9月の懇親昼食会は100人以上が参加して開催

9月の懇親昼食会は2010年9月10日正午から午後2時までインターコンチネンタル・ホテルに100人以上が参加して開催、在ブラジル日本大使館政務班長の澤田洋典参事官が1カ月後に控えた選挙を前に「2010年ブラジル大統領選について」と題して講演した。

司会は平田藤義事務局長が務め、初めに特別参加者の在ブラジル日本大使館政務班長の澤田洋典参事官、大部一秋総領事を紹介、帰国挨拶では三井住友銀行の窪田敏郎社長が5年間のブラジル勤務を終えて帰国、会議所活動として3年間の専任理事、日系社会委員長として日本移民100周年に協力できて光栄であり、すっかりブラキチとなり、帰国後はグローバルアドバイザーとしてブラジルとのビジネスを支援すると挨拶した。

平田事務局長は同社がカーボンクレジットで2007年にサステナブル・バンキング賞の優秀賞(runner‐up)を授賞、また同行の内田肇部長がシッコ・メンデス社会環境章を受章したことを付け加えた。

新入会員紹介ではBase Aerofotogrametria e Projetos社の座間創氏、Avvad弁護士事務所のセザール・アウグスト・フォガイン氏、EHS Holding社のエルネスト・スガノ氏、Ferreira Rodrigues Sociedade de Advogados社のウイリアム・ロドリゲス氏がそれぞれ自社の紹介を行った。

在ブラジル日本大使館政務班長の澤田洋典参事官は「2010年ブラジル大統領選について」と題して、最新の世論調査ではテレビによる政見放送開始の影響や圧倒的な支持率を維持しているルーラ大統領の人気で与党のジウマ・ローセフ候補がジョゼ・セーラに20ポイント以上の差をつけて、第一次選挙で50%以上の票を獲得して当選する可能性も出てきたと説明した。

セーラ候補は高支持率のルーラ大統領を批判できず、また政策的にも似通っており、票田の南部や南東部で苦戦、知事選挙では現職知事が高支持率を維持している州が多いが、現職知事が不人気の南大河州、パラナやパラー州では苦戦している。

ジウマ候補はルーラ政権で鉱山エネルギー省に抜擢されて頭角を現し、政治的素養が認められて官房長官に登用、大統領選挙では「経済成長加速プログラム(PAC)の母」のキャッチフレーズでジウマ官房長官の仕事ぶりをアピールしている。

ジウマ候補の政策はオーソドックスな経済政策、財政の均衡、インフレの段階的削減、為替変動相場制の維持を経済政策の柱としており、貧困層の削減のための社会プログラムの重視、PACプロジェクトでインフラ整備、高速鉄道、ワールドカップやオリンピックのためにインフラを推し進める。

ジウマ候補と日本との関係はルーラ大統領に同行して訪日、デジジタル放送の日本方式採用、高速鉄道計画の推進、社会保障協定の締結など良好、セーラ候補は多彩な政治経験、金融政策はレアル高の是正、低金利政策、メルコスールの見直し、ルーラ政権の外交の修正を掲げている。

選挙後の政治情勢は継続され政治システム、PMDBの影響力の健在、ルーラ大統領は政界再編・政治改革に一役かって出ると予想され、またジウマ政権を政治的にサポートやブラジルの成功のアフリカなどの後進国に導入するために国際社会に貢献すると予想されていると説明して講演を終えた。

講演中の在ブラジル日本大使館政務班長の澤田洋典参事官 (fotos Rubens Ito/CCIBJ)

100人以上が参加した昼食会

左から平田藤義事務局長/帰国する三井住友銀行の窪田敏郎社長/大部一秋総領事

左から平田藤義事務局長/鈴木孝憲氏/在ブラジル日本大使館政務班長の澤田洋典参事官/大部一秋総領事/中山立夫会頭


 

https://camaradojapao.org.br/jp/?p=34461