中村勉氏を偲ぶ会に事務局長が出席

2013年10月19日、故人中村勉氏を偲ぶ会が開催され、会議所を代表し平田藤義事務局長が参列した。挨拶の中で、謹んで親族や友人に対し哀悼の意を表明しながら、一番最初に会議所宛に訃報連絡を行った二宮正人弁護士に深くお礼を述べた。(なお、中村氏の訃報と偲ぶ会の案内は事務局便りで会員企業へ告知された。)

故人勉さんとはサンタクルース病院経営に関する相談案件で、会議所に於いて過去僅か2回しか直接会う機会が無かったと前置き、しかし「その人徳ある優しい人柄には非常に感銘、印象的であった」、今でも昨日の様に脳裏に焼き付いていると語った。

故人の功績については2010年、会議所が公益民事団体として設立から70年を迎えた機会に発行した70周年記録集からの活動歴を抜粋、1993年~1996年、会議所副会頭を歴任、渉外広報委員長を務め、特に1995年の日伯修好条約締結100周年記念委員会では実行副委員長の重責を負い寄付活動に大きく貢献されたご功績を称えた。

また一連の行事を終えた後の残余金は、日系主要5団体が日伯友好交流促進協会を設置、その残余金を修好基金として、会議所事務局が資金運用管理を任され、その運用益は多くの日系諸団体の福祉事業(23件)に助成して来た経緯を説明。

2003年に日系主要5団体長が会議所に集まり、残余金は資金運用後に日本ブラジル移民100周年(2008年)の事業に全額助成を申し合せ、助成対象プロジェクト中(14件)、最も多額の46万4千レアル相当が慈悲深い故人の関わったサンタクルース病院向けであった事を明らかにした。

1994年以降はサンパウロ南西のイビウナに庵をかまえ、その豊富な知識と経験を活かし、2011年からニッケイ新聞6面で時事随筆「イビウナ庵便り」も執筆、金利などの経済ネタ「日伯経済」から「一般時事」、「フクシマ」問題、ブラジル政権についての「政治ネタ等」、一般購読者へ分かりやすい言葉で解説を行っていたことにも触れる。

その記事の切り抜きはPDFにファイル、会議所のサーバーに収納されているが、全てを抜粋し偲ぶ会の場で披露するのは極めて困難なため、いくつか故人のウイークリー・ノ―トであるブログからピックアップして紹介した。

特に最近では人生哲学や宗教観に関連する「生命観」、「黄昏に」、「死についての断章」、「生死観」、「伝道者の書」、「イビウナ庵主闘病ノ―ト(1)から(17)」、「科学と宗教」、「宗教について」、「人生という名の旅」などの記事が目立っていた事を回顧。一番「黄昏に」の記事に共感した事を披露し参列者に再読を奨めた。

「故人を偲ぶ会」は二宮正人CIATE理事長(サンタクルース評議会会長)が主導開催、イナシオ森口忠義 元日伯援護協会会長(現移民史料館委員長、元ブラジルキリスト教連盟会長)が牧師役を勤め、親族からの挨拶後、特に旧交のあった来賓としてデルフィンネット(元企画/大蔵大臣)時代の池田昭博元大統領府企画庁経済特別補佐官、原 敬一 三井住友保険社長(当会議所監事)、矢部健太郎三井物産取締役(当会議所、日伯経済交流促進副委員長)等が故人を偲び挨拶を行った。

https://camaradojapao.org.br/jp/?p=38659