが、メーカーの大半は4~5年連続赤字の状況で遊休率も40%と言われている。一 方、為替が切下がった事で輸出競争力が大幅にUPし、輸出戦略をどのように強化させるかが、大事になってきた。例えば、フォードはアメリカ、ヨーロッパへ の輸出モデル(Eco-Sports)を今年(2003年)3月から生産を開始する予定であり、フォルクスワーゲン、ルノー、ダイムラークライスラーも 2004年~2005年にかけて輸出を考えたワールドカーをブラジルで生産すると発表している。これは、今迄のメルコスールを中心としたブラジル生産拠点 をアメリカ、ヨーロッパを含めたグローバル展開の出来る輸出拠点として位置付け始めたと言える。ブ ラジル政府による経常収支改善の柱とした"輸出促進"のニーズとも一致し、官民一体となった貿易協定 及びF.T.A.の締結に向けた動き(メキシコ、南 ア、EU、中国、インド等)を加速させている。昨年8月にメキシコとの間で2国間貿易協定が締結され輸出が開始された。その他にもロシア、インド、中国、エジプトと言った国々にも新たに輸出販路を広げている。四 輪関連部品メーカーも状況は同じで為替切下げによる原材料UP、輸入部品コストUPを価格に反映出来ず、収益悪化を招いている。やはり、輸出ドライブがか かっており、輸出の販路を持ったメーカーと国内のみのメーカーとでは業績に大きな差が出ており、メーカー間格差が広がった年であった。今 年(2003年)は懸案されたルーラー政権の出足は無難な滑り出しではあるが、イラク問題、USAリセッションといった国際問題は先行きに予断を許さない 状況であり、国内四輪市場の今年の見通しは悲観的なものにならざるを得ない。予測困難な金利、為替、インフレ動向が仮に現状レベル (1US$=R$3.5,基本金利:25.5%、インフレ:10%)が続いたとしても、良くて前年並と考えられ、拡大は期待できないというのが関係者の一 般的な意見である。昨年にも増してドル高による輸入部品コストUP、原材料(鉄、アルミ、プラスティック等)のコストUP、インフレによるコストUPの圧 力が強くなり、四輪の価格は昨年以上のUPを余儀なくされる事から厳しい年になると予測される。尚、四輪車の輸出については、今年は昨年の貿易協定の締結でメキシコへの本格的輸出の開始、加えてアルゼンチン四輪市場が回復の兆しを見せている事、中国向け等の大型商談の締結によって輸出拡大の期待が持てる。ブラジル国内は引き続き厳しいものの、輸出は拡大が見込める事で生産台数としては前年を多少上回ると予測されている。四輪業界は今年も引き続き為替タフネスUPの為に、部品の更なる国産化の推進と輸出拡大の為のラインナップ強化及び海外販路の開拓が課題となる。一 方輸出拡大の為に、官民協力して交渉を進めている2国間貿易協定やF.T.A.、F.T.A.A.締結に向けた動きが加速する年になるが、メーカー間競争 といった観点で見ると、これらの締結の動きによってはメーカー間での優劣が付き易くなっている。 特にヨーロッパ、アメリカ系メーカーにとってはプラスとなり、日系及びアジア系メーカーにとってはマイナス(※)となる事が考えられ、デリケートな問題に なってきている。※ (日伯によるF.T.A.及び貿易協定についての交渉は今のところ始まっていない。) ■ 二輪車2002年度、二輪車の生産/販売実績は以下のような結果となりました。 2001年2002年前年比%生産台数753,159861,392114.4販売台数692,266792,945114.5輸出台数60,19068,447113.7 二輪市場は生産/販売供に、前年比14%以上増加し、堅調に推移している。輸出についてもアルゼンチン向けは大幅ダウンしたものの、他仕向けが伸びて前年比13.7%とUPした。二...

2003年上期業種別部会長懇談会-自動車部会

近藤部会長司 会 ありがとうございました。それでは第一部の最後の発表となりますけれど、自動車部会の近藤部会長、よろしくお願いします。1. 国内ダウン、輸出アップの昨年近 藤 自 動車業界も大体ほかの業界とよく似ておりまして、国内がダウン、輸出が拡大という構造になっております。去年の実績を報告しますと、生産台数ベースでは前 年比98%、国内の販売ベースでは、輸入車も入れますと、前年比93%、輸出が105%ということで、国内ダウン、輸出アップという状況になっておりま す。さかんに言われていますように、去年は為替、金利等々ありまして、なかなか販売が伸び ないということで、ご記憶にあるかどうか分かりませんが、去年の9月に自動車のIPI(工業製品税)が下がりました。それで1リッターが10%から9%、 それから1リッターから2 リッターの中級排気量で25%から15%に大幅に下がった。そういうこともあって、一時的にはちょっと回復しましたが、この値上げ圧力が強くて度重なる値 上げがあったものですから、結果としてはこれも1、2ヵ月で失速したという事で、当然のことながら、収益の方も非常に悪化して、99年の一回目為替切り下 げ以降、ほとんどのメーカーがまだ収益改善の見通しが立っていない状況であります。キャパオーバーで遊休率40% ちなみにこの4、5年で約200億ドルの投資をしております。しかしながら、メーカーの大半は4年から5年、ずっと赤字です。それでこのキャパシティーの方もキャパオーバーだと、遊休率が約40%というような状況であります。輸出の方は為替が切り下がったことでかなり競争力がつき、さかんに他の業界でも言われていますけれど、輸出ドライブがかかった。貿易部会の柳田さんからも 報告ありましたけども、とくに今まではラテンアメリカ中心に輸出されていたけども、ロシア、それから中国、インド、エジプト、そういった国々にも輸出販路 が広がりつつある。為替が切り下がって輸出競争力がついたわけですけども、基本的に昨年あたりから、特にここに「強いインフラ」を持っておられるメーカー さんはどうも戦略を変えて来られている。どういうことかと言うと、世界的に見ると、ここ(ブラジル)は結構、輸出競争力があるんですね。全体的に言うと、ここのビッグ4、これにベンツなんかを加えたメーカーは、今まではラテンアメリカ中心の輸出を考えていたが、これをもっとグローバルに展 開できるような輸出拠点としての役割をどうもブラジルに求めつつあり、そういう投資をしつつあると。その一つの表れとして、フォードが今年の3月、もうす ぐですけれども、アメリカ、ヨーロッパ向けに輸出、まあ生産の半分以上を輸出すると、そういうモデルを新工場でつくると発表した。それからフォルクスワー ゲンもツピというベーシックなモデルを全世界に向けてつくるんだと。それからダイムラ・クライスラーもスマートを 2005年にここでつくり、輸出しますと言うことで、2004年から2005年にかけて輸出強化の戦略を打ち出して来ていると、去年かなり今までとは違っ た方向が見えて来ているという状況であります。2. 原材料値上げ圧力強い年初4輪の部品メーカーさんもまったく一緒でして、国内が冷えて、ダウンで輸出を増やした。しかしながら、輸出販路を持たれているメーカーさんはいいけれども、 輸出販路を持っていないメーカーさんは業績面で大変苦戦されて、メーカー間格差がかなり出てきたと言うのが去年の実態であったように思います。今 年は、イラク問題、ルーラ政府の将来だとか、いろいろあるわけですけども、まあよく分かりませんと。しかしながら、為替だとか金利、インフレがまあ、いま の状態が維持されると言うふうに見ても、恐らく昨年並みに行くのが大変難しいだろう、国内は期待できないと言うのが一般的な見方であります。一 つ大きな要因としては外部要因。為替、金利、インフレという要因以外にやっぱり今年は、去年の為替の切り下げの積み残しが随分ありまして、とくに原材料の...

2002年下期業種別部会長懇談会-食品部会

渡辺部会長司会   やはり、臨場感に富んだお話、ありがとうございました。続きまして食品部会の渡辺部会長にお願い致します。渡 辺 食品部会の渡辺でございます。 食品部会はメインのメンバーが 17社ありまして、レストラン、それから加工食品。加工食品は具体的に言いますと飲料、麺類、調味料、そのほかに農産物、特にコーヒーのメンバーが所属し ております。 それぞれ業種別の動向につきましてはレポートで報告をしますので、後でお読み頂くことにして、きょうは、「上半期の回顧と下半期の展望」と いうことで、ちょっと目立ったポイントを6つに絞ってご報告させて頂きたいと思います。メーカー間競争激化 まず最初のポイント、1つ目ですが、これは業界全体の動向で、業界全体としては引き続き堅調であると、いうことでございます。 経済全体は決して良くな いけども、こういう言い方をすると、伊藤さんの業界に怒られるかもしれないですが、こういう時期はやはり、消費者は耐久材から買い控えを始めるということ で、デイリーの食品に回す金はどうも減っていないようです。 レアルベースの売上高は前年比にしますと、各社概ね前年プラス。 3割弱の伸びが 2社ありました。ただし、こういう状況の中ですが、同業他社との競争は非常に激化しております。 今まで日系食品メーカーの共通のライバルといいますか、 世界最大の食品メーカーと言われるネッスル社が、ブラジルにおいても我々の前に立ちはだかっていたわけですけれども、こうした大手のほかにですね、ブラジ ルの中堅メーカーもかなり激しく追い上げているという状況でございます。スーパーのバイイングパワー強大化 2つ目のポイントですが、スーパーマーケットとの取り引きが依然、非常に厳しい条件にあるということです。 食品業界の主戦場は相変わらずスーパーマー ケットでございます。 しかし、このスーパーの大手の集約化が今年も進みまして、例えば上期には「ポン・デ・アスーカル」が「セー」を買収するとか、大手 スーパーマーケットのバイイングパワーがいよいよ強くなってきている。 ということで、取引条件もそれにつられて厳しくなっている状況であります。 あるメーカーが既存の商品拡売のためにテレビコマーシャルを入れたところ、その分売り上げは伸びたけれども、どこで伸びたか分析するとスーパーで伸びて いる。 高いお金を掛けてTVコマーシャルを入れて、一番儲からない市場で売り上げが伸びる。 しばらくは新商品以外、TVコマーシャルを入れないという 話をしておりました。超金持ち層の輸入品指向にかげり一流レストランでも売上減 3つ目のポイントとしまして、輸入品指向が崩れ始めている。別の言い方をしますと、超金持ち層の消費動向に変化が見られているという事です。 ブラジル における超金持ち層というのは、要するにいくら高くてもいいものを、という。 去年辺りまでこういった輸入品崇拝信仰があったような感じがいたしました が、今年に入って5月ぐらいからドルがどんどん上がってきて高止まりをしている状況に置いて、この傾向に陰りが出始めました。 具体的に言いま すと、サンパウロの超高級スーパーと言われる「サンタマリア」、「サンタルチア」ですとか、ほとんど輸入品を主力で扱っているスーパーマーケットの売り上...

2002年下期業種別部会長懇談会-コンサルタント部会

田中コンサルタント部会長 工業不振だが、危機知らずのアグロビジネス田 中  前回、すなわち本年初めのこの席で、年初の見通しが明るい年は、終わってみると厳しい年であったことが多く、逆に年初の見通しが暗かった年は、終 わってみると良い年であったことが多いという話を申し上げました。今年も前半を顧みて後半を予測しますと、このジンクスは破られないのではないか、という 気が致します。ブラジル経済は、昨年9月11日の同時多発テロの影響から予想以上に早く回復し、早くも11月から上昇軌道に乗りました ので、比較的、いま総領事もおっしゃったように、楽観ムードで本年に入りました。 本年上半期の成長率は、前年同期比0.14%増加しましたが、工業はマ イナスで1.78%。サービス業と農牧業はプラスで、サービスが1.55%、農牧業が4.15%のプラスで、工業の落ち込みを主に農牧業がカバーしたとい う形になっております。なかでもアグロビジネス。 広い意味の農牧、農業機械、食品、化学品、バイオを含めたアグロビジネスは危機知ら ずで、前年同期比8.3%成長して、最近10年間で最良の年となりました。 成長を支えたもう一つは、石油、天然ガスなどの鉱産物で、前年比14.3%の プラスということで、関連する機械設備業界も好調でした。為替危機からIMF援助取り付けまでご承知のように本年10月6日に大統領選挙が行われますが、実質的なキャンペーンはすでに昨年後半から始まっており、有権者の投票意図調査で政府与党候 補のジョゼ・セーラ前保健大臣は低調で、4回目の出馬となる左翼野党PTのルーラ候補が絶えずリードしてきました。 このため海外投資家の懸念が増大し て、ブラジル向け投資を押さえるように顧客に薦める欧米銀行も現れ、4月半ばに、ドルレートはR$2.264と、昨年末の2.314よりも低くかったのが 上昇を始めたわけですが、まだその段階では緩やかな動きに留まっていた。 それからブラジルのカントリーリスクも746まで下がっておりました。ところが5月末の飛び石連休を利用し、政府は突然、金融投資ファンド組入れの国債の評価方式を変更し、市場は混乱し、ドルレートは上昇テンポを加速しま した。 金融投資ファンドは、企業および個人の簡便有利、最もポピュラーな投資手段でありまして、今年4月末の残高がR$3,597億の投資ファンド残高 に対して、そのうちの75%が国債に投資されておりました。 この結果、8月までにファンドからR$577億が流出して、政府は、組み入れてある中長期の 国債を来年の初めとか、あるいは本年の選挙日前後を期日という風な短期なものに交換せざるを得なかった。 ドルレートは上昇を続け、7月末には R$3.47、ブラジルリスクも2390まで上昇しました。それではこの混乱収拾のために、政府はどういう施策を取ったかと申します と、まずIMFの援助を取り付けた。 本年末までの契約を来年末まで1年間延長して、新たに300億ドルの融資の合意を得た。 そのうち60億ドル、 20%は本年引き出して、残りの80%の240億ドルは来年引き出すという。 2番目としては、カルドーゾ大統領の呼びかけに応じ、4人の主要大統領候補 者がすべて、IMFとの合意条件の遵守を約束しました。 次は、先ほど申しました投資ファンドの国債会計方式を、わずか70日間で元へ戻した。 次は、外 国銀行への協力要請ということで、マラン大蔵大臣とフラガ中銀総裁がニューヨークで米欧日の16行に輸出金融枠の維持を要請しました。 さらに、いま現在 やってますけれども、BIS(国際決済銀行)とか各国金融当局へ市場沈静化のため、マラン、フラガ、それから局長クラスが手分けして、米、欧、日本の諸国 を訪問して、ブラジルの現状を説明するということをやっております。以上の措置により市場の混乱、ドルやブラジルリスクの激しい動揺は 押さえられたが、不安定感は依然続いております。 それはなぜかというと、今回の危機は大統領選における野党候補躍進というブラジル側の問題だけではなく て、アルゼンチン危機を含む南米全体の危機、米国を始めとする世界経済の冷却、それから米大企業の粉飾会計から発生する不信感とか、テロ再発懸念、金融シ...

2002年下期業種別部会長懇談会-建設不動産部会

鈴木部会長 鈴木  前任の鳥羽さんから途中引継ぎまして、まったく新米の「建設不動産部会長」を務めさせて頂きますので、皆様よろしくお願いいたします。I-建設業上期受注は目標通り 私ども建設不動産部会に通常参加している会社は、建設業の仕事をしているのが3社、不動産業が3社です。この間話し合ったところでは、去年の末に立てた 2002年度事業計画につきましては、企画にあたり選挙の影響を考えました。 20年、30年と建築関係の仕事をしている私たちですが、選挙の年は普通 20%から30%ぐらい悪化しているので、今年もそうだろうと、それを織り込んだ低目の計画を立てていました。 ただし、上期では各社が努力したことで予想以上に受注もうまくいって、2社は非日系企業の仕事の受注を伸ばした。新規得意先の工事が受注できたということで、上期の受注は目標通りでした。下期は10%程度の受注減か 下期はどうなるかですが、選挙の成り行きを見るということで、一寸ゆっくりしていて、確かに受注は予定通りにはいかないだろう、10%ぐらいは減る予測です。 まず選挙の時期はアスファルト舗装とか国の仕事関係で、政府が工事を前倒しに始めてしまう。 宣伝になるから大きい建築、土木関係の仕事はほとんどやってしまう。 そのため、建設機械、アスファルト工事費が全部値上がりの傾向となる。 建設業のところで、1社は非日系関係の工事は選別して受注することで、受注範囲を縮小した。 下期の予測は、楽観的なところもあるが、変化にも機敏に対応する心構えが必要と考えています。 建設業は、大統領選の動向・結果により、建設工事の発注が影響を受けるため、予測がつかない状況です。 また引き続き、ドル高の高進、ブラジルリスクが 高くなることでさらに投資が減少すると懸念されます。 特に工期が長く為替リスクの影響を受ける工事は、出来るだけ避ける慎重な受注を考える必要がありま す。 また、ドル高による建設資材の値上がり、最低賃金の上昇傾向による労務費の値上がりなど経営環境は一段と厳しくなると予想されます。 受注予測は年初計画に対し、2社は下方修正しているが、1社は上期より増と考えており、 従業員数では、2社は同規模を守り、1社は減員を計画しています。全体のコストダウン、原価管理など技術力の向上に一段と努めなければと考えております。II-不動産業 上期は家賃低下が収益にひびく 上期の不動産業のほうは、2年前からアパートなどの家賃がどんどん下がってきて収益に苦労しています。 今年になってから契約をやり直そうというところ では、「インフレ等による家賃値上げを認めない」 という要求が結構あると言われています。  特にパウリスタ周辺、それとABC方面ではそういう状況に なっているらしいです。 下期は好材料なく売上げ下方修正 不動産業の下期展望ですが、住宅販売ではサンパウロ市の都市計画法の改正で地価の上昇が予想され、販売に対して苦戦すると思われます。 また、労務費の賃金上昇の問題もあり、売り上げについて下期は下方修正しています。 アパート賃貸では、所有しているレジデンスを売却するなど経営合理化を進め乗り切ることを考えております。 事務所ビル、商業施設ではほぼ現状を維持できそうです。 ただし、契約更新に当たっては周辺ビルの家賃の影響もあってインフレ率以下で、事実上値下がり を考えて契約を行う必要があります。従って売り上げは減少する傾向で、従業員数は上期とほぼ同数で行うことになる計画です。 下期の予想は以上であります。 司会  途中からとなりの席に座っていらっしゃる横山運輸サービス部会長の応援も受け、文字通り二人三脚による報告ありがとうございます。続きまして、運輸サービス部会の横山部会長にお願いいたします。

2002年下期業種別部会長懇談会-金融部会

福岡金融部会長 司会  大変ありがとうございました。  続きまして、金融部会の福岡部会長にお願いします。I-銀行業界ドル相場高騰を招いた3つの要因福 岡  それでは簡便にご説明申し上げます。 金融部会は、2つのパーツに分かれておりまして、一つは銀行業界、もう一つが保険業界であります。 まず銀行 業界についてお話申し上げます。銀行業界の上期の回顧につきまして、以下申し上げます3つの要因からブラジル国債の格下げ、カントリーリスクの上昇を招き まして、レアル対ドル相場は大方の予測を上回り、最高で2.888レアルまで上がりました。 これで金融業界は、混乱と不安を残して上期の幕を閉じたこと になります。 申し上げました3つの要因というのは、一つは大統領選挙における野党候補の躍進に対する懸念、2つ目に米国大手銀行によるブラジル・エクス ポージャーの見直し、 3つ目に投資信託に対する時価会計制度の前倒し導入であります。業界の上期のトピックスを申し上げますと、2つ ございまして、これはただ今コンサルタント部会の田中先生からもお話がございましたので項目だけ申し上げますと、一つは SPB(ブラジル決済システム) 改革の導入、2つ目は投資信託に対する時価会計制度の導入であります。 この2つが上期のトピックスに数えられます。下期の焦点は大統領選挙野党勝利なら一時ドルは4レアル予想下期の展望ですが、新政権が発足する来年(2003年)初めを控えて、下期の金融市場というのは大変ナーバスな状態が続くという風に思われます。  新 政権の経済対策に対する内外の信認、これを継続できるかどうかが大変重要でありまして、焦点は大統領選挙一点に絞られるとこういう風に考えております。下期の相場の見通しを、為替と政策金利の面からご報告します。 まず為替につきましては、大統領選挙の結果によるところが大きくて、相場予想というのは 大変に難しい局面にあるといえます。 野党候補が勝利した場合には、一時的に4レアルぐらいまで高騰する恐れもあると予測しておりますし、一方、保守が勝 利した場合には、一時的にこれまでの反動から2.5レアルを割る展開も考えられます。しかし徐々に市場は落ち着きを取り戻して、最終的にはR$2.7から R$2.9程度に収まるのではないか、と予想しております。政策金利につきましては、大統領選挙を控えて金利は引き下げられる傾向にあ ると予測しております。 わたしどもの金融部会のメンバーの主立った銀行の方々にアンケートを取りまして、今回は今までと違い、申し上げましたような状況 で大変予測を一本化するのが難しいものですから、今回のリポートにも今から申し上げます5社それぞれの今年末の為替とSelicの予測を掲げております。口頭でご報告申し上げますと、まずA社は、為替につきましては「野党が勝利」という予測を立てていらっしゃいましてR$3.4、Selicについては 18%。 B社につきましては、与党が勝利した場合の為替予想はR$2.7からR$2.9、野党が勝利した場合には R$3.2からR$3.6、Selicは16.5%から17.5%。C社は与党が勝っても野党が勝っても一律というアンケート結果になっておりまして、R $2.8、Selicは17%。  D社は与党が勝利した場合にはR$2.7からR$2.9、野党勝利の場合はR$3、Selicは17%から18%で す。 最後、E社は与野党一律でR$2.8からR$2.9、Selicは16.95%から17.50%という結果になっております(下表)。 II-保険業界上期に火災、生命保険伸びる次に保険業界について報告申し上げます。 保険業界の上期の振返りですが、3つの項目から申し上げます。 一つは収入保険料ですが、収入保険料につきま しては生保、損保、健康保険を含めた収入保険料が上期140億レアルとなりまして、対前年13ポイントの成長を遂げております。 内訳は、火災保険が 43.9ポイント増、生命保険が32ポイント増、主力の自動車保険は0.4ポイントの微増であります。事業収益でありますが、最も重要な指標であります損害率で、全種目合計で61%強と昨年よりも5.2ポイント改善しておりますけれども、主要種目の自動車保険が2.9ポイント悪化しまして71.2%となり、盗難台数の増加をここに反映しております。それから保険の引受け動向でありますが、治安の悪化に伴いまして、自動車および商品の盗難事故が急増致しまして、保険業界の支払能力が限界に近づきつつ あると思われます。従いまして契約者にとって、今後は保険盗難カバーを確保するということ自体が極めて困難な状態になっていると言えると思います。世界の再保険マーケットがハード化次に昨年のテロ事件以来、世界の再保険マーケットも大変にハード化しておりまして(ハード化というのは保険料が高くなり、条件が厳しくなるという意味で すが)、ブラジルではこれに加えてIRB(ブラジル再保険公社)の民営化を控えて、IRBが財務体質の改善に向け取り組んでいる結果、今後とも急激な保険 料の高騰や引受け条件の縮小といったハード化の現象がさらに進むと思われます。下期の展望でありますが、収入保険料は、対前年15%から20%程度の伸びが予想されます。 収益面では、事業損益では全体では損害率の改善をしているけれども、全体の収入保険料の35%以上を占めている自動車保険の損害率が大変悪化して収益を圧迫しております。資産収益の面では、運用益では引き続き一定の利益は確保できると思いますが、業界全体にとりましては、事業損益でのクリスタが会社経営を圧迫するものとこういう風に予想されております。  以上です。 金融部会資料2002年8月19日記Ⅰ.銀行業界SPB及び投信の時価会計制度(1) SPB(ブラジル決済システム改革)は 4月22日から導入された。 この制度により、主に①為替、資金、株式、国債等の主要マーケットにおける同日決済...