業種別部会長シンポの発表資料作成で貿易部会開催

貿易部会(伊吹 洋二部会長)は、2013年8月7日正午から午後1時過ぎまで13人が参加して業種別部会長シンポジウムの発表資料作成のために開催、ドラフト資料を基に意見交換を行った。

今年上半期のブラジルの貿易では輸出が減少したが、輸入が増加して貿易収支は赤字を計上、輸出では原油開発プラットフォームのメンテナンスで生産減並びに燃料の輸入が継続、国内の燃料需要増加で輸出減少、農産物並びに鉱物の国際コモディティ価格の不振、中国の鉄鉱石需要減少、輸出の第一次産品に占める割合が約50%、そのうち鉄鉱石並びに大豆、原油で60%を占めている。

ブラジルの輸出相手国は中国が米国を抜いてトップ、日本向け輸出はトウモロコシの増加、米国向け輸出は原油が大幅に減少、アルゼンチン向け輸出が3位、地域別輸出ではアジア並びに中南米、ヨーロッパ、米国向けでバランス良く輸出、輸入では自動車や家電などの耐久消費財が減少、燃料・潤滑油は大幅増加、輸入相手国では中国が米国を僅かに抜いて1位、アルゼンチンからのトラック並びに自動車輸入が大幅に増加している。

対内直接投資では米国がトップであるが、統計に表れないオランダやルクセンブルグ経由の第3国からの大きな投資、債務危機のヨーロッパ諸国からの対内直接投資の大幅な減少、今年のブラジルの貿易収支はエネルギー関連輸入が牽引して赤字を計上する可能性が濃厚、今後の米国のシェールガス生産増加による天然ガス価格への影響、アルゼンチンでのシェールガス開発へのメジャーの参入、岩塩層下(プレソルト)原油開発の入札、ペトロブラス石油公社の収益悪化並びに不透明な投資計画、経常収支赤字をカバーできない対内直接投資、米連邦準備制度理事会(FRB)による量的緩和縮小策の影響などが話題となった。

参加者は伊吹部会長(丸紅)、加藤副部会長(島津製作所)、池田副部会長(丸紅)、江上氏(双日)、 深瀬氏(ジェトロサンパウロセンター)、目黒氏(三井物産)、黒子氏(三菱商事)、平栗氏(三菱商事)、安井氏(東レ)、横内氏(テルモ)、山口専門調査員(サンパウロ総領事館)、平田事務局長、大角編集長

左から加藤副部会長(島津製作所)/伊吹部会長(丸紅)/池田副部会長(丸紅)

左から平栗氏(三菱商事)/黒子氏(三菱商事)

左から山口専門調査員(サンパウロ総領事館)/目黒氏(三井物産)/江上氏(双日)

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