セミナー「HAVAIANAのブランド確立」

コンサルタント部会主催のセミナー「HAVAIANAのブランド確立」にアンジェラ・ヒラタさんを迎えて3月9日に開催、参加者は講演者の才能に唖然としていた

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コンサルタント部会(桜井悌司部会長)主催のセミナー「HAVAIANAとブラジルファッションのブランド戦略確立」にアルパルガタッス社のアンジェラ・ヒラタ輸出担当取締役を迎え、3月9日午後4時から商工会議所会議室で30人が参加して開催された。

200年から同社の輸出マーケティング責任者として輸出担当しだしたが、貧しい人の履物であったゴム草履のハヴァイアーナに付加価値を付けて高値で販売する計画を立て、半年間で黒字を計上すると説明したが、重役陣からは気がふれたのではないかと見られたと説明した。

ブランドの確立のためのアクションプラン、顧客に対するブランドの位置づけ、ビジネスコンセプトやヴィジョン、販売活動の多年度的展望、顧客へのケア、サ プライヤーチェーンの管理、オリジナル商品の発売、コスト的メリットなどについてパワーポイントでブランド確立のための戦略を分かりやすく説明した。

また以前は貧しい人達にも人気のあったコメディアンのシッコ・アニージオ氏をメディア宣伝に起用していたが,1994年からは女優のマルー・マデル氏を起 用して、中流階級にアピールしだした。また1998年のフランスのワールドカップでは、ブラジルが負けて在庫を増やしたが,“ブラジル”のブランドを売 り、色々なファミリー商品の販売も開始した。

またフランスの高級ブランド品を販売するLafayetteギャラリーでは、ブラジルのライ選手がフランスサッカー界で活躍していたので宣伝に協力してもらい、色とりどりの鼻緒と草履の部分の組合せを製作するためのミニ工房を1週間で立ち上げる約束をした。

5大陸に進出しているが、各国でブランド戦略が違っており、直接的な宣伝は行なわず、その国の主だったイヴェントに参加してメデアを意識した戦略で、商品 価値を高めてブランドを確立してきたと説明、2万ドルのサンダルを既に12足売ったと付加えた。またスーパーモデルのナオミ・キャンベルを宣伝に起用して 商品のイメージアップに成功した。

またスペインではミロの絵画コピーのサンダル販売の依頼があり、日本では来年から京友禅の老舗「千總」 の和をイメージしたデザインのサンダル販売開始や今後はアイデンティティーの離れていない商品開発などアイデア一杯のブランド戦略の一端を披露し、その才 能や不撓の販売戦略に感嘆の声が上がっていた。

最後の質疑応答では、最近の日本へのプレゼントとしてプロポリスの代わりに HAVAIANAに人気が集まっており、日本での販売は2002年のソニープラザであったが、靴売場に商品を展示されたので、売れなかったら全商品を引き 取るとカジュアル衣類コーナーに配置換えしてもらって、販売は好調であった。またコピー商品対策の質問では、コピーされても防ぐ方法がないと匙を投げてい た。

HAVAIANAブランドのアルパルガタス社は総売上げの10%を90カ国に輸出し、年間売り上げは12億レアルであるが、サンダルが43%、スポーツグッズが35%で、サンダルの現在までの販売総数は28億足になる。

https://camaradojapao.org.br/jp/?p=30685