国際電気・電子エネルギー・オートメーション工業見本市(FIEE)がアニャンビー会場で開催(2013年4月5日)

同見本市の最終日、平田事務局長は京セラ本社名で同現邦(当面、工具中心の輸入販売や旧ヤシカのソロカバ工場でプラスチック成型品の製造販売)の田中栄治社長から見本市への出展案内招待状を受け、昨今の電気電子市場動向の調査を兼ね見学した。

1990年の半ばころから日本の電子部品メーカーは伯国内での製造販売から徐々に撤退、主として輸入販売かインデント商売に切り替えて来たせいか、地場の電子部品メーカーからの出展は殆ど見当たらず、逆に電力送配電や重電部門の出展が目立った。

電子部品の製造販売に強い中国や台湾メーカー勢が会場の中心を取り巻く様にブースが配置され、ブラジル市場を虎視眈々と見極めている中で、日本進出企業では京セラグループから総勢20名が来伯、最も広いブースを中央に構え同社の多彩な全商品群を展示し商談を含め、どの商品に最も関心が高いのか実地調査しているのが印象的だ。

一方、ファクトリー・オートメーションに不可欠な表面実装高速マウンター(プリント基板にLSI、IC、抵抗器、コンデンサー等のチップ部品を装着)の代表格のパナサーター(世界市場の30%をパナソニック製が占有、南米市場で約1500台が稼働中)をはじめFUJI、JUKI、YAMAHAが競って展示、日本勢が圧倒的なセアーを誇る。

ブラジルの製造業の競争力強化の一つに各種税制や労働法あるいは制度改革だけに依存せず、日本並みの最新鋭の機械設備やコンピューター制御装置の導入やソフト面等も含め生産性の倍増戦略(労働賃金がメキシコや中国の2~3倍)如何に掛かっている。レアル安に依存するだけでは競争力の向上にならない。インフレの構造的な要因の一つとして競争力の低下がある。

 

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