新年会に200人以上が参加して盛大に開催

商工会議所の2017年新年会は、2017年1月20日正午から午後2時過ぎまでブルーツリーモルンビーホテルに200人以上の会員が参加して盛大に開催、進行役は平田藤義事務局長が務めた。

初めに平田事務局長は、今年の干支は酉年であり、少しでも運気上昇、商売繁盛につながることを願っている。昨年はジウマ大統領弾劾、一連の汚職捜査をはじめとした政治混乱など最悪の年となったが、今年は商売の繁盛の年になればよいと述べた。

松永愛一郎会頭は会頭挨拶で、明けましておめでとうございます。2017年は会員の皆様に裨益するような活動強化を目指します。今年のカマラ活動を開始する前に御挨拶申し上げます。昨年後半から私はたびたびブラジルの政治経済は潮目の変わりに来ていると述べました。しかし資源価格の低迷や国内消費低迷などで、多くの業種ではブラジル経済の回復は実感できていなかったと思います。

またリオオリンピックが成功裏に終わったにも拘らず、ラヴァ・ジャット作戦汚職問題の停滞、正月早々の刑務所暴動などのネガティブなニュースもあったが、テーメル政権の経済再生につながる重要法案の国会通過、インフレ並びに金利低下、ペトロブラスの痛みを伴う構造改革の進展、信用回復による40億ドルに達する資金調達、テーメル大統領の経済・財政再建政策発表などで海外投資家の信頼は回復に向かっており、下げに転じたインフレ指数、政策誘導金利の引下げサイクル入り、サンパウロ平均株価上昇に結び付き、また保護貿易主義を掲げるトランプ氏の大統領就任は、米国との間に利害関係のないブラジルにとってチャンス、また既存経済ブロックの蚊帳の外であったブラジルには、競争力のある資源や農産物で新たな市場開拓に結び付く可能性があり、輸出拡大による経済活性化で、内需拡大は日系企業の反転のチャンス、今年はブラジルコスト削減に注力して皆様にとって良い年になることを祈念して、新年の挨拶に代えさせて頂きますと述べた。(下記に松永愛一郎会頭の新年挨拶文掲載)

続いて特別ゲストとして中前 隆博 在サンパウロ日本国総領事/ブラジル日本商工会議所名誉顧問並びにアンジェラ・平田 ジャパン・ハウス事務局長が紹介された。中前 隆博総領事は、昨年はいろいろな政治事件が立て続けに発生、容易ではなかったが、ブラジルは最近半年ほどで経済・財政改革につながるような政策的に悪循環から好循環に潮流が変わってきている。正しいブラジルの現状を伝えることは重要であり、ビジネス環境整備にお手伝いしたいので要望を出してほしいと述べた。

また5月にオープンが予定されているジャパン・ハウスは、今まで日本に関心のなかった人に日本の魅力を広く伝えるための発信拠点であり、サンパウロが選ばれた主な理由は、サンパウロがブラジルの都市で、ブラジルには日本国外では最大の日系人社会が存在、なかでもその人口はサンパウロに集中。日伯両国間の経済的・社会的・人的な絆は強く、親日国として知られている。

同時に、サンパウロはラテンアメリカにおける経済の中心地の一つであり、芸術と文化の発信地としての顔も持っている。運営はプロが行い、人々の交流というテーマを根底に、丁寧に企画された展示会、講演会、セミナー、文化イベントや芸術パフォーマンスが広大なスペースに展開。ジャパン・ハウスに来ればブラジルにいながらにして、芸術、科学、スポーツ、ビジネス、料理など、各界を代表する日本の「顔」によるミーティングやワークショップやレッスンに参加可能。

ジャパン・ハウス館内には、日本の食を体験できるレストランやカフェのほか、図書室や観光情報スポット、日本の工芸品のアンテナショップを併設。製品紹介、ビジネス・ミーティング、ビジネス・セミナーなどの、ビジネスイベントとしてご活用できる。 

世界各地のジャパン・ハウスは、日本を代表するデザイナー兼プロデューサーである原研哉氏による基本方針を受け、地元スタッフが独自に展開。ブラジルでは、サンパウロのポルトガル語博物館でのプロジェクトを代表作とするキュレーター、マルセロ・ダンタス氏が責任者であることを紹介した。

またジャパン・ハウスの責任者である平田アンジェラ多美子-事務局長は、国際ビジネスコンサルティングを担うスリアナ社の創設者。ハワイアナス・サンダルの国際ブランディング戦略責任者を歴任。

アート、テクノロジーそしてビジネスの一体化を目指すジャパン・ハウスは2017年5月のオープン予定。著名建築家である隈研吾氏のデザイン監修には、世界的に知られた同氏の特徴である木材や紙といった天然素材の画期的な使用による、軽快で光溢れる空間が取り入れられる。

ジャパン・ハウスが入る建物は既存建物を改築、日本とブラジルの様式を融合した外観を予定。ファサードには、日本建築の伝統である木造建築をベースに、ブラジルの現代建築の象徴ともいえる小さな中空のセメントブロックを組み合わせたコボゴと呼ばれる素材が用いられることやコンセプト、環境、教育、平和と協力、品質と精密さ、おもてなしの基本理念などについて説明した。

鏡開きは土屋副会頭の音頭で松永会頭、中前総領事、土屋副会頭が行った。着任挨拶では、TOYOTA DO BRASIL LTDAのラファエル・チャン氏は、今年1月から近藤社長の後任として社長に就任、生まれはペルーでブラジルは4か国目の勤務地であり、近藤前社長から会議所活動に積極的に参加すること念を押されたと説明。KPMG AUDITORES INDEPENDENTESの吉田 幸司氏は、兵庫県出身で2007年から2001年までメキシコ勤務、2016年12月からサンパウロ勤務で南米の日系進出企業をサポートすると説明。JCI Brasil-Japão (青年会議所)のマルシア・マリコ・ナカノ新会頭は、サンパウロ大学医学部出身、2月6日に予定されている会頭就任式への参加を招待した。

2017/2018年度常任理事の所信表明として、初めに副会頭の土屋信司 日伯経済委員長(ブラジル三井物産)は、昨年に引き続き副会頭を拝命、今年の賢人会議にはテーメル大統領参加を予定、同じく安田 篤 日伯交流委員長(損保ジャパン日本興亜)は、会員にメリットのある交流を進めると説明、同じく大久保 敦 企画戦略委員長(ジェトロ・SPセンター)は、昨年は総務委員長を拝命、今年は企画戦略委員長として積極的に取り組むと説明、専任理事の樹神幸夫 環境委員長(ブラジル三菱重工)は、昨年植樹を企画したにも拘らず、今年は是非実現、5レアルの緑の羽募金を予定していると説明。深井泰雄 財務委員長(ブラジルみずほ銀行)は、昨年に続き財務委員長を拝命、昨年は会員減少したが、会員増加に協力を求めた。井上秀司 異業種交流委員長(ブラジル三井住友海上)は、横ぐしをとおして協力したいと説明。粟屋聡 政策対話委員長(双日ブラジル会社)は、昨年は異業種交流委員長を拝命したが、今年は政策対話委員長としてAGIR活動の本丸に切り込んでゆきたいと説明、鈴木ワグネル 企業経営・地場企業推進委員長         (ホス建設)は、毎月月例会を開催しているので参加を要請、Rafael Chang 渉外広報委員長(ブラジルトヨタ自動車)は、会議所の紹介ビデオの完成、パンフレット更新、ホームページの充実を行いたいと説明。監事会の坂間カロリーナ監事長(PwC監査法人 )は、カマラのよりよいガバナンスを目指すと説明。森重秀一監事(デロイト)は今年ブラジル勤務3年ですが、監事として少しでも貢献したいとそれぞれ抱負を述べた

松永愛一郎会頭 新年挨拶

ジャパン・ハウス紹介プレゼンテーション

Presidente da Câmara, Aiichiro Matsunaga (Fotos: Rubens Ito / CCIJB)

Takahiro Nakamae, cônsul-geral do Japão em São Paulo, Aiichiro Matsunaga, presidente da Câmara e Shinji Tsuchiya, vice-presidente da Câmara, no ritual de "kagami biraki", tradicional quebra de barril de saquê. 

Angela Hirata, presidente do Japan House São Paulo, Takahiro Nakamae, cônsul-geral do Japão em São Paulo e Aiichiro Matsunaga, presidente da Câmara

Membros da Diretoria e autoridades

https://camaradojapao.org.br/jp/?p=42695