ブラジル三井化学の開所式が2010年10月6日にルネッサンスホテルで開催

ブラジル三井化学(岡部雅行社長)の開所式が2010年10月6日に正午過ぎからルネッサンスホテルで開催、日本本社から藤吉健二取締役会長が参加した。

ブラジル三井化学は経済成長著しいブラジルにおいて、南米における市場開発,既販売製品の拡販、新たなビジネスチャンス発掘をすすめるために設立された。

はじめにサンパウロ総領事館の大部一秋総領事(当会議所名誉顧問)が挨拶を行い、ノーベル化学賞に輝いた2人の日本人受賞者(鈴木章・北大名誉教授、根岸英一米パデュー大特別教授)のホットなニュースに触れながら、日本が世界に誇る化学分野の代表的な企業、三井化学の開所式だと会場を沸かせた。

ブラジル経済の歴史、日本からブラジルへの投資状況、目覚しい成長率、2014年のワールドカップ、16年のリオ・オリンピック開催、20年の万博開催地にサンパウロが立候補、近い将来ブラジルのGDPが日本に次ぐ経済大国等々、希望に満ち溢れた時代に進出を果たした三井化学の大いなる活躍・成長に期待を寄せた。

続いて商工会議所会頭でブラジル三井物産の中山立夫社長が挨拶(挨拶文は下記に掲載)を行った。

藤吉会長は北米、欧州、中国、アセアンに次ぎ広大な土地、豊富な資源に加え、自動車生産では世界第4位のブラジルに橋頭堡を築き、ブラジルならではの新製品投入も視野に入れ、伯国の発展に寄与したいと力強く宣言。

現地法人代表の岡部雅行社長から法人設立にご協力頂いた諸氏に感謝の辞を述べ、パライゾ区にオープンしたオフィスを紹介、昨年10月の進出決定から設立までの遍歴を披露、これからも常に夢と希望を持ち頑張ると所信を表明。

最後に会員企業ADVOCACIA MASATO NINOMIYA弁護士事務所の二宮正人代表者が事務所設立までの経緯を簡単に述べブラジル式で乾杯の音頭を執った。

大勢の会員企業が参加する中、会議所からは中山会頭と伴に平田藤義事務局長も出席し慶びを分かち合った。

三井化学グループは自動車、電子・情報、医療・健康、農業、住宅・建築、生活用品などの分野で、消費材や耐久資材に用いられる製品を提供して社会に貢献している。

                                                                          2010年10月6
                       ブラジル日本商工会議所中山会頭挨拶

本日は、日本を代表する化学メーカーである三井化学のブラジル法人、三井化学ブラジルの開所式誠におめでとうございます。この良き日にあたり、ひとことご挨拶申し上げます。

現在の世界の先進国である米国、欧州、そして日本の景気は非常に厳しいものがありますが、ここブラジルは皆様がお感じになられている通り、非常に活気溢れ、これから2014年のサッカーワールドカップ、2016年のオリンピック開催に向けて、更にダイナミックな高度成長を迎えようとしております。

また、今週日曜日には大統領選挙が行なわれたばかりであり、結局10月末にDilma,Serra両者の決選投票とはなりましたが、どちらの候補が成るにせよ、経済成長は引き続き堅調と見られております。

また、リオデジャネイロとサンパウロを結ぶ高速鉄道プロジェクトの国際入札も7月14日の発表以降、日本を含む7カ国での熾烈な戦いが繰り広げられており、予断は許しませんが、ちょうど日本の東京オリンピック前後の高度成長真っ盛りの状況とご理解頂くと宜しいかと存じます。

もとより欧米企業はブラジルを最重要国の一つとして、当地で根のはった事業を展開しておりますが、最近では中国や韓国の進出もめざましいものがあります。一方、多くの日本企業はアジア市場、中国市場にその活路を見出すべく、ご尽力されておりますが、実はブラジルこそ、日本にとって事業展開しやすい、成長をつかむチャンスの多い国といえます。

それは当地で暮らす日系150万人の方々の移民100年に亘る絶え間ないご努力のおかげで、日本人に対する信用が非常に高く、ビジネスにおいて何よりの財産である「信用」を勝ち得ているからに他なりません。

わたくしども商工会議所におきましても、この日本人、日本企業の当地における信用、プレゼンスをより高め、当地日系企業を中心とする皆様の活動支援に取り組んでいるところでございます。

本日はお集まりの多くの進出日本企業の方々、日本ファンとなってさまざまな支援をしていただいているブラジルの方々もご出席ですので、是非この機会にご交流いただき、今後の皆様のご参考としていただければ幸いに存じます。
本日はおめでとうございます。


 

 

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