盛和塾ブラジル、山田新ジャナウバ市長の激励会を主催

盛和塾のブラジル支部(板垣勝秀代表世話人)は8日(土)、一世の山田勇次塾生が世界一のバナナ王として成功、去る10月の地方統一選挙でミナス州ジャナウバ市(人口7万人)の現職市長を破り見事当選、同市の教育、医療、治安、上下水道、企業誘致等、これから孤軍奮闘で挑む同新市長を励ます会を市内ミランドポリスの盛和塾事務所で開催した。

山田勇次氏を励ます会には企業経営者の塾生を中心に県連役員や文協の山下副会長、JICA職員など約40名が参加、集まった塾生の大半が当会議所の地場企業会員で占める中、会議所からは平田事務局長が参加した。

山田氏は1947年北海道で生まれた。ブラジル帰りの伯父から「戦争も争いも無い広大な大地ブラジル」の話に魅了・触発され、13歳の若さで壮大なロマンを抱き、父にブラジル移住を決意させた。山田一家は郷里の全財産を処分、農業移民としてサンパウロ州のレジストロ市近郊に入植した。

最初は家族でお茶や野菜を栽培、又同氏の兄と伴にバナナやマラクジャを20ヘクタール植え付けて大成功した。しかし80年代レジストロを襲った大水害でバナナ園が全滅、自己所有の財産全てを売り払い、水害のない広大な土地を求め、北東部の諸地域を視察、ミナスゼライス州ベロオリゾンテ市から約600Km北部に位置するジャナウバ市を選び34年間の苦闘の末、世界一のバナナ王に輝いた。


同氏が経営するBrasnica Frutas Tropicais Ltda.バナナ、レモン、パパイア、ザクロ、カジャマンガの果実栽培のほか肉牛3,500頭を飼い牧畜も営んでいる。年間売上100億円、従業員2,000名。現在ミナスやトカンチンス州に17農場を所有、これ等2州に加え他の3州(サンパウロ州、リオデジャネイロ州およびゴイアス州)合計5州10か所に販売拠点も持っている。最たるブラジリアン・ドリームの成功者の1人だ。

バスで往復3日間掛かるジャナウバ市から盛和塾ブラジル支部(サンパウロ市ミランダポリス)に塾生資格条件を満たすため6カ月の間通い続け、晴れて塾生になった典型的な努力家でもある。同氏は買い求めた稲盛和夫塾長の著書『生き方 人間として一番大切なこと』に塾長直々に署名を頂き「頑張って下さい! 、、、 日本人の魂を是非証明してほしい!」の一言に励まされ今日の成功があると述懐、多くの市民から推薦され市長に立候補した動機を淡々とエピソードを交え語った。

来年1月1日の市長就任を間近に控え、ジャナウバ市の一番の問題点は医療関係としながら市の大きさから職員が多過ぎ、現状のバラマキ政策には限界がある事を指摘(人口3万人が月70レアイスの生活補助金対象者)、インフラ特に上下水道(普及率は僅か30%)の整備や飛行場建設など他の色々な分野に企業を誘致し雇用の拡大を図り、企業が求める人材育成の観点からも教育水準の向上に努めたいと抱負を述べた。

(写真提供: 県連)

下列左から村上ビセンテJICAサンパウロ出張所企画・調整班長、平田藤義会議所事務局長、山田勇次ジャナウバ市長、谷広海氏、板垣勝秀盛和塾ブラジル代表世話人、南タダタカMinami社社長

 

 

 

 

 

 

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