二国間の貿易障害排除について意見交換を目的に4月16日にブラジリアで開催される第3回日伯貿易投資促進合同委員会(貿投委)を前に、開発商工省のイヴァン・ハマ‐リョ 事務次官が2010年3月30日午前8時45分から9時30分までマクソウドホテルで特別講演を行った。
ハマーリョ次官は「今後の日伯貿易の行方と両国関係」と題して、4月16日にブラジリアで開催される第3回貿投委、5月17日には東京でブラジル工業会(CNI)並びに経団連と会合を持つが、ミゲル・ジョージ開発商工相も同行して二国間の貿易障害排除について話し合うと説明した。
2008年の主な輸出国としてドイツ、中国、米国、日本並びにオランダが上位5位を占め、ブラジルは世界貿易の1.2%と22位、しかし貿易の伸び率が平均を大きく上回っている。
また2008年の主な輸入国として米国、ドイツ、中国、日本、フランスが上位5位を占め、ブラジルは1.1%で24位、ブラジルの輸出相手国では米国、アルゼンチン、中国、2009年は中国、米国、アルゼンチンと首位が入れ替わり、日本は2.8%で6位に上昇している。
2009年のブラジルの輸出相手地域ではアジアが25.8%でトップ、ラテンアメリカ並びにカリブ地域は23.3%、ヨーロッパ連合国(EU)は22.2%、輸入ではアジアが28.3%、EU22.9%、ラテンアメリカ17.8%、ブラジルの輸出は大豆がトップ、航空機やバスなどを含む輸送機械、石油、鉄鉱石、食肉、鉄鋼製品、化学製品、砂糖・エタノールなどとなっている。
2003年から2008年にかけてブラジルの輸出の伸びは世界平均を大幅に上回ったが、金融危機の影響で世界貿易が収縮した影響を受けて輸出入共20%以上の落ち込みを記録した。
特に完成品と半製品は20%以上の落ち込みを記録、しかし第一次産品の落ち込みは15%に留まり、中国向け輸出は20%以上増加したが、米国向けがマイナス43%、アルゼンチンがマイナス27%、日本向けはマイナス30%を記録した。
日伯貿易では2009年の日本向け輸出は前年比マイナス30.5%、輸入はマイナス21%、輸出の60%は第一次産品、今年初めの2カ月間の輸出は前年同期比16%増加、しかし輸入はマイナス13%となっている。
ブラジル政府は貿易振興政策としてトレードミッションを組んで4月にエジプト、イラン、レバノン、5月にはインドネシア、マレーシア、ベトナムでブラジルの商品宣伝を行って貿易振興を促す。
最後にイヴァン・ハマ‐リョ 事務次官は日伯貿易促進のための開発部隊の創設、ファイナンスの拡大、通商産業開発省(MDIC)の輸出業者の支援や輸出の促進などを行って、更なる貿易拡大を図っていると強調して講演を終えて、中山会頭から記念プレートが送られた。

講演中の開発商工省のイヴァン・ハマ‐リョ 事務次官 (fotos Rubens Ito/CCIBJ)

会場一杯の参加者

左から記念プレートを受取るイヴァン・ハマ‐リョ 事務次官/贈呈する中山立夫会頭








