コンサルタント部会は業種別部会長シンポの発表資料作成で意見交換

コンサルタント部会(都築慎一部会長)が2012年1月24日正午から午後2時まで11人が参加して開催、2月14日に開催される業種別部会長シンポジウムの発表資料作成のため大いに意見交換を行った。

進行役は都築部会長が務め、昨年下期のシンポでは日系企業の新規ブラジル投資に関する留意点、日系企業のM&A事例並びに留意点、一般的に挙げられるブラジル投資進出時の問題点、ブラジルと日本の文化の違い、人材採用の留意点、ブラジル マイオールプランの税制恩典、PIS/Cofins税変更、社会保険(INSS)の負担軽減、IPI税の変更などを発表したことを説明した。

参加者全員がそれぞれ発表テーマなどについて意見を述べた。コンサルタント企業のノウハウや実務経験などのプロフェショナルな情報提供、シンポジウム副題に基づいた話、日本企業進出は増加しているにも関わらず余りにも慎重な事前調査に時間をかけすぎている点や意思決定の遅さがあること、一方の韓国や中国企業の企業進出には政府のサポートがあること、新興国は税制や法制度が全体的に曖昧であること、また日本の慎重すぎる投資決定で為替変動による計画の中止があること、商工会議所サイトは日本国内のアクセスが非常に多いため積極的なM&Aなどのヒントになるような情報の提供を行う提案などが話題に挙がった。

また、為替変動やインフレ変動リスクが常に伴うために綿密な投資計画が変更を余儀なくされる可能性が大きいこと、中国や韓国の投資案件ではプレゼンスを前面に押し出している点、今年はヨーロッパの景気後退でブラジルにはチャンスであること、日本の大企業文化とブラジルのオーナー企業との企業文化や投資計画順序の違い、少子高齢化で余儀なくされる日本企業の海外進出、日本企業はコンサルタント企業を活用しないで自社で調査、小さく産んで大きく育てる発想があること、日本企業はトップが現地視察を行い投資決定すること、ブラジルを見るだけでなくメルコスール全体をみる視野の重要性、日本企業はコンプライアンスを重視しすぎる傾向などの意見が多数出た。商用マルチビザや日伯社会保障協定の進展は評価できるものの、しかし技術ビザや研修ビザでは依然ブレーキがかかっているために、ブラジル政府への嘆願以外にも会議所コンサルタント部会が積極的にセミナー開催等を行う重要性を再認識、2月15日の官民合同会議ではデスカッションのための今後のテーマを取り上げてほしい要望も上げられた。

参加者は都築部会長(デロイト)、押切副部会長(大野&押切弁護士事務所)、関根副部会長(個人会員)、紀井氏(ジェトロ)、島内氏(ケンブリッジコンサルタント)、矢萩氏(PWC)、片岡氏(PWC)、山下氏(ヤコン)、カナシロ氏(ソールナッセンテ人材銀行)、佐々木副領事(サンパウロ総領事館)、平田事務局長

11人が参加して部会長シンポの発表資料作成について意見交換 (Foto: Rubens Ito / CCIJB)

左から押切副部会長(大野&押切弁護士事務所)/都築部会長(デロイト)/関根副部会長(個人会員)

 

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