第3回イノベーション研究会はDistrito本部で開催

企画戦略委員会(大久保敦委員長)の第3回イノベーション研究会は、2019年10月9日午前10時から正午までDistritoの本部で行われた。40人が参加した。スタートアップ企業と大企業が接点を持てるようにコワーキングスペースを提供するDistritoは、Leapという事業体を通しKPMG社と提携しながらオープンイノベーションを実施している。

講師のKPMGのOliver Cunningham氏は、スタートアップの観点から企業がイノベーションをどのように支援できるかを理解することが本日の目的とし、まずは第2回イノベーション研究会参加者間で実施されたアンケート結果をもとに、現在企業がどれだけイノベ―ティブなプロジェクトを実行しているかをマッピングし現状を説明。

続いて上記Distrito、Leap、並びにKPMGの関係について述べた後、バス会社のチケット売上不振から生み出されたアプリBuser社の事例を挙げ、売上にとどまらずオープンイノベーションを通して様々なスタートアップ企業へのビジネスの可能性が創出できることをビジュアルで解説した。

スタートアップピッチ(投資家に対するプレゼン)セッションでは、フィンテックのyubb社のPeirol Gomes氏により同社の説明が行われた。Yubb社は2014年に創業された。多数の銀行、証券会社、その他の小規模投資会社の金融商品をユーザーの投資額と投資期間でのリターン額などを算出するポータルサイトである。

グループに分かれてのワークショップセッションでは、「エコシステムを通じてどうのように価値を生み出すか」をテーマに企業文化における阻害要素、財務における阻害要素、自主性における阻害要素、顧客の変化にどう対応するか、テクノロジーの変化にどう対応するかの5つの課題をディスカッションした。

この度はコワーキングスペースを伴うイノベーションの拠点というマインドセットを変えるには良好なロケーションで行われ大変有意義な研究会となった。

講演するKPMGのCunningham氏

スタートアップ企業yubb社のGomes氏

Foto: Câmara de Comércio e Indústria Japonesa do Brasil

https://camaradojapao.org.br/jp/?p=46532