私の人生~若者に期待する思い~ 2016/9/24

日伯交流協会の金剛仙太郎氏から『今年、同協会が受け入れた5名がサンパウロ、サンベルナルド・ド・カンポ、カシアス・ド・スールにてそれぞれ研修中のため、その報告会を行いたい。長年のブラジル経験と商工会議所事務局長のお立場から、ブラジルの過去、現在、そして未来の日本―ブラジルの架け橋となる若者に期待する思い」についてご講演をお願いしたい。』と開催1ヶ月程前に丁重なメールを頂き平田事務局長は快諾した。

若い研修生に己の人生を重ね合わせる好奇心と自分には果たし切れない日伯の懸け橋、人生のミッションの一部を若者に託す狙いから喜んで引き受けた。予定通り9月24日、日伯文化福祉協会において報告会が開催され『あなたは何になりたいのか?大きな夢をもつ!! 』と題し同協会の後見・激励役のOB等が一緒に大勢集まる中で講演を行った。

大げさな講演と言うよりも、目を輝かせて聞き入る研修生達との膝を交えた人生談義だ。『①人生の転機、何故渡伯したのか?(小さい頃の単純な夢) ②最初お世話になったクラボウ・ブラジルの5年間 ③ローム・ブラジル(将来の半導体生産)に壮大な夢を託す25年間 ④何故会議所に入所?(第二のミッション:日本企業の海外進出展開支援) ⑤弾力性があり無限の可能性を秘める若者達へのメッセージ:偉人の伝記は読んだ事があるか?あなたは何になりたいか?大きな夢を持つ。夢を持たないと運命の女神は黙って通り過ぎる。人生、誰にも等しく何時か何処かで偉大な師に巡りあうチャンスがある。一期一会を大切に。「努力は天才に勝る」夢の実現に向け、一歩一歩近づくため全身全霊努力する。』について、お互い目線を合わせながら質疑応答形式で語り合った。

その後、各々の研修生や同協会のOBから率直な感想やコメントが寄せられたので共有したく掲載する。

    お世話になります。先日はご多忙のところ、中間報告会にご参加頂き、貴重なお話をして頂きまして、有難う御座いました。

壮大な夢を追って伯国へ渡り、大きな挫折を経験しても、新たな目標を設定し、それを実現するために今もなお邁進されている平田様のお話に強く励まされました。

講演の後、一人一人に「あなたの夢は何ですか?」と聞かれ、まだ探している途中だと申し上げました。あれからもふと思い返し、頭によぎることがありますが、まだ人生の全てを賭けて情熱を注げるようなものは具体的にイメージできていません。

私自身、そのようなものを何か見つけたいとの思いで、ブラジルに来たはずでしたが、淡々と日々を過ごし、半年が過ぎてしまいました。平田様のお話を伺い、これではいけないと焦りすら感じました。

帰国後は何をしたいのかまだ何もイメージはできていません。ですが、残りの生活を充実させられるよう、毎日しっかりと気を引き締めて、過ごしていきたいと思います。
有難うございました。(O君)

    お久しぶりです。
ブラジル日本交流協会 研修生のSです。先日は夢のお話をしてくださり、ありがとうございました。非常に親しみのある方と勝手に感じてしまいましたが、本当に嬉しかったです。

夢は、人それぞれ捉え方があると思います。だいたいが決まられた、型に当てはまった夢だと感じています。こうでなくちゃいけないと。何か圧を感じて夢を持っている人が多い気がします。僕はもともと何も考えずに進むのが心地よかったので、夢に対しても純粋に進んで来たつもりでいます。誰に何と言われようと曲げてはいけない。それで曲げてしまう夢は純粋な夢ではない。

しかし、僕は飽きやすく、上手く続いた夢が少ないのです。夢とは何なのか、ただ好きで貫きたい、こういう人になりたい、ああなりたい。夢という言葉に囚われすぎていたこともあります。それによって、夢は明確にしなくても良いのではないかという考えが出ました。夢は口に出せ、示せ、と言いますが、それによって人という網を伝って夢に近づけるからであり、口に出す場所を誤るとモチベーチョンの低下に繋がります。

一時は何もかもが上手くいかず、夢を諦めた事もありましたが、平田さんのお陰で夢についてもう一度純粋な姿勢になれた気がします。もっと、とことん夢を追った方が楽しいのだろうと思いました。ブラジルにて出来た夢、幼い頃からの夢、全部地道追います。焦らず、ゆっくり。そこは、自分を観ながらとことんワガママに、なりたいと思います。

ありがとうございました。(S君)

    平田さんのお話を聞いて、もう一度夢について考えてみました。
私が夢を見つけたいなぁと考えていた時期は長かったように思います。その時は目の前のことを頑張っていれば、自然と夢は見つかると考えていました。 私は、最近になってやっと自分が何かしたいのかというのがわかってきました。

さて、夢がないことが悩みだった私にとって、1つの疑問が残りました。夢とはどのようにしたら、見つかるのでしょうか。どのように行動していたら見つけやすいのでしょうか。私なりに考えた結果、与えられたものをやるだけの人間には、夢は見つけずらいのではないかと思いました。

自分の人生は与えられるものでなく、自分で決めていくものです。しかし、私は与えらえた環境の中で頑張ることはしても、自分から新たな環境を作っていくことをしない人間でした。私のような人間はたくさん存在すると思っています。学校の勉強や、部活動など社会的に認められている環境でとりあえず頑張る人間のことです。そういう人が周りからの評価が高くなるからたくさん存在するのだと思っています。

私は、自分で考え、自分で決め、自分で行動し、自分が自分を評価できる人が多い社会を作っていきたいと思っています。
ありがとうございました。 (I君)

    こんばんは。
先日は、お忙しい中お話しいただいて、どうもありがとうございます。平田さんには「夢を持つこと」とそれに向かって「努力すること」「あきらめないこと」の大切さを教えていただきました。

なにかにつけ、できない理由を見つけて小さい夢を諦めてきた私ですが、努力することから逃げていただけでした。平田さんの「夢を見ませんか。これからでもいいんんです。」「夢を追いかけていたらなんとかなる。できないことはない。」という言葉には力があり、私は勇気をもらいました。

実際にそのような生き方をしている平田さんは輝いています。困難、挫折があっても折れずに努力し進み続ける。そんな生き方ができたら、毎日は充実したものになるのだろうなと思いました。

実はまだ、夢といえるものはありません。しかし、日常生活で「私の好きなことってなんだろう。」「私の夢ってなんだろう。」と考えるようになりました。

これは、特に夢もなく、「なんとなく生きていければいいや。」と思っていた私にとっては大きな変化です。子どもの頃はいろいろ夢を見ましたが、いつの間にか、夢についてなど考えもしなくなっていました。

私に夢を見ることを思い出させて頂いて、どうもありがとうございます。(Y君)

    
一昨日は土曜日のおくつろぎの大切な時間を研修生の為にいただき、誠にありがとうございます。

幼少の頃からブラジル渡航、それから当地でのご活躍までじっくりとお話いただき、研修生はもとより、私たち運営委員にとっても印象深い、貴重な時間となりました。

私たちの会はOBOGによる運営ですので、どうしても内輪向きになってしまいます。ところが、平田様のような経験豊富で日系社会のこともブラジル社会のことも、民から官のレベルまで、幅広く通じている方はなかなかいらっしゃらない為、お話を聞くことで狭い視野を開かせていただきました。

また、平田様からいただいた「夢」についてのお話は日々、忙しさに忙殺される毎日の中で一つの気づきとして気付かされました。
あらためて、御礼申し上げます。

私たち交流協会はまだまだ続きますので、今後ともご指導ご鞭撻のほど、宜しくお願い申し上げます。(交流会一同OB)

 

 

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