懇親昼食会

懇親昼食会が7月21日正午からペドロ・マラン元財務相を迎えて開催された

 

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商工会議所懇親昼食会が7月21日正午からインターコンチネンタルホテルに132人が参加、ペドロ・マラン元財務相が「ブラジル経済の現状と今後の見通し」と題して講演を行った。

マラン元財務相は今後4年間の新政権下でのブラジル経済の見通しとして、米国金利が5.25%になったが5.5%まで上昇する可能性があり、現政権の2003年から2006年の世界的に低い金利よりも条件は悪くなる。ブラジルは過去3年間で輸出額が倍増したが、中国経済に牽引されたコモディー輸出などが大きく増加した。

PT政権はイデオロギーを抑えてプラグマティズム重視で、パロッシ元財務相は前政権の経済政策を継承しながら徐々に変更して賞賛に値する経済政策を引継いだが、今ではパロッシ財務相も辞任して政権を離れている。

大統領選挙でルーラ候補もしくはアルキミン候補が当選しても、カルドーゾ前政権が道を付けたので、経済政策に大きな違いはない。また来年及び再来年のインフレ予想も4.5%前後であり、この12年間でブラジル国民はインフレがコントロールされると購買力が上がることを学んだ。

ブラジルはポテンシャルな国であり、国土面積は世界5位、人口も5位で豊富な天然資源や温暖な気候や広大な耕作可能地を有しており、人的資源を活用してもっと大幅な経済成長率を確保しなければならない。

今後の持続的成長率を維持するためには、成長の足枷となっている重税を大幅に下げるための税制改革、公的債務の削減、インフラ投資の拡大、水資源や電力エネルギーの規制緩和などパロッシ財務相が出来なかった改革を早急に実施しなければならないと結んで講演を終了、質疑応答では為替不均衡による輸出競争力の低下、安価な中国輸入製品の席巻、Selic金利は低下してきたが銀行金利が下がる方法などの多岐にわたる質問に答えていた。

正午から始まった昼食会の司会は平田事務局長が務め、MNプロポリス社の松田社長はマンジョッカでつくったブラジル初の焼酎「伯魂」2ダースを昼食会に提供した。

初めに山田唯資監事会議長が第2四半期の会計監査報告、寺本久男相互啓発委員長が8月20日開催の「憩いの園」バザーへの協力、8月16日のカシャッサセミナーの案内を行なった。

会社代表交代では、日通の和田亮社長が赴任挨拶,矢崎インターナショナルの小高孝一社長が帰国挨拶、大川勝美新社長が後任挨拶、NGKの山下修二社長が帰国挨拶,濱田隆男新社長が後任挨拶、江口克己社長が赴任挨拶を行った。

また3分間スピーチではデロイトの鈴木孝憲最高顧問が外山脩著「百年の水流」の案内、上原幸啓会長が中矢レナット移民100周年協会財務委員長を紹介、吉岡黎明救済会会長が「憩いの園」のリッファ協力,マッケンジー大学のオスカール・アサクマ教授が教育についてそれぞれスピーチを行なった。

マラン元財務相の講演前に講師歓迎の辞を述べた。

https://camaradojapao.org.br/jp/?p=34411