5月のブラジルのセメント販売は1.0%微減も今年初め5か月間では2.2%微増(2022年6月7日付けヴァロール紙)

全国セメント工業組合(SNIC)の発表によると、20225月の経済動向指標の一つであるブラジル国内のセメント販売は、 前年同月比0.9%減少の550万トンに留まっている。

今年5月のブラジル国内のセメント販売が微減した一因として、セメント生産用の原材料コスト上昇で、製造業部門向けセメント価格転嫁を余儀なくされたと全国セメント工業組合(SNIC)は説明している。

また海外要因として、ロシアによるウクライナ侵攻の影響による石油、天然ガスやコークスなどの国際コモディティ価格の上昇が更に、セメント生産コストの上昇を助長していると全国セメント工業組合(SNIC)は指摘している。

一方国内要因として、過去最高水準に達している家庭収入の52.5%に達する一般家庭の負債レベル、4月には10.5%に減少した失業率も依然として二桁台を維持している上に、今年初め4か月間の新規雇用者の7.9%に達する実質賃金の目減りを指摘している。

更に二桁台が継続しているインフレ指数、今後も上昇が懸念されている政策誘導金利Selicは既に12.75%に達して、住宅購入向けクレジット金利の上昇を招いているために、4月及び5月は2ヶ月連続で上昇、また今年第1四半期の住宅販売リリース軒数は2.6%減少、2020年以降では初めて減少を記録している。

今年初め5か月間のセメントの累計販売は、前年同期比2.2%減少の2,560万トン、5月の1日当りの平均セメント販売は4.7%減少、今年初め5か月間の1日当りの平均セメント販売は3.1%減少している。

ブラジルのアジア・オセアニア地域向け鉄鉱石輸出はオーストラリアに後塵(2022年6月7日付けヴァロール紙)

中国を中心としたアジア・オセアニア地域向けブラジルの鉄鉱石輸出シェアは、過去25年間で30%から20%と大幅に減少した一方で、オーストラリアの鉄鉱石輸出は、20%から徐々にマーケットシェアを上げていき、今では50%以上を占めて寡占状態が続いている。

過去25年間のブラジルの世界向け鉄鉱石輸出のマーケットシェアは一時30%を占めていたにも拘らず、オーストラリアは生産拡大に伴って、鉄鉱石輸出ではブラジルからトップシェアを奪っており、ブラジルが今後数年間以内にトップシェアを奪還するのは不可能と見込まれている。

1997年のブラジル国内の鉄鉱石輸出企業として、Vale, Caemiグループ傘下のMBR 社、 Samitri社並びに Belgo-Mineira 社傘下のSamarco社が名を連ねており、ブラジルのアジア・オセアニア地域への鉄鉱石のマーケットシェアは30%に達していた。

一方1997年当時のオーストラリアは、国内の Pilbara地域での鉄鉱石生産に留まっており、 Rio Tinto社並びに BHP社の2社が鉄鉱石の輸出をして、マーケットシェアは20%に留まっていたが、2016年以降は50%以上に達している。

2019年のブラジルの鉄鉱石輸出は、Vale, CSN Mineração社並びに AngloAmerican 社の3社で34,000万トンを輸出したが、マーケットシェアは20%強であった.

世界最大の鉄鉱石ペレットを生産していたサマルコ社は、2015年に発生したミナス州マリアナ市で起きた社の鉱山廃水ダムの堤防決壊事故による環境破壊の修復や各種の賠償金支払いを余儀なくされているが、2015年の鉄鉱石生産は2,800万トンを記録していた。

サマルコ社は2020年末に鉄鉱石生産を再開、現在の年間の鉄鉱石生産能力は800万トンに留まっているが、2026年には倍増、2029年には2,800万トンの生産を目指している。

ヴァーレ社は2019125日に発生したヴァーレ社のミナス州ブルマジーニョ鉱山のフェイジョン1鉱滓用ダムの決壊事故では270人が犠牲となり、環境破壊問題でミナス州の同社の他の鉱山での操業停止を余儀なくされていた。

アジア・オセアニア地域の鉄鉱石の年間貿易量は16億トンに達しており、2019年のブラジルの鉄鉱石輸出は34,000万トン、オーストラリアは8億3,600万トンと World Steel Associationの統計に表れている。

ヴァーレ社は昨年の法人税やロイヤリティ支払い総額は前年比63%増加の93億ドル(2022年6月1日付けエスタード紙)

ブラジルの資源大手ヴァーレ社の2021年の世界グループの法人税やロイヤリティなどの支出総額は93億ドルに達しており、そのうちブラジルの国庫庁への支払総額は世界グループ全体の89%に相当する83億ドル、レアル通貨換算では450億レアルに達している。

昨年のヴァーレ社の法人税やロイヤリティなどの支出総額は前年比63%と大幅に増加、特に鉄鉱石や銅鉱石の国際コモディティ価格の上昇が納税の増加分の大半を占めている。

昨年のヴァーレ社の世界への経済貢献総額は456億ドル、昨年までの過去10年間では3,170億ドルに達している。この経済貢献総額には事業を行っている国への納税、サプライヤ―への支払世界グループの20万人に達する従業員への給与、再投資などが含まれている。

我々が事業を行っている国への納税は、持続可能性な成長を事業に統合する責任を受け入れる方法の1つであり、地元のコミュニティや地方政府への社会的責任、環境保全、雇用創出に繋がると Octavio Bulcão取締役は強調している。

2020年に発行された第1回レポートには、Vale社の税金と投資へのアプローチの原則が詳しく説明されており、所得、鉱業、給与、製品およびサービスなどの税金に関する情報が含まれ、鉱業開発を行っているブラジル、カナダ、インドネシア、モザンビークで支払われた金額に関するデータが開示されている。

J&F社はヴァーレ社の鉱山を12億レアルで買収(2022年4月6日付エスタード紙)

資源大手ヴァーレ社は、大手食肉加工メーカーJBS社を擁するJ&FInvestimentos 社にマット・グロッソ州に擁している鉄鉱石、マンガン鉱及び輸送ロディスティック一括を譲渡する契約にサインした。

J&FInvestimentos 社に譲渡する鉱山である中西部システムは鉄鉱石を年間270万トン、マンガン鉱石を年間2万トン生産しており、12億レアルで売却交渉が成立している。

ヴァーレ社では、コア事業に資本を集中的に投下するために、積極的にポートフォーリア事業の縮小を進めており、年間の鉄鉱石の生産が270万トン、マンガン鉱生産が2万トンの小規模の中西部システムの売却を決定している。

2021年の中西部システムの税引前利益に支払利息と減価償却費を加算したもので、総資本に対してどの程度のキャッシュフローを産みだしたかを簡易的に示す(Ebitda) 11,000万ドルであった。

J&FInvestimentos 社に譲渡する中西部システム取引の完了時に、Valeは、ロジスティクス契約に関連する義務と一連の資産に存在する残りの負債を購入者に譲渡することに加えて、約15,000万ドルを受け取る。

J&FInvestimentos 社は、中西部システムの全ての従業員を継続して雇用するが、
中西部システム取引の完了には、日本の公正取引委員会に相当する 経済防衛行政審議会(Cade)、国家水上輸送庁(Antaq)、国家水上輸送庁(CDN)およびその他の規制当局の承認が必要となっている。

昨年のヴォトランチンセメント社の純益は16億3,000万レアルで過去10年間で最高(2022年3月31日付ヴァロール紙)

ヴォトランチンセメント社の2021年の純益は、前年比244%の大幅増加に相当する16億3,000万レアルを記録、同社の昨年の純益は過去10年間で最高を記録している。また昨年の同社の世界の売上総額は、前年比33%増加の223億レアルを記録した。

昨年のヴォトランチンセメント社の大幅な売上増加要因として、ブラジル及び北米でのセメント販売が牽引、特に米国およびスペインで同業の企業買収を行っている。

昨年の同社の世界のセメント販売量は前年比15%増加の3,720万トンを記録、ブラジル、ボリビア、カナダ、スペイン、米国、モロッコ、チュニジア、トルコ並びにウルグアイにセメント生産工場や営業拠点を擁している。

昨年の同社の税引前利益に支払利息と減価償却費を加算したもので、総資本に対してどの程度のキャッシュフローを産みだしたかを簡易的に示す(Ebitda) は、前年比37%増加の52億5,000万レアルを記録、昨年のEbitdaに対する純負債は1.55倍であった。昨年末の同社の純負債総額は80億レアル、運転手持ち資金は54億レアルであった。

昨年の同社のブラジル国内の純売上は、前年比30%増加の103億レアル、グロープ全体の46%に相当する売り上げを記録している。

ロシアのウクライナ侵攻でカリウム価格は3倍に高騰で過去最高(2022年3月23日付けエスタード紙)

今年2月末のロシアのウクライナ侵攻で世界的な肥料供給国である両国からの肥料供給が懸念されている影響で、特に1トン当たりのカリウム価格は、1年前の300ドルから今では1,100ドルと3倍以上に高騰している。

ロシア、ウクライナ及びベラルーシの3国は、肥料の背科的な生産大国であり、特にロシアは窒素・リン酸・カリと三大肥料のいずれにおいても重要な供給国、ウクライナは窒素肥料で一定の地歩を占めており、ベラルーシはカリ肥料の世界的な産出国及び輸出国となっている。

カリウム肥料はブラジルの主要な農産物輸出の大豆、トウモロコシ、コーヒー、小麦、コメ、サトウキビや果物に栽培にとっては不可欠であり、ブラジルはカリウム肥料の国内消費の85%を輸入に依存している。

カリウム鉱石が産出される国はわずか12ヶ国、カナダ46%、ロシア35%、ベラルーシ8%と上位3ヶ国だけで8割、それ以外はわずかながらブラジル3%、チリと中国が2%、ドイツと米国が1%、イスラエルとヨルダンが0.5%とその他と、カリ資源が上位2ヶ国に偏在している。

リーマン・ブラザーズの経営破綻をきっかけとした世界金融危機の2008年から2009年にかけて、1トン当たりのカリウム肥料価格が700ドルに達して過去最高を記録していたが、当時のドルに対するレアル通貨の為替はR$2.20であった。

ブラジル政府にとって、ロシアとウクライナの戦争終結が見通せない現状では早急に供給先を見つける必要があるにも拘らず、通常はカリウム鉱は地下600メートルから800メートルから採掘するために、数年間に亘る長期投資が不可欠となっている。

ブラジルのカリウム鉱の在庫は僅か3か月間であり、ロシア以外の供給先であるノルウエー資Yara Fertilizantes 社及びカナダ資本Mosaic Fertilizantes社と供給増加で交渉している。

世界150カ国にカリウム鉱を供給しているYara社にとって同社の最大の顧客であるブラジルには生産の20%を供給しており、カリウム鉱増産で最大限の供給を約束している。

カリウム鉱などの肥料の高騰は農産物価格に転嫁を余儀なくされるが、肥料代は生産コストの30%~40%を占めるために、今後の穀物の国際コモディティ価格の上昇は避けられない。

国家配給公社(Conab)によると、南大河州パッソ・フンド地域の小麦生産に対する化学肥料のコストは生産コストの330%を占めている。パラナ州カスカベル地域では生産コストの38%。マット・グロッソ州ソリーゾ地域のトウモロコシ生産では生産コストの37%を占めている。

ブラジル肥料普及協会(Anda) の発表によると、2021年のブラジルの化学肥料輸入は前年比19.3%増加の3,920万トンに対して、国内の化学肥料生産は全体の15.0%に相当する690万トンに留まっている。

ジャイール・ボルソナロ大統領が、ロシアのウクライナ侵攻に伴いロシアから肥料を入手できなくなるとして、アマゾン熱帯雨林などに広がる先住民保護区で資源開発を進める必要を強調しているにも関わらず、実際はブラジル国内の肥料が改造されている地域の90%以上は先住民保護区以外となっている。

今年2月のセメント販売は1.9%増加にも拘らず、今年初め2か月間はマイナス3.5%(2022年3月8日付けヴァロール紙)

全国セメント工業組合(SNIC)の発表によると、経済動向の指標の一つである2022年2月のブラジル国内のセメント販売は、前年同月比1.9%増加の480万トンを記録している。

しかし今年初め2か月間の累計セメント販売は、前年同期比マイナス3.5%の940万トンに留まっており、SNIC組合では、今年のセメント販売に悲観的な見通しとなっている。

今年1月の営業日の1日当りの平均セメント販売は、前年同期比マイナス3.4%に相当する22万5,700トン、今年初め2か月間の1日当りの平均セメント販売は、前年同期比マイナス7.1%と大幅な減少を記録している。

ブラジル全体のセメント販売の45%を占める今年初め2か月間の南東部地域のセメント販売は、前年同期比マイナス7.6%を記録、北東部地域もマイナス6.4%、中西部地域はマイナス2.6%を記録、この3地域のセメント販売は国内販売の77.0%を占めている。

一方今年初め2か月間の北部地域並びに南部地域のセメント販売は、それぞれ7.0%と大幅増加を記録、また今年初め2か月間のセメント輸出量は、僅か8万7,000トンに留まっている。

全国セメント工業組合(SNIC)の今年のセメント販売の追い風要因としては、前政権の貧困層向けボルサファミリアプログラムに替わる補助金支給プログラムの継続やCOVID-19パンデミックの減少を指摘している。

一方今年のセメント販売で向かい風となるのは、財政赤字や不当目な政治経済に加えて、インフレや金利上昇、世界的な部品供給問題、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻、更に世界的なコモディティ商品価格の高騰による生産コストの上昇を危惧している。

昨年から継続している国際コモディティ商品価格の上昇に加えて、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻で世界的に石油、天然ガス、石炭、コークス価格が上昇して、セメントの製造コストを圧迫すると全国セメント工業組合(SNIC)のPaulo Camillo Penna会長は指摘している。

2021年のヴァーレ社の鉄鉱石生産は前年h日5.1%増加の3億1,560万トンで最低目標達成(2022年2月11日付けヴァロール紙)

2021年のヴァーレ社の鉄鉱石生産は、前年比5.1%増加の3億1,560万トンで最低目標達成、同社では昨年の鉄鉱石の生産目標を3億1,500万トン~3億2,000万トンの間を掲げていた。

2020年のヴァーレ社の鉄鉱石生産は、3億40万トンと辛うじて3億トンを突破していた。一方2020年の鉄鉱石の生産目標は、3億2,000万トン~3億3,500万トンに設定している。

2021年の同社の鉄鉱石の生産能力は3億4,000万トンであったが、2022年の鉄鉱石の生産能力は、昨年よりも3,000万トン増加の3億⒎000万トンを見込んでいる。

同社ではミナス州のItabira鉱山並びにBrucutu鉱山の鉱石濾過ユニットの立ち上げ、および下半期のItabiruçuダムとTortoダムの処分能力増加を見込んでいる。Citi銀行では、今年の同社の鉄鉱石生産を3億2,800万トンと見込んでいる。

昨年の鉄鉱石パレット生産は、前年比6.8%増加の3,170万トンを記録している。昨年の鉄鉱石生産が前年比5.1%増加した要因として、2020年末のSerra Leste鉱山の操業再開が牽引している。

またパラー州カラジャス鉱山のS11Dシステムの鉄鉱石生産は正常に戻っており、今年のS11Dシステムの鉄鉱石生産は、8,000万トン~8,500万トンを見込んでいる。

昨年のヴァーレ社のニッケル生産は、カナダのSudburyニッケル鉱山の操業停止の影響で、前年比マイナス8.5%の16万8,000トンに留まったが、ブラジル国内のOnça Puma鉱山は、長期間の操業停止にも関わらず、好成績を残している。

昨年の同社の銅生産は、カナダのSudburyニッケル鉱山の操業停止の影響で、前年の36万100トンを17.6%下回る29万6,800トンに留まっている。

2021年のセメント販売は前年比6.6%増加(2022年1月11日付けヴァロール紙)

全国セメント工業組合(SNIC)の発表によると、経済動向の指標の一つである2021年のブラジル国内のセメント販売は、前年比6.6%増加の6,470万トンを記録している。

2021年年頭のセメント販売はCovid-19パンデミックの影響で、前年比僅か1.0%微増が予想されていたが、昨年2月のセメント販売予想は、3.0%増加に上方修正されていた経緯があった。

2021年のセメント販売量は2015年の水準まで回復、2015年~2018年の経済リセッション期間に失った58%の販売量を回復したにも拘らず、2014年に記録していた7,200万トンの過去最高水準に達するには、時間を要すると全国セメント工業組合(SNIC)のPaulo Camillo Penna会長は説明している。

2021年のセメント販売は、個人による自宅の住宅建設及びリフォーム、住宅やビルの建設並びにインフレ整備部門の初期の回復傾向が牽引していた。昨年12月のセメント販売は1.6%増加の480万トンであった。

金利の上昇並びにインフレ指数の上昇、高止まりする失業率、一般家庭の負債増加、更に今年のGDP伸び率がマイナスになる可能性も建材部門のセメント販売に悪影響を及ぼしており、セメントの国内販売6,500万トンを維持するのは容易ではないと全国セメント工業組合(SNIC)は指摘している。

個人による自宅の住宅建設及びリフォームは、セメントの最大の需要を占め続けているが、昨年下半期から需要の減少傾向を示しており、昨年の再販業者(卸売、小売、流通業者)の販売シェアは2020年の61%からは58.8%に減少している。

昨年の中産階級以上の消費は、Covid-19対応のワクチン接種の拡大に伴ってレジャーや旅行に向き始めている一方で、貧困層の消費は食品や衣類の購入に向いている。

昨年のコンクリート会社向けセメント販売の比率は、前年の18.2%から18.9%に増加、プレハブ、注文建築、ゼネコンなどの建設業界のシェアは20.6%から22.3%増加している。

2021年のセメント業界は91セメント生産工場を擁していたにも拘らず、生産能力の31.0%相当の工場は稼働停止を余儀なくされていた。2020年末は35%であった。ブラジルのセメント業界の生産能力は9,400万トンにも関わらず、依然として11カ所の生産工場は休眠状態となっている。

ヴァーレ社は来年の投資は鉄鉱石増産で58億ドル投資(2021年11月29日付けエスタード紙)

資源大手ヴァーレ社は、2022年の投資は主に鉄鉱石の増産などに58億ドルの投資を予定しているが、この投資には鉱滓用ダム関連のメンテナンスも含まれている。また2023年以降は毎年50億ドルから60億ドルの投資を見込んでいる。

ヴァーレ社は、2022年末の鉄鉱石の生産能力を現在の3億4,100万トンから3億⒎000万トンに引き上げるために、鉄鉱石開発部門に投資を集中させる計画を説明している。

同社の鉄鉱石増産計画には、パラー州のS11Dシステムの増産、Serra Norte鉱山のGeladoプロジェクトなどのNorteシステムの拡張計画などが含まれている。

中国の習近平国家主席が打ち出した目標である2030年の二酸化炭素(CO2)排出のピークアウト、2060年のカーボンニュートラルの実現のため、2021年は粗鋼の生産能力を抑え、減産すると発表している。

2022年2月に開催される北京冬季五輪を控えた中国政府の汚染対策などの要因で、鉄鉱石市場でボラティリティーの高い状況が続く可能性は否定できないとヴァーレ社のEduardo Bartolomeo社長は指摘している。

中国で石炭不足の深刻化で、電力供給が不安定になっており、新型コロナ対応の活動規制の緩和で内需回復が進む一方で、中国では豪雨等により石炭採掘量減少、中国政府が脱炭素のための急激なエネルギー構造変化を推進、供給不足などの要因で、来年の粗鋼生産は10億トンを割り込むと見込まれている。

今年のヴァーレ社の鉄鉱石以外の生産では、カナダのSudburyニッケル鉱山で6月1日に労働組合によるストライキが発生、そのうち40日間のストライキは、第3四半期でニッケル鉱石及び銅鉱石の生産並びに販売に影響を及ぼした。またパラー州Sossego鉱山の保守の遅延なども影響している。

2022年の同社のニッケル生産は、17万5,000トン~19万トンと今年を上回る生産を見込んでおり、また銅生産は、今年予想の29万5,000トン~30万トンを上回る生産を見込んでいる。

2015年に発生したミナス州マリアナ市で起きたサマルコ社の鉱山廃水ダムの堤防決壊事故による環境破壊の修復や各種の賠償金支払い並びに2019年1月25日に発生したヴァーレ社のミナス州ブルマジーニョ鉱山のフェイジョン1鉱滓用ダムの決壊事故対する保守や損害賠償を含めて、2030年迄の事故発生地域の50万人に達する貧困層地域住民に対する社会救済を発表している。