食品部会に16人が参加して部会長シンポの資料作成

食品部会(藤江太郎部会長)は、2015年8月3日午前10時から11時過ぎまで16人が参加して開催、8月20日に開催される業種別部会長シンポジウムの発表資料作成で、参加者は自社の2015年上期の回顧と下期の展望をそれぞれ発表、また帰国予定の森副部会長の後任として西裏昌弘新副部会長を満場一致で選出した。

2015年上期の回顧では、国内経済の低迷に伴う消費者の景況感の悪化に伴う低価格帯商品への移行、レアル通貨の下落による仕入れ価格の上昇、米国企業並みの厳しいスペックの要求、前年のワールドカップ需要増加で売り上げ減、嗜好品の買い控え、サンタ・カタリーナ州産豚肉の引き合い、外食産業の積極的な新製品の投入、清酒業界の顧客ニーズの変化、競合他社との競争激化、平行輸入品の価格上昇による影響力の低下などが話題となった。

2015年下期の展望では外食産業の継続的な成長、ブランド力の強化、選好価格二極化への対応、アルゼンチン経済情勢の影響並びにコモディティ商品の国内調達への切替、富裕層の購買力低下、ポートフォーリオ確保のための南米各国への進出、競合他社の現地生産加速、消費者マインドの更なる悪化、レアル通貨の下落による仕入れ価格上昇への対応、マーケティング支援、豚肉の日本向け輸出強化などが挙げられた。

副題の「必ず復活 ブラジル経済 日系企業はどう立ち向かうか」では、事業構造強化の推進、景気好転時への準備期間、和食分野での魅力ある商品提供、ブラジルの現状に合致した商品開発、レアル安のチャンスによる企業買収、更なるマーケティング強化、輸入関税の低減と保護貿易主義、ブラジルとの自由貿易協定の推進、複雑な税制度の体系化、軽減しないブラジルコスト、通関リードタイムの短縮、メルコスール域内貿易に限定した優遇措置の緩和、労働裁判リスクなどが挙げられ、また食品部会活動や会議所へのリクエスト等では、税金問題やリサイクル法などに関する意見交換会の開催、販売チャンネルやビジネスの成熟度などを考慮した小部会や勉強会の開催などの要請があった。最後にサンパウロ総領事館の藍原副領事は、日伯農業関係の最近の動きとして穀物輸送インフラ改善に関わるセミナー、日本食の普及のためのマーケティング調査、第2回日伯農業・食糧対話などについて説明した。

参加者は藤江部会長(味の素)、岡崎副部会長(日清味の素)、森副部会長(キッコーマン)、西裏新副部会長(NH FOODS)、秋元氏(キッコーマン)、樫村氏(高砂香料)、 石嶋氏(ヤクルト)、美馬氏(ヤクルト)、大塚氏(JT International)、見目氏(JFC Brasil)、佐藤氏(ナガセ)、藍原副領事(サンパウロ総領事館)、平田事務局長、天谷アドバイザー、吉田調査員、大角編集担当

左から森副部会長(キッコーマン)/岡崎副部会長(日清味の素)/藤江部会長(味の素)

Fotos: Rubens Ito / CCIJB

 

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