11月の懇親昼食会を前に臨時理事会並びに臨時総会が開催され、中西副会頭並びに上野秀雄総務委員長が進行役を担当、将来、日本からの資金援助等(政府、団体、企業、個人等々)があり得ることを想定して、他国会議所の定款条項に倣い、当所の定款第69条の収入について改訂、挙手による採決で可決された。
改訂理由として、特にBRICS諸国を対象に、官民一体となって日本企業の戦略的グローバル展開が背景にあり、将来発展が予想されるエマージング地域における会議所活動の基盤・機能強化が最重要課題に挙げられ、ブラジルの企業団体や政府に対し、以前にもまして建設的なロビーや提言が求められている。
Hideo Ueno (presidente da Comissão de Coordenação Geral) e Shunichi Nakanishi (presidente da mesa)
11月の懇親昼食会は、2013年11月8日正午から午後2時までチボリホテルに160人以上が参加して開催、司会は近藤千里秘書が担当、特別ゲストとして中前隆博 在ブラジル日本国大使館 公使、木下義貴在ブラジル日本国大使館 政務班長、福嶌 教輝在サンパウロ総領事館総領事/ 会議所名誉顧問、安井 豊国際協力銀行JBICリオ事務所 所長、遠藤 浩明JICAサンパウロ出張所 次長、山下ジョージ文協 副会長、アンセルモ中谷アリアンサ 会長、後藤 隆ブラジル日本商工会議所第8代会頭、貞方 賢彦ブラジル日本商工会議所第13代会頭、田中 信ブラジル日本商工会議所第15代会頭、卓球のオリンピック出場選手でINSTITUTO HUGO HOYAMAのウーゴ・オヤマ氏をそれぞれ紹介した。
在サンパウロ総領事館からのお知らせとして、福嶌 教輝在サンパウロ総領事館総領事は、在外公館長表彰として平成14年から商工会議所で八面六臂の活躍をしている平田藤義事務局長に対して表彰したことを説明、それに対して平田事務局長は、お礼の言葉として浅学非才な私にとり大変過分な賞であり、「一将功成りて万骨枯る」-功績が目立つ人の影には、それを支えた無数の人の努力・犠牲があり、また内助の功-女房のおかげのように、一緒に陰で貢献した人々がいたので私一人の賞ではないと説明した。
また平田藤義事務局長は、会議所には未来志向としての課題が山積みであり、会員数の合計は昨年9月から記録を更新し続け、11月現在355社で1990年の333社を22社上回っており、日本からの進出会員企業数も6月に一度215社と1980年のピークに達した後、212社に落ちたが今月再び215社に上昇、しかしドイツの1400社の会員と比較すれば未だに7分の1であり、ドイツはブラジルコストに代表されるビジネス障害の高いハードルを乗り越えでブラジルに進出している。
商工会議所の2016年に500社にゴールを設定しているが、目標達成には中小企業の進出が欠かせないために、茂木大臣は、5月1日に中小企業海外発展プラットフォーム事業を立ち上げ、中小企業の海外展開が日本を元気にしてブラジルに技術移転が進むことでブラジルの製造業の競争力に結び付き、真の日伯補完関係のパートナーシップが確立、そのためには少しでもビジネス環境改善をブラジル政府に対する要請が必要であり、経団連とCNI及び日伯貿易投資合同委員会の中でも日伯EPAの締結の必要性が拡大してきている。
2015年には日伯修好通商航海条約締結から120周年となり、1995年の100周年には会議所が音頭を取った経緯があり、また現代ブラジル辞典は、2005年出版から10年ぶりに改定版の出版が待たれており、その構想はすでに2年前からあり、いよいよ2014年から出版準備に取り掛かると説明した。
平田藤義事務局長は、この御褒美は「叱咤の受賞」と受け止めており、神様サン・ペドロは今まで、君は企業を撤退させ大勢を解雇した罪人だから懺悔しその代わりそれ相当の日本企業を進出させよとの声があり、これからは神様サン・ペドロからもうそろそろ良いだろうと声がかかってきても「いや未だやり残しの宿題が山積みでしている」と返事をすると強調した。
連絡事項として監事会の中村敏幸監事会議長(デロイト)は、2013年10月23日正午から午後1時30分まで開催された2013年第3四半期の業務・会計監査について、監事会から中村敏幸監事会議長(デロイト)、藤井敏晴監事(KPMG)、原敬一監事(ブラジル三井住友保険)、財務委員会から村田俊典委員長(ブラジル三菱東京UFJ銀行)が参加して開催、「2013年の第3四半期の会議所の業務の遂行と会計処理は適正であったこと」を承認、事務局から平田藤義事務局長ら3人が出席した。
代表交代ではKYOCERA DO BRASIL COMPONENTES INDUSTRIAIS LTDA.の田中栄治社長は、4年半前にブラジルに着任、着任時に前任者からブラジルはチャンスも多いがリスクも多いと説明されたが、その通りであったと説明、後任の成塚久徳氏は着任前には台湾や中国などアジアで15年間勤務、1か月前に来たが文化もポルトガル語も皆目分からないが、会社から10年以上ブラジルに勤務してもよいと言われてきたので、頑張りますと着任挨拶をした。
在ブラジル日本国大使館の中前隆博公使は9月に着任、スペイン語専門でアルゼンチンやメキシコで勤務、ブラジルに魅了されてブラジルが大好きになるブラキチという言葉を早く理解したいと説明、KITO DO BRASIL COMÉRCIO DE TALHAS E GUINDASTES LTDの.木村 慎氏は、11月より現地法人の社長に就任、自社の事業の柱はクレーンを輸入販売、撤退しないために大いに頑張ると力強く宣言した。
3分間スピーチではAGCガラス・ブラジル社の與名本径氏は、2年半前に工場を建設、グアラチンゲタ工場で商業生産を開始、ワールドカップのBtoBスポンサーに採用され、サッカー選手のベンチ周りの透明ガラスを提供するが、2014年1月から米州代表となるためにアトランタに駐在すると説明、国際交流基金サンパウロ日本文化センターの松尾博貴氏は、日本語講座について、2012年9月から日本語講座を開始日本語を全く理解しない初級から中級まで、1コース40時間のコースで日本からの出張者に対する挨拶ができ、日本語の言い回し、思いやりの気持ちやおもてなしなどが理解できる丸ごと日本語講座などについて説明、サンパウロ新聞社 鈴木雅夫社長は、日経リサーチ社2014年度版レポート用アンケート調査協力願いについて、ブラジル現地社員の給与・待遇のリサーチをしてレポートを発行、2014年度版に対するアンケート調査への協力を依頼、COOPER CLUBEの新田博和氏はCOOPER CLUBEについて、駐在員のサンパウロ生活を満喫できるようにするために、企業会員権制度について説明した。
平田事務局長は特別スピーチの講師である卓球のオリンピック出場選手でINSTITUTO HUGO HOYAMAのウーゴ・オヤマ氏を紹介、23歳でオリンピックに出場、ロンドンオリンピックまで連続6回出場、また社会事業にも貢献しているウーゴ・オヤマ氏の貴重な話を参加者が楽しみにしていると紹介、ウーゴ・オヤマ氏は、福嶌 教輝在サンパウロ総領事館総領事がゲストと招いてくれたことに感謝の意を表し、サン・ベルナルド・ド・カンポス市で7歳から卓球を初め、10歳でトーナメントに出場、マウリシオ・コバヤシコーチに厳しく鍛えられ、パンアメリカ大会では金メダル10個、銀メダル4個、銅メダル6個を獲得、友人であったクラウジオ・カノ選手からも多くを学び、午後2時から夜10時までトレーニングを行っていた。
今はブラジル女子選抜のコーチをしているが、スポーツも大切であるが、生徒には勉強や挨拶の大切さも教えており、またINSTITUTO HUGO HOYAMAでは新しいプロジェクト構想と練っており、日系企業にも協力してほしいと依頼、中西副会頭から講師のウーゴ・オヤマ氏に記念プレートが送られた。
会頭代理として中西俊一副会頭は、在ブラジル日本国大使館の木下政務班長の講師歓迎の辞として、2012年8月の業種別部会長シンポジウムで木下政務班長が講演を行ったが、非常に好評であったために、2014年の大統領選などについて興味深い講演になると挨拶、木下政務班長は、「ブラジル 最近の政治情勢」と題して、6月の全国的に広がった抗議デモ前までのジウマ政権の支持率は60%前後で推移、またジウマ大統領個人の支持率は80%に達していて第1回投票で再選されると予想されていた。
しかし6月にサンパウロのバス料金の値上げをきっかけに、若者を中心に全国100都市で約140万人が参加する大規模デモに拡大、バス料金値上げへの反対のみならず、教育や医療、公共交通などの不整備、汚職などへの反発といった既存の政治体制に対する色々な主張が組み合わさったデモに発展、ジウマ大統領は第社会契約を提案、財政責任の徹底並びに政治改革、医療、都市交通の投資、プレソルト油田開発のロイヤリティの教育への投資などを約束したが、ジウマ大統領の対応の稚拙さや政治的な立ち回りの欠如が露出したために、ジウマ政権の支持率が急落した。
しかしその後の大規模デモは特に暴力を伴うデモに発展したために、国民のデモに対する支持の低下に伴って、ジウマ大統領の支持率は回復傾向となっており、プレソルト原油開発のロイヤリティ収入の75%は教育、25%を保健に支出する法律が裁可、「より多い医師を」計画法の公布、医学部学生の統一保健医療システム(SUS)でのインターン義務化された。
2014年の総選挙では大統領、上下両院議員、州知事、州議会議員、市長、市会議員の選挙がおこなわれ、10月5日の第1回投票、大統領選などについては過半数獲得候補がいない場合は、10月26日に上位2名による決選投票が実施される。
大統領選挙の政見放送持ち時間は、ジウマ大統領が12分4秒、ネーヴェス上院議員は4分1秒、カンポス州知事(またはシルヴァ元環境大臣)は1分54秒とジウマ大統領が圧倒的に有利、第1回投票の見方として過去20年に亘る労働者党(PT)ブラジル社会民主党( PSDB)の争いに国民は飽き飽きしており、第3極(PSB)がどこまで票を獲得できるか、最大野党であるPSDBはどこまで勢力を拡大して決選投票に持ち込めるか、カンポス州知事とシルヴァ元環境大臣が一貫した政策を打ち出せるかとなっている。
知名度ではジウマ大統領が99%並びにセーラ元州知事が97%と他の候補者を圧倒、シルヴァ元環境大臣は88%、ネーヴェス議員は78%、カンポス州知事は57%、拒否率ではセーラ元州知事が36%で圧倒、ジウマ大統領27%、カンポス州知事は25%、ネーヴェス議員は24%、シルヴァ元環境大臣は17%となっている。
決選投票支持率ではジウマ大統領がそれぞれの候補を上回っており、決選投票になれば有利となっており、現時点では再選の可能性が非常に高いが、今後の見どころとして経済状況ではインフレと失業率の推移、中傷合戦に発展か、PSB党の大統領候補はカンポス州知事かシルヴァ元環境大臣など今後も注意深く見守っていく必要があると説明、中西副会頭から講師の木下政務班長に記念プレートが送られた。
木下義貴在ブラジル日本国大使館政務班長のプレゼンテーション資料
Yoshitaka Kinoshita, chefe do Departamento de Assuntos Políticos da Embaixada do Japão no Brasil (Fotos: Rubens Ito/CCIJB)
Shunichi Nakanishi, vice-presidente da Câmara
Cônsul-geral do Japão em São Paulo, Noriteru Fukushima
Secretário-geral Fujiyoshi Hirata
Hugo Hoyama, um dos maiores mesa-tenistas do Brasil
Yoshitaka Kinoshita (chefe do Departamento de Assuntos Políticos da Embaixada do Japão no Brasil), Shunichi Nakanishi (vice-presidente da Câmara) e Noriteru Fukushima (cônsul-geral do Japão em São Paulo)
Takashi Kuroko (diretor da Câmara), Hugo Hoyama (mesa-tenista) e Yoshitaka Kinoshita (chefe do Departamento de Assuntos Políticos da Embaixada do Japão no Brasil)
Hugo Hoyama (d) recebe de Shunichi Nakanishi (e) placa de homenagem da Câmara.
Após sua palestra, Yoshitaka Kinoshita (d) recebe de Shunichi Nakanishi placa de homenagem da Câmara.
Mais de 160 membros-associados e convidados participaram do evento.
Membros da Diretoria e demais autoridades com os convidados Yoshitaka Kinoshita e Hugo Hoyama
Fotos Rubens Ito/CCIJB