食品部会は業種別部会長シンポジウム発表資料作成で意見交換

食品部会(黑崎 正吉部会長)は、2019年2月6日午後3時30分から午後6時まで22人が参加して開催、開催される業種別部会長シンポジウム発表資料作成のために、参加者は自社の昨年の回顧並びの今年の展望について発表した。

昨年の回顧では、製品開発プロセス短縮化、トップアスリートへの支援強化、社内における事業横断取組、為替感度の強化、液体調味料の開発・販売、バラエティに富んだオリエンタルアイテムの展開、商品事故・訴訟生産物賠償の対応、スーパー棚取競争激化、物流コスト削減、自己啓発プログラム支援、為替リスク、省エネ対策、トラック運転手ストライキや食料不正事件の発生、経理業務の内製化及び取説の改訂、ANVISA塩分規制対応などが挙げられた。

今年の展望では、穏やかな景気回復基調の継続、全バリューチェーンで効果的なマネージメント深化、事業ポートフォーリオ拡大、「密封ボトル」タイプ商品の輸入販売開始、リスクマップの作製、ブラジル独自の酵母活用による新製品リリース、新規設備投資、自社技術の漏えいリスク対応、為替動向の注視、ボルソナロ新政権の構造改革への期待、宅配組織とシステムの再構築、社内の意識調査改革などが話題となった。

副題「成長への期待、変化への対応」並びに部会の意見では、PIS/COFINSやICMSの未収税金の解決、食品の栄養成分改訂の動きに関する勉強会開催、移転価格税制についての勉強会開催などの要望があった。ブラジルの食品業界事情を熟知して、ウイットに富んで人望の厚い黒崎部会長は、部会員が困っているビジネス障害に対する親身な対応、部会員が必要としている勉強会やセミナー開催などについても検討を約束した。

最後に在ブラジル日本国大使館経済班農業・食品担当の大田啓二等書記官は、最近の日伯農業・食品関係の動きについて、ジャイール・ボルソナロ新政権の農務大臣就任した民主党(DEM)のテレーザ・クリスティーナ女史のプロフィールとして、農牧畜業者らを支持基盤に持つ議員団体であるブラジル農業連盟会長、南マット・グロッソ州農牧連盟や同州種子生産協会の幹部職歴任、また同州の口蹄疫対策に尽力し畜産業に精通、また農薬の使用に関した規則を柔軟化させる法律であるLei 6255の制定に尽力した中心人物として知られており、一部マスコミからは「毒の女王」とも呼ばれていると紹介。日本産農産物・食品の輸出促進では福島県産食品の輸入規制撤廃、芋焼酎、動物由来製品のラベル登録システムについて説明。第4回日伯農業・食品対話開催に関するスケジュール、商工会議所とEmbrapaとの連携体制などについて説明した。

参加者は黒崎部会長(味の素)、降旗副部会長(三井アリメントス)、秋元副部会長(キッコーマン)、関副部会長(味の素)、上山氏(味の素)、尾崎氏(東麒麟)、江坂氏(イグアスコーヒー)、高橋氏(ハラルド)、森氏(JFC BRASIL)、田島氏(NH Foods)、小野澤氏(エバラ)、碧川氏(高砂香料)、根本氏(ヤクルト)、美馬氏(ヤクルト)、徳永氏(ヤクルト)、浅野氏(Nissin Foods)、山本氏(ジェトロサンパウロ事務所)、大田書記官(日本大使館)、中野領事(サンパウロ総領事館)、平田事務局長、吉田調査員、大角編集担当

左から降旗副部会長(三井アリメントス)/黒崎部会長(味の素)/秋元副部会長(キッコーマン)/関副部会長(味の素

黒崎部会長(味の素)

Fotos: Rubens Ito / CCIJB

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