外務省主催の海外安全管理セミナー開催

外務省主催の海外安全管理セミナーが2011年10月10日午前11時30分から午後1時まで、サンパウロ日伯援護協会の講堂に80人が参加して開催、講師は危機管理コンサルタントの(株)亀屋の山崎正晴代表取締役が務めた。

海外に滞在する日本人数の増加に伴い,海外において日本人が各種の危機・緊急事態に遭遇する可能性も大きくなっており、当地治安情勢認識,安全対策等に関する講演で当地在住の日本人の危機管理能力の向上の一助となることを目的に開催された。

初めに山崎危機管理コンサルタントはブラジルの治安状況として10万人当たりのサンパウロの殺人発生率は日本の12倍、強盗は400倍に達しており、ほとんどの犯罪では銃器が使用され、貧困・麻薬に起因する凶悪犯罪が多発、被害にあうのは加害者から見てどこかに隙があるからであると強調した。

サンパウロ州政府による治安改善に向けた努力の結果、過去数年間では犯罪発生件数は減少傾向にあるものの、世界の他の大都市と比べると依然として犯罪発生率が高く、車の停車時の拳銃強盗、すりやひったくり、電撃誘拐、アパートや一戸建て住宅の押し込み強盗や店舗への武装強盗が多発している。

リオ・デ・ジャネイロでは貧民屈の麻薬密売組織の抗争による銃撃戦が多発して一般市民が巻き添えで死傷、また地下鉄車内での強盗なども発生しているが、警察への届け出が少ないために、警察発表の統計値や数字は信頼性にかける傾向にあると説明した。

誘拐では計画的犯行型、電撃誘拐の行きずり犯行型、おれおれ詐欺のバーチャル型やタイガー誘拐の特徴と最近の事例、被害に遭わないための心がけ、注意点インフォメーション・セキュリティなどの危機対応シュミレーションや安全対策、防犯対策などについて事例をだしながら詳細に説明、質疑応答ではテキパキと安全・防犯対策を説明して、参加者は危機管理に対する心構えを再確認していた。

講演中の危機管理コンサルタント(株)亀屋 山崎正晴代表取締役

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