4月の懇親昼食会は150人が参加して開催

4月の懇親昼食会は、2017年4月20日正午から午後2時までマクソウドホテルに150人が参加して開催、進行役は平田藤義事務局長が務め、初めに特別ゲストのパラナグア港コンテナターミナルのJuarez Moraes e Silva取締役監督官並びに中前隆博 在サンパウロ日本国総領事/会議所名誉顧問が紹介された。

会頭挨拶で松永愛一郎会頭は、4月は異動の季節ですが、会議所活動の直近の活動報告として、各種会議では3月9日午前、ブラジル財務省にてAGIR第5回日伯政策対話を開催、佐藤大使のアレンジで、今回は会議所政策対話委員長による課税と労働に関する提言を発表する為に会合が設定された。

また4月5日にリオデジャネイロで第 7 回日伯戦略的経済パートナーシップ賢人会議が開催、会合の中で粟屋政策対話委員長より会議所政策対話委員会が進めるAGIR提言活動についての進捗報告と今後の活動方針などについて説明。また翌6日には、日商三村会頭らをはじめ賢人会議メンバーがテメル大統領と面談を行い、その中で会議所のAGIR活動についても触れられた。

4月7日、貿投委中間会合に政策対話委員会が参加。ブラジリアの商工サービス省会議室にて経済産業省大臣官房の中川審議官と開発商工省生産開発局のマルガレッチ自動車部門ダイレクターの両議長の下、二国間貿易投資促進やインフラ分野への投資促進などをテーマに活発な議論が行われた。

続きましてセミナー、講演会では、3月6日政策対話委員会のインフラワーキンググループ主催で、投資パートナーシップ・プログラム(PPI)説明会に70人以上が参加して会議所大会議室で開催。物流システム開発公社(EPL)のアラインPPI投資パートナー調整局長が「鉄道や港湾などインフレ整備分野のプロジェクトを中心にしたPPI制度の概要」を説明。

3月16日、日本国特許庁並びにジェトロサンパウロ事務所主催、商工会議所も後援で日伯間の知財協力に関するセミナー開催。セミナー開催後に日本国特許庁とブラジル国立工業所有権院は、特許審査ハイウエイの合意書に署名した。

3月31日、コンサルタント部会主催の『サンパウロ州政府による企業への融資』 説明会が開催、30人程度が参加。 4月11日午後、パラグアイ商工省並びに在パラグアイ日本国大使館、ブラジル日本商工会議所、ジェトロサンパウロ事務所共催で「パラグアイビジネスセミナー」開催。会議所大会議室に60人以上が参加。

パラグアイセミナーは今回が5回目となるが、レイテ パラグアイ商工大臣と上田在パラグアイ日本国特命全権大使は、同国のポテンシャルについてプレゼン。 今年6月にはジェトロと共に2015年同様にパラグアイミッションを行う予定。

その他の報告事項として、3月15日、建設不動産部会が5月初旬のオープン式を前にジャパン・ハウス見学会を実施。人数制限を掛ける程の大盛況ぶりで会員40名が参加。

3月25日に環境委員会はサンパウロ州立チエテエコロジー公園内にて「補植ボランティア活動」を開催。 会議所環境委員会による植樹は2回目にも関わらず、大盛況で会議所会員やその家族等70名が参加した。

着任挨拶では、JICA ブラジリア事務所の斉藤顕生所長は、3月18日に着任、JICAはサンパウロに出張所を構えている。日本政府は、1959年にブラジルに対して政府開発援助(ODA)を開始して以来、ブラジル北東部の広大な地域を世界有数の穀倉地帯へと導いたセラード農業開発やブラジル鉄鋼産業の礎となったウジミナス製鉄所に代表される「ナショナル・プロジェクト」などの協力を約60年にわたり実施してきた。

またJICAは円借款によるサンパウロ市内を流れるチエテ川の護岸工事、200年開始の日本の交番制度をモデルとし、地域住民と警察とのコミュニケーションを図ることによって犯罪予防を強化する地域警察活動を普及する協力は、ブラジル全土にその成果が広まりつつある。2016年に30周年を迎えた日系社会ボランティアの派遣や、次世代の日系社会を担う中高大学生を含む日系人の本邦での研修等の実施により、日本語教育や高齢者福祉、日本文化といった分野で人材育成に協力している。中南米やカリブ地域の次世代のリーダーを育成するための日本の大学院での研修になる有望な人材の紹介を依頼した。

日本経済新聞社の外山尚之支局長は、赴任前に東京でブラジルについて話を聞いてきたが、ブラジルの明るいニュースの提供を強く言われてきた。南米10カ国を担当、フットワーク軽く南米に出張する。日本企業の活動も報告したいので気軽に声をかけてくださいと依頼した。

帰国するKURASHIKI DO BRASIL TÊXTIL LTDA. の青山高明社長は、2015年6月のブラジルが最も景気の悪い時に赴任してきたが、仕事以外では懐の深いブラジルを堪能。後任の大島一仁社長は、約30年間大阪で糸を売ってきたが、初めての転勤がブラジルで、160キロの荷物を担いで昨日サンパウロに着いた。趣味はゴルフでPLゴルフ場は、社交場と聞いてきたので宜しくお願いしますと述べた。

帰国するBANCO SUMITOMO MITSUI BRASILEIRO S.A.の大谷隆明社長は、2013年4月に着任してから4年間お世話になりました。同銀行は1958年にブラジルに進出、私は15代目の社長、足利義昭は、室町幕府第15代で最後の将軍。江戸幕府は初代徳川家康から徳川慶喜の15代将軍で大政奉還した。一時はブラジルの未曾有の経済リセッションで私の代で撤退を意味する大政奉還を覚悟したが、16代にバトンタッチできてうれしい。

ブラジルでの会社経営は非常に難しい。日本本社がブラジルのビジネス環境の状況を理解してくれない。私のブラジル勤務4年間を5分で話すのは難しいが、Bプランとして4年間の出来事をサラリーマンの悲哀を替え歌にして披露、参加者は七 顚 八 倒で前代未聞の笑いを取って、大谷隆明社長のウイットに富んだ人柄に拍手喝采となった。

後任のBANCO SUMITOMO MITSUI BRASILEIRO S.A.の栗原裕二社長は、一昨日着任。5年前位にブラジルに勤務したが、その後3年間カナダで勤務。現在のブラジルは5年前と情況が一変しているので皆さんの協力をお願いしますと述べた。

新入会員紹介では、OKI BRASIL INDÚSTRIA E COMÉRCIO DE PRODUTOS E TECNOLOGIA EM AUTOMAÇÃO S.A.の小田高広代表は、2014年1月に設立、イタウーテック社と提携。サンパウロ州ジュンジアイ市に工場、技術開発センターを擁しており、ATM(Cash Dispenser)関連事業などについて説明した。

NISSAN CHEMICAL DO BRASIL REPRESENTAÇÃO DE PRODUTOS AGROQUÍMICOS LTDAの設楽俊昭社長は、1990年代から農薬販売、イハラブラス社に資本参加。ボトランチン市に本社を構えており、ブラジル進出の橋頭保として活躍したいと述べた。

CAMOZZI DO BRASIL LTDA.の長谷川秀人社長は、CKD日本本社から出向。CKDの企業理念・経営理念、会社概要や沿革。ニーズにこたえる多彩な商品群を紹介した。

3分間スピーチでは市川利雄県連副会長が、『第20回日本祭り』の紹介として、7月7日から9日の3日間実施予定。サンパウロ州並びにサンパウロ市から観光イベントとして認められており、世界でも有数の日本祭りで「もったいない」や「おもてなし」など目に見えない文化を紹介している。 47都道府県の特徴ある郷土料理の提供。ミス日系コンテスト。コスプレ、日本文化の紹介などサンパウロの冬の風物詩になっている日本祭りを紹介した。

パラナグア港コンテナターミナルのJuarez Moraes e Silva取締役監督官は、「TCP-パラナグア港コンテナターミナル 国際貿易へのエクセレンス」と題して、2009年5月の懇親昼食会に続いて2回目のパラナグア港湾の紹介であり、ブラジルの貿易相手国中国向け輸出拡大とともに、パラナグア港湾の荷扱いは飛躍的に拡大していると説明。

ブラジルでは何回の経済危機に直面してきたにも関わらず、その都度蘇ってきており、今回の経済リセッションも克服することは目に見えている。2007年から2010年は、港湾ターミナルからの穀物輸送が飛躍的に増加して停滞が激しく生産性は低かった。

しかし2010年の浚渫工事開始から昨年は11.5メートルまでの浚渫工事が完成、2018年には15メートルに達して更なる大型コンテナ船が接岸可能となる。またターミナル機械類の近代化、貨物鉄道の乗入増加、輸出入向け保管倉庫の拡大及び他の港湾との保管倉庫のインフラやフリータイム制度などの運営上の相違点、各種規制の緩和、ブラジル国家衛生監督庁(ANVISA)の検査に関する優位点、日系企業のターミナル利用の拡大などを紹介後、活発な質疑応答が行われた。松永会頭から記念プレートがJuarez Moraes e Silva取締役に贈呈されたが、Juarez Moraes e Silva取締役も松永会頭に記念品を贈呈した。

講演中のパラナグア港コンテナターミナルのJuarez Moraes e Silva取締役監督官

松永愛一郎会頭


左から記念プレートを受け取るパラナグア港コンテナターミナルのJuarez Moraes e Silva取締役監督官/贈呈する松永愛一郎会頭

 

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