11月の懇親昼食会開催

11月の懇親昼食会は、2023年11月17日正午から午後2時過ぎまでインターコンチネンタルホテルに約150人が参加して開催、司会は村田俊典事務局長が務めた。

初めに特別参加者紹介として、KPMGのMaria Isabel Ferreira氏、DeloitteのAntenor Minto氏、EYのVirginia Pillekamp氏、PwCのOrlando Dalcin氏、在サンパウロ日本国総領事館の清水 享総領事、イタペチニンガ市のJeferson Brun市長、日系主要団体から文協の石川レナット会長、援護協会のパウロ・サイトウ氏、県連の市川利雄会頭、ジャパンハウスのカルロス・ローザ氏が紹介された。

小寺 勇輝 会頭は会頭挨拶で、商工会議所と総領事館との関係は非常に深く、清水享総領事に名誉顧問就任を依頼したい。林大使からは敷居ゼロで関係強化を図っている。12月からブラジルはG-20の議長国となる。今日のパネルディスカッションは会計事務所のBIG4の税制専門家の話を楽しみにしていると説明した。

清水 享 在サンパウロ日本国総領事は新任挨拶で、今月14日に着任、2004年から2007年に大使館勤務。2014年の安倍首相の訪伯時には南米担当課長。総領事館も敷居ゼロで協力していきたい。公邸は公の館であり、皆さんに積極的に利用して頂きたい。また我々を活用して日本に困った情報を流してほしい。またメキシコ以南でこれほど組織だった商工会議所は皆無であり、お手伝いしたい。税制改革はターニングポイントになるチャンスであり、専門家の話を聞きたいと説明した。

帰任挨拶/着任挨拶では、Jetroサンパウロ事務所の原宏社長は 3年勤務で月末に日本に帰国、小寺会頭、村田事務局長他アドバイスをいただいで感謝していると説明。7月に着任した中山 貴弘氏は調査業務担当。高校生の時にクリチーバ市で1年間の留学経験。2018年にはサンチアゴ事務所勤務。スタートアップ企業支援では日系企業との橋渡し業務などについて説明した。

新入会員挨拶では、Kao Consumer Goods Brazil 社の石原氏は化粧品・香水卸売業務、従業員は10人で代表は馬場氏、スキンケアやパーソナルケアのBioreやJohnブランドの説明。200カ所の実店舗とEコマースで販売などについて説明した。

特別スピーチではイタペチニンガ市のJeferson Brun市長は、大豆栽培ではサンパウロ州内随一の生産を誇り、トウモロコシやジャガイモ生産も非常の盛んであり、4世代続けて栽培している日系農家もあり、最新鋭の農業技術を導入、atemoia栽培、日本舞踊ではブラジルのパイオニア、1978年から芝生を栽培、日系人口も多く、日本の伝統スポーツ、和太鼓、さくらまつりは毎年開催されていることなどを説明した。

3分間スピーチではWTB TravelのTakeshi Inoue氏並びにPatricia Figueiredo氏は、パートナ企業のEF社は1965年にスエーデンで設立。500以上の拠点でグローバルな教育事業を展開。2016年のリオオリンピックでは語学トレーニングパートナーを務めたことなどを紹介した。

Hospital Nipo-Brasileiro のSergio Okamoto医師は、援協はリベルダーデ区のファグンデス通りに位置し、30以上の分野を擁しており、20 以上の診断検査、CT 断層撮影検査、超音波検査、デジタルマンモグラフィー、骨密度測定、生化学検査、年齢別健康診断内容について説明した。

県連の市川利雄会長は今年の日本祭りには18万2,000人が参加、21県から訪問団が訪れた。来年の日本祭りは7月12日から14日までSP Expo Exhibition & Convention Centerでの開催予定を説明した。

テーマ「税制改革 企業の取り組み方」についてパネルディスカッション開催、モデレーターは日伯法会率委員会課税通関グループ長の天野義仁氏(KPMG)が務め、ゲストスピーカーとしてKPMGのMaria Isabel Ferreira氏、DeloitteのAntenor Minto氏、EYのVirginia Pillekamp氏、PwCのPaula Romano氏が参加、11月8日に上院で承認されたが、年内の税制改革の承認の可能性に対して、ルーラ大統領は可決済みとみており、年内の承認の可能性は高いが、最終案はまだ分からない。

また間接税改革は上院を通過したが、直接税改革では何が期待できるかに対して、商品と所得を分けた改革が予想されている。靴を履いてから靴下を履くように逆となったが、税制優遇措置は来年から採用されても変更になる可能性がある。配当金に係る課税の年内の可決は一部の改正に留まる可能性がある。

多くの州政府はICMS減税による企業誘致合戦を展開していたが、今後は生産地ではなく消費地での課税に変更になるが、企業への推奨事項に対して、生産地から消費地への課税変更で税務体制が根本的に変更となり、サプライチェーンの再構築が不可欠となる。2029年から新税制体系に移行するが、それまでの6年間にロディスティックの再構築が必要となる。間接税改革では企業の税負担対応の準備内容に対して、今までの税制恩典や減税は不透明であったが、透明性の高い課税体系になる。

健康・環境を悪いことをする消費抑制のためのIBS税、基礎生活用品セットに対する免税、ICMSの減税によるインセンティブ付加ができなくなる各州への対応策として、「地域開発基金」を設ける構想、付加価値税、ICMSクレジット還付対応に対して、ブラジルコストは数年間今後も続き、現体制と新体制の対応を余儀なくされる。最後にブラジルに進出している多国籍企業の実務上の対応策に対して、全体像の把握が必要であり、今後数年間は税制業務専門家のヘッドハンティングの活性化が懸念される。サプライチェーン体制の見直し、クレジット還付金、税制恩典対応、内部統制など外部への委託の検討の必要性を説明した。

質疑応答ではブラジルの税務コストは世界最悪であるが、税制改革後のコスト削減の比率は。今回の税制改革の残された課題は。ブラジル経済界は税制改革で今後10年間のブラジルのGDP伸び率は10%上昇するといわれているが、現実的か。税制簡素化に必要なタイムスパンは。過渡期の会計監査が通るような専門家セミナーの開催予定などについて挙げられた。

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