2023年のサンパウロ市の財政予算は、960億レアルとブラジルで最高の予算が見込まれている一方で、サンパウロ市内のホームレス総数は、ブラジル全国の25%に相当する5万2,200人に達している。
この路上生活者数のデータは、ミナス連邦大学のホームレス人口に関するブラジル公共政策によって実施された調査の一部であり、またこの調査は、今年 2 月の単一登録簿 (CadÚnico) からのデータに基づいている。
またサンパウロ州内のホームレス総数は、全国の42%に相当する8万6,700人に達している。今年のサンパウロ州の財政予算は3,170億レアルが見込まれている。
今年2月のブラジル全国のホームレス総数は20万6,000人、昨年11月からの4か月間でホームレス人口は7.4%急増しており、ホームレスは加速度的に増加傾向を示している。
ホームレス人口の増加は、ブラジル国内の貧困の増加だけでなく、社会的不平等の悪化にも関連しており、ブラジル国内で最も裕福な南東部地域には、全国のホームレスの 62% が集中しているとAndré Luiz Dias教授は指摘している。
ホームレスは、主に黒人や教育レベルの低い人々が大半を占めており、路上生活をしている人口の半分は初等教育を終了していない。 ホームレスの 10 人に 7 人が黒人であり、ミナス州では、ホームレスの80%は黒人が占め、バイーア州では 93%を占めている。 これは単なる偶然ではなく、ブラジルでは、これは構造的な人種差別に直接関係しているとAndré Luiz Dias教授は指摘している。
統計に表れないホームレスの数はさらに増える可能性がある。 ミナス連邦大学の調査員は、35% の過少報告があると推定している。 路上生活者に関するデータは、市役所から単一登録簿 (CadÚnico)を通じて連邦政府に報告される。 この情報に基づいて、連邦政府はこのホームレスに食事サービスなどを提供するために地方自治体にリソースを移している。
過去10年間でホームレス人口が大幅に増加している。 2012 年には、単一登録簿 (CadÚnico)によるホームレスは1万2,700 人であったが、 2018 年は 13万8.7 00人でした。 パンデミックの最初の年である 2020 年には 19万4,800 人に増加、現在は 20万6,044 人に達している。