食品部会(天野一郎部会長)に12人が参加して2012年1月27日正午から1時30分まで開催、参加者が各社の昨年下半期の回顧と今年上半期の展望についてそれぞれ発表した。
昨年下半期の回顧では、原材料の高騰、インフレを大幅に上回る給与調整によるコストアップ、一部学校などでの清涼飲料の持ち込み・販売制限、食品メーカーからの厳しい値下げ要求、ダイエット志向の増加、キリンによるスキンカリオール買収、人工添加物から天然添加物使用への切替、砂糖、国家衛生監督庁(Anvisa)の飽和脂肪やトランス脂肪などの削減規制であるResolução 24号/2010、レアル高の為替、原料高、税制や人件費高騰などのブラジルコスト、ヨーロッパの債務危機の影響、生産工場の建設検討、東日本大震災や福島原発事故による日本からの輸入食料品減少、サントス港の混雑、コピー食糧製品の監視強化、最低サラリーの大幅増加による北東地域での売上増加などが話題となった。
今年上半期の展望では、輸入規制を乗り越えたアルゼンチン市場の開拓、物量コスト削減やリスク削減のための工場の分散、国内業者保護による輸入規制、ブランド力の強化、新製品投入、収益構造強化、代理店制度の見直し、マーケティングの強化、米国・カリブ市場の開拓、ブラジル食品工業会(ABIA)への加入などが挙がった。食品部会活動としてはANVISAによる規制強化についての勉強会、研修旅行やセミナー開催など、各社から提案があり意見交換が活発になされた。また大野恵介副部会長の退任に伴って、森廣光昭氏(日清味の素)が後任に選ばれた。
参加者は天野一郎副部会長(ヤクルト)、大野恵介副部会長(三栄源)、清水重人副部会長(イグアスーコーヒー)、山口修一氏(南米不二製油)、森和哉氏(キッコーマン)、森廣光昭氏(日清味の素)、石嶋勇氏(ヤクルト)、見目朋実氏(ヤマト商事)、鈴木ラウロ氏(ヤマト商事)、加藤秀雄領事(サンパウロ総領事館)、坪井俊宣領事(サンパウロ総領事館)、平田藤義事務局長
左から大野恵介副部会長(三栄源)/天野一郎副部会長(ヤクルト)/清水重人副部会長(イグアスーコーヒー)(Foto: Rubens Ito / CCIJB)
参加者が自社の昨年下半期の回顧と今年上半期の展望についてそれぞれ発表