4月の懇親昼食会は、2014年4月11日正午から2時までチボリホテルに170人以上が参加して開催、特別参加者として梅田 邦夫在ブラジル日本国大使館 特命全権大使/会議所名誉会頭、 ジョアン・カルロス・フェラースBNDES理事、福嶌 教輝在サンパウロ日本国総領事館 総領事/会議所名誉顧問 、木多 喜八郎文協 会長、土井 ひろゆきアリアンサ日伯文化連盟 代表、菊地 義治日伯援護協会 会長、深瀬 聡ジェトロ サンパウロ事務所次長、遠藤 浩明JICAブラジル事務所兼サンパウロ出張所次長、深野 昭/国際交流基金センター 所長、レナート 石川サンタクルース病院 理事長、本橋 幹久県連 会長、二宮 正人CIATE理事長、後藤 隆/ブラジル日本商工会議所第8代会頭、貞方 賢彦ブラジル日本商工会議所第13代会頭、田中 信ブラジル日本商工会議所第15代会頭、マルコス・ストJCIブラジル青年会議所 会頭、磐田信用金庫から高栁裕久理事長並びに理事の嶋岡昌孝総合企画部長、法律顧問のエツオ・イシカワ弁護士が参加した。
国際協力局長を務めていた梅田 邦夫大使は、ブラジルへの赴任を希望していたが、実現できて非常に満足しており、今年のワールドカップ、2015年の修好通商航海条約締結120周年、2016年のオリンピックと大きなイベントが続いているが、私の課題として、安部総理や官房長官に挨拶に行った時に、大使として日本企業が元気になるように日本企業への支援を依頼されたが、日本企業のバックアップを積極的に行うために福嶌総領事と緊密に仕事をしているので、ビジネス環境で障害となっていることなどを福嶌総領事に伝えてほしいと要請した。
また中小企業の海外展開として、ジャイカと協力して政府開発援助(ODA)を始めており、セラード開発、ウジミナスやパルプ生産などは日伯大型プロジェクトとして実現したが、日伯による大型プロジェクトを実現や成功例を作りたいと強調した。
梅田大使は、来年の日伯修好120周年に向けて「サッカーでの交流をはじめ、コスプレやNHKのど自慢などさまざまなアイデアはあるが、それらの企画案をいかに実現していくかが大事であり、花火の打ち上げも実現したいし、日本政府も一体となった「オールジャパン」で取り組むと述べ、ブラジルを重要視している安倍総理の訪伯の実現や日本選抜が試合を行うレシーフェ並びにナタル、クイアバで日系人と協力した安全の確保への協力を依頼した。
藤井晋介会頭は、梅田大使から日本企業への支援の力強い言葉に対してお礼を述べ、商工会議所の名誉顧問の就任要請に対して、梅田大使は喜んで就任すると述べた。
機能強化担当委員会の村田俊典準備委員会長は、機能強化担当委員会の発足の中間報告として、3月10日に準備委員会を立ち上げ、規制・制度環境の改善に向けたブラジル日本商工会議所の体制整備について、「ブラジル日本商工会議所の機能強化実施項目(案)」において経済産業省中南米室より提起された首題体制整備に関し、機能強化担当委員会を新設、3月27日に意見交換が行われ、今後は4月17日、並びに25日に午後4時30分から予定、6月中旬に総会(臨時)への強化委員会の設立付議、7月1日に強化委員会を発足すると説明した。
3分間スピーチでは、ユナイテッド航空のトゥリオ・ツル氏は、「ヒューストン ― 成田間 新路線サービス」について、毎日 ヒューストン= 成田線が 2便に増便、 ブラジルからアメリカの シカゴ · ヒューストン · ワシントン ·ニューヨーク 経由で、成田へ直行便があり、 更に、デンバー · ホノルル · ロサンゼルス · サンフランシスコからも日本への直行便があると説明、Marcos Valério Watanabe カサパーバ市産業・貿易・農業局長は、「Caçapava市の税制恩恵」について、カサパーバ市はサンパウロとリオの中間にあり、近くには世界3位の航空メーカーエンブラエル社が航空機を生産、パライーバ渓谷の人口は240万人でヅットラ街道とカルバーリョ・ピント街道が通ってアクセスに優れており、またビジネス空港として同市に滑走路が1550メートルの空港建設が予定されており、世界的な大企業もすでに進出しており、同市に進出する企業に対して15年間の家屋税の免除、不動産譲渡税の免除などについて説明した。
伊藤忠の林正樹社長は、4月末にシドニーに転勤、オーストラリアは3回目の勤務となるが、サンパウロでは充実した3年間を過ごせ、また2年間企画戦略委員長を務め、会員勧誘など少しは力になれて会員が増加したのはうれしいと帰国挨拶を行い、丸紅ブラジル会社の内山元雄社長は、3月31日に赴任、ブラジルはイラン、ベネズエラ、英国などに次いで5カ国目になると着任挨拶を行い、NIPPON STEEL & SUMITOMO METALの廣瀬 隆明社長は、前任者と名前が同じで迷惑をかけているが、海外勤務は初めてであり、環境委員長を前任者から引き継ぐと紹介した。
新入会員紹介ではJEOL(日本電子ブラジル)の松本 雄一社長は、ブラジルには2010年に進出、従業員は13人、そのうち12人がローカルスタッフであると紹介、EMT LTDA.の丹治エジソン峰記氏は、日伯修好120周年にクールジャパンの一貫でブラジル並びに日本で映画祭を開催、またブラジルでは音楽や映画、ダンス、舞台などをキャラバンの形で実施すると説明した。
社会経済開発銀行のジョアン・カルロス・フェラース理事は、「共通利益に基づく経済関係の育成(日本・ブラジル第3.0フェーズ)」 と題して、ブラジルは米国の連邦準備理事会の量的緩和縮小に伴って下落が進みやすい新興国通貨フラジャイル5に含まれているが、6.0%前後のインフレ、安い株価や金利高にも関わらず、外資準備高が3750億ドルと非常に大きいために海外の金融危機には充分耐えられると説明、また1億2000万人に達する中間層の拡大、低所得層の減少、過去10年間での2000万人以上の新規雇用など良いファクターが多くあるが、インフラ設備の投資やイノベーションの投資が遅れている。
2014年から2017年の社会経済開発銀行の投資総額は1兆9000億ドル、そのうち農業・サービス部門の投資は7200億ドル、製造業部門は5200億ドル、住宅部門は4100億ドル、インフラ部門は2400億ドル、インフラ部門の投資では石油・天然ガスセクターが1881億ドル、電力エネルギーセクターが1861億ドル、鉄道セクターが910億ドル、都市交通セクターが814億ドル、港湾セクターが547億ドル、道路セクターが430億ドル、空港セクターが347億ドルとなっている。
1910年代から50年代の日本からブラジルへの投資は農業分野、1950年代から70年代は鉱工業やインフラ投資などの国家プロジェクト、2009年から2013年の投資総額は自動車や造船などを中心に213億ドルとなっているが、飲料、保険、商業、医薬品、タイヤ、造船、ガラスなど日本の進出企業の業態が多岐に亘ってきており、南米向けへの生産拠点、2億人近い大消費地などブラジルは非常に魅力があって世界から注目されており、今後もますます日本からの投資に期待していると説明、藤井会頭から記念プレートが送られた。
社会経済開発銀行のジョアン・カルロス・フェラース理事 「共通利益に基づく経済関係の育成(日本・ブラジル第3.0フェーズ)」

梅田 邦夫在ブラジル日本国大使館 特命全権大使/会議所名誉会頭

藤井晋介会頭

ジョアン・カルロス・フェラースBNDES理事





左から記念プレートを贈呈する藤井晋介会頭/ジョアン・カルロス・フェラースBNDES理事


Fotos: Rubens Ito / CCIJB







