4月の懇親昼食会に100人が参加して2011年4月8日正午から午後2時までブッフェ・コロニアルで開催、アルナルド・ファリア・デ・サ連邦下議が「日伯社会保障協定」について講演した。
司会は平田藤義事務局長が務め、初めに特別参加者のアルナルド・ファリア・デ・サ連邦下議、大部一秋総領事を紹介、連絡事項では帰国に伴って常任理事を辞任した日系社会委員会の前田一郎委員長に代わって平田事務局長が「東日本大震災に対する義捐金」について、3月13日の回章で会員企業に協力を依頼、義捐金振込先としてブラジル日本文化福祉協会、ブラジル日本都道府県連合会、日伯援護協会、財団法人海外日系人協会並びにサンパウロ総領事館の5オプションと集計のための事務局への報告を依頼した結果、4月1日の中間報告では15社並びに2個人の寄付金額合計が43万6510レアル、救援物資では匿名希望の某1社が3月21日着荷の航空便(12万ドル)で懐中電灯を発送が138万レアルで合計181万6510レアル、4月5日には15社から24社、3個人に増加して49万1871レアル、合計では187万1871レアルに達していることを報告、終戦/阪神大震災を乗り越えてきた日本は今回の大震災からの復旧も必ず乗り越えられるので、従業員の寄付を募って下さいと依頼した。
会頭交代挨拶では中山立夫前会頭は最も重責の総務委員長を立派に務めてきた近藤正樹副会頭を新会頭に指名、帰国後は古巣の自動車本部長に就任するが、ブラジルの3年間は非常に濃厚な人生を送らせてもらったと強調、ブラジル人の人間味ある優しさ、おおらかさが素晴らしく、社内での従業員とのつながりや人間関係が本当に素晴らしかった。
会議所のゴルフコンペでは仕事柄、ドタキャンばかりだったが、突然参加して優勝したために怪盗ルパンの渾名が付き、また日系人の勤勉やまじめさなどがブラジルで信用を得ているために仕事ができ、後藤隆元顧問、貞方賢彦元顧問、田中信元会頭、山田唯資元監事会議長やまだまだ元気な平田藤義事務局長などに支えられて商工会議所があり、アメリカ会議所以上に大きくなってほしい。
また今年5月にサルバドールで開催予定の第14回日伯経済合同委員会並びに第5回日伯貿易投資促進合同委員会は今回の大震災の影響で経団連/ブラジル全国工業連合(CNI)との話し合いで下半期の延期が決定したが、開催は近藤新会頭にバトンタッチして是非、開催していただきたいとエールを送った。
続いて近藤新会頭は初めに大震災での被害を受けられたすべての皆様に心よりお悔やみとお見舞いを申し上げ、日々、新たな問題が発生して予断を許さないが、一刻も早く復旧してほしい、また会議所では募金キャンペーンをしており、親日国のブラジルから多くの人が日本にエールを送っており、日本には助け合いの心や美徳があるので必ず、蘇ると強調した。
17代目の近藤会頭は「開かれた会議所」、「チャレンジする会議所」、「全員参加の会議所」の基本方針の通りにオープンで親しみのある会議所を目指しており、現在の会員企業数は325社と1990年の333社に近ついてきており、今後は333社をクリアを目指しており、有用な情報の提供や何事にも果敢に挑戦してゆき、官民一体となってビジネス環境整備の力を注ぎ、ブラジルの健全な成長に寄与したい、また韓国や中国が積極的に進出してきており、ここで腰を落ち着けて着実に進んでゆき、経済以外でも両国の懸け橋となるために、会議所してできないものなど皆さんの提案や意見を汲んでゆきたいと述べた。
代表者交代では伊藤忠の鷲巣寛社長が栄転帰国するが、ブラジルは3回目の駐在で前2回はリオ駐在であったが、サンパウロは非常に住みやすいと強調、後任はインドとオーストラリアに海外勤務経験のある林正樹新社長、ブラジル日立の西岡勝樹社長は7年間勤務したが、引き続いてデジタル放送関連部門でサンパウロ勤務、後任の岩山明郎新社長は魚釣りとカラオケが好きであると挨拶、定年退職する戸田建設の林恒清社長は帰国後は技術屋あがりなので必ず東日本大震災の復興に役に立ちたい、また家内の父が高齢なために手伝ってあげたいが、絶対に濡れ落ち葉にならないようにしたいと挨拶、後任の三上悟新社長は東北で工事部長をしていたが、大阪出張中に大震災が発生、石巻市で被災した妻と会えたときは抱き合って泣いたと述べ、日本郵船の今井達也社長はリーマンショックの時はブラジルはどうなるのかと心配したが、海運業界は回復してきていると説明、後任の川手純一新社長はブラジル勤務が2回目であると挨拶した。
三井住友保険の原敬一社長が着任挨拶、新入会員紹介ではブラジルAZBIL社(旧山武)の根岸誠社長が社名について説明、3分間スピーチではクイックリー観光のセルジオ・マサキ・フミオカ取締役が2011年ホテルダイレクトリー出版についてホテルの写真の更新、住所、メールアドレス、電話番号、イベント会場の内容の紹介、格安ホテルの料金も掲載して最適なホテルが選べるようになっていると紹介、2010年バントの違いは目次が地方別になって英語で紹介、アルゼンチンのホテルや高級ホテルの追加などを説明した。
アルナルド下議の講演「日伯社会保障協定」の講演前に大震災の被災者に対して1分間の黙祷を要請、その後でこの社会協定は2010年7月29日に東京で調印、現在は国会の承認待ちとなっており、社会保険料の二重負担の解消、25万人とされる在日ブラジル人は帰伯後、日本の国民年金支払い期間が伯国の年金に通算され、INSSを支払っている在伯邦人も帰国すれば同様の措置、また在伯日本人は日本での勤務期間がブラジルの年金期間に加算、アルナルド下議は承認に向けてパラナ州選出の高山下議や西森下議と協力しており、年内には確実に国会で承認されると強調した。
講演中のアルナルド・ファリア・デ・サ連邦下議
左から講演者のアルナルド・ファリア・デ・サ連邦下議/近藤正樹新会頭
アルナルド・ファリア・デ・サ連邦下議を囲んで記念撮影
100人が参加した4月の懇親昼食会
クイックリー観光のセルジオ・マサキ・フミオカ取締役が2011年ホテルダイレクトリー出版について3分間スピーチ