化学品部会は部会長シンポの発表資料作成で意見交換

今年初めての化学品部会(高橋 智部会長)は、2015年2月10日午後3時から5時過ぎまで30人近くが参加して業種別部会長シンポジウムの発表資料作成で意見交換会を開催、参加者は「2014年の回顧と2015年上期の展望」、副題: 「再生目指すブラジル経済! どう頑張る日系ビジネス   」について発表した。

2014年の回顧のプラス要因として、円安の為替、OEMビジネス獲得による販売増加、新製品の上市による商品需要の増加、競合社のフォースマジュール、新規市場開発、スタッフのコストパーフォーマンス向上、生活水準向上に伴う需要増加などが挙げられた。

2014年の回顧のマイナス要因として、遺伝子変換作物の普及、旱魃、欧米メーカーとの価格競争激化による採算悪化、自動車業界における低迷、大統領選挙後の為替変動、アルゼンチン向け自動車輸出の不振、市況下落、レアル安、スタッフ帰任と離職による戦力低下、在庫過多により受注数量減少、ドル高による原材料高、人件費の上昇、国内経済の不振などとなっている。

2015年上期の展望のプラス要因として、サトウキビ栽培地域での降雨に期待、欧米・中国製品へのアンチダンピング課税、新規プロジェクトへの取組、スタッフのスキルアップ、新規顧客開発、前年の人員削減効果などが予想されている。

2015年上期の展望のマイナス要因として、レアル安による採算悪化及び機器設備投資停滞、欧米メーカーとの価格競争激化による採算悪化、為替の変動、新車購入向けIPI税の中止、アルゼンチン向け自動車輸出の減少、下請け部品メーカーの倒産や廃業、アジアからの安価製品流入の継続、クレジットリスクの増加、コストアップ、人件費の上昇、ANVISAによる薬価の引き下げの影響、旱魃の影響、電力料金の値上げなど経済低迷要素が挙げられた。

副題: 「再生目指すブラジル経済! どう頑張る日系ビジネス   」では複雑な税制で問題は多いが、ブラジルのニーズに合致した市場への販売強化、ローカルコンテンツの引上げや経営体質の強化、生産効率アップ/コスト削減を目的とした設備投資強化、新規顧客開拓の継続、複雑な税金の簡略化、労働者保護政策の見直し周辺国とのシナジー効果、ブラジルコストや為替による収益悪化にも関わらず、新しい物好きのブラジル人への新製品提供、日本からの視点ではなく、当地の視点でカスタマイズ哉技術サービスを進めることの重要性の認識などが挙げられた。

参加者は高橋部会長(K- I ケミカル)、友納部会長(フジフイルム)、大本副部会長(スリーボンド)、大澤氏(ダイカラ―)、吉田氏(出光)、成塚氏(キョーセラ)、勝山氏(久光製薬)、小笠原氏(JX Nippon Oil & Energy)、辻氏(長瀬産業)、宮川氏(丸紅)、岡部氏(三井化学)、田中氏(三井化学)、谷山氏(ロート製薬)、溝口氏(日本曹達)、松下氏(住友化学)、池田氏(住友化学)、工藤氏(カネカ)、森氏(大塚化学)、樫村氏(高砂香料)、平池氏(東レ)、森本氏(宇部ラテン アメリカ)、荒井氏(日農)、五藤氏(オブザーバー 日本橋学館大学)、遠藤副領事(サンパウロ総領事館)、平田事務局長、天谷アドバイザー、吉田調査員、大角編集担当

 

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