セミナー「わが国製造業企業の海外事業展開の動向」

セミナー「わが国製造業企業の海外事業展開の動向」に、40人の参加者が、配布された濃厚な内容の資料を手元に、理路整然とまとめられた説明に聞き入っていた

貿易部会(中村純一部会長)、コンサルタント部会(桜井悌司部会長)及び日伯経済交流促進委員会(大前孝雄委員長)共催のセミナー「わが国製造業企業の海外事業展開の動向」を、8日午後4時から会議所で開催した。

これは国際協力銀行の海外投資専門家の来伯機会をとらえて開催された。今回は16回目の調査であり、日本企業の業種別、地域別の海外投資の動向、収 益性や 中国の動きなどをカバーしている。またルーラ大統領の訪日に関連して、ブラジルへの投資の参考に大いに役立つセミナーとなった。

セミナーの第1部は、国際協力銀行( JBIC )の井本裕企業金融部次長が、「 JBIC の最近の業務説明 / 取組み」について、海外投資の基本スキーム、基本的融資条件、現地リスクによる与信などについて配られた資料を元に、分かりやすく説明した。

セミナ-の第2部は、「わが国の製造業企業の海外事業展開の動向」のアンケート結果から見た海外事業への取組みやブラジル事業の位置づけなどについて、

開発金融研究所海外投資研究班の三村敏治調査役が国内外、地域別の海外事業展開見通し、日本企業の直接投資先としてのブラジルのランク、動向や課 題、 BRIC’ s諸国の比較、アジア諸国とブラジルの比較など興味の尽きないセミナーとなり、海外から見たブラジルの立場や評価などについて、目からウロコを落とした参 加者も多かった。

最後の質疑応答には、工藤克典米州地域外事審議役と相川武 利リオ・デ・ジャネイロ主席駐在員も加わり、ブラジルの地理的位置、欧米からブラジルへの第3次投資ブーム、欧米企業のブラジルの輸出基地化、ラ米の外債 問題と持続的経済成長、ブラジルの税制問題や金利政策、 FTA 問題、中国への投資の一極集中などいろいろ議論されたが、資源開発確保型、進出企業のインフラ整備事業の参加、 CDM の温室ガス排出甯ク事業への参加や輸出用製造拠点型の投資についても大いに熱い議論が交わされ、すばらしいセミナーとなった。

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