マリンガ市の日本公園落成式に平田事務局長が出席

マリンガ市は同市の創立67周年を迎えるにあたって日本公園の落成式を5月12日(月)午後2時半から挙行した。式典には大勢の市民に加 え市役所関係者や他州からも多くの来賓が駆け付けた。同公園はシルヴィオ・バーロス元前市長がかつて日本経済ミッションに参加のついでに、日本が誇る歴史 的・伝統的な庭園を見学、心が揺さぶられる程に感動、日本人に対し恩返しを決意、感謝を捧げたい一心から企画をスタート。

ブラジル日本移民100周年記念祭に市を挙げて公園造成に取り掛かった経緯がある。日本政府はJICA(国際協力機構)をとおして2年間に亘り造園 家を派遣し、姉妹都市関係にあった加古川市も数人の造園家を派遣した。2008年の移民祭にはマリンガ市を挙げて徳仁親王(皇太子)をお迎えし、造園中の 同公園を披露した。

シルヴィオ氏は企画の段階から完成に至るまで何回も会議所に足を運び、また昼食会の席上でも協力を呼び掛けた。実現の立役者クリスチーナ女史(日本 公園チーフ・マネジャー)は1年に1回の頻度で当所を訪問、その進捗状況をPPT形式で克明に報告。昨年の暮れの忘年会ではカルロス・プピン現市長、シル ヴィオ前市長と伴に完成間近の日本庭園をビデオで披露、会議所の後援協力に対し謝辞を述べた。
造園に使う選び抜いた石や木々類は数百キロ先から運び込み、ただ形を造れば良いと言うわけではなく、庭園の美しさを保つためボランティア活動を募り 日本式の刈り込みおよび剪定をし、芝の手入れ等を行い造園家達から伝授を受けたそのメインテナンス振りは一躍有名になり市民の憩いの場である他、観光ルー トにもなっている。

同公園内には大きな体育館が完備され遊歩道のある日本庭園、600~700人収容可能な大講堂、その講堂内には日本文化の伝承に欠かせない茶室もあ る。同日午後7時からマリンガ市民、日系コロニア、来賓など約600人が招待を受け夕食会が開かれ同公園の完成を祝った。式典では若和太鼓が披露された 後、プピン現市長、シルヴィオ前市長、ルイス・西森連邦下議、室澤JICA所長、池田クリチバ総領事等の挨拶に続き、公園の運営管理団体OSCIPの白石 現会長、向井前会長、クリスチーナ女史が特にシルヴィオ前市長のご苦労を労い、功績を讃え、感慨深く祝辞を述べた。

日本人の心がマリンガにあり、海外の日本庭園としては最大規模(10万平方メートルの敷地に庭園部分が約6割を占める)を誇る。落成式には在クリチ バ日本国総領事館から池田敏雄総領事、岩戸孝広領事、JICAの室澤智史所長、同サンパウロ事務所職員のヴィセンチ・村上氏、パラナ州選出のルイス・西森 連邦下議、会議所から平田事務局長が参加した。

平田事務局長は市創立67周年の一連の行事、午前9時から中心街での各種祭典パレード、また午後4時半ベト・リシャ州知事を迎えて開催した第42回農牧産業見本市に参加した後、前市長の案内で造成中の工業団地を視察した。マリンガ空港に隣接している同団地の近くにはパラナグア港までの穀物輸送鉄道もあり、ブラジルの中で最も都市計画が進んでいるマリンガ市だけにインフラ整備にも力を入れている。日本から特に付加価値の高い技術力のある中小企業誘致(IT産業、廃棄物処理機器、医療機器等)に熱心だ。

 

(Foto: Fujiyoshi Hirata / Pedro Mamoru Hirose)

日本公園

左からバーロス元市長、平田事務局長、西森ルイス下院議員、池田敏寿雄在クリチバ日本国総領事

左からクリスティーナ氏、平田事務局長、バーロス元市長

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