EMBRAPAとの連携体制の構築に関する第1回会合開催

2017年12月4日、ブラジリアのEMBRAPA本部にて、第1回ブラジル日本商工会議所とEMBRAPAとの連携体制の構築に関する会合が開催され、EMBRAPAからは、クレバー・ソアレスダイレクター、ビクトー・ウゴビジネス部代表、ワーレイ・ナシメント野菜部代表、ラウル・ロシニャイノベーション部コーディネーター他が参加し、日本側からは、大使館から山中公使、光廣書記官、JICAから宮本次長、田中所員、そして、ブラジル日本商工会議所からは、黒埼食品部会長(ブラジル味の素)をはじめ、プレゼン発表をするNEC、島津製作所、横河電機の代表者らが、参加した。

はじめに、黒崎食品部会長とEMBRAPAソアレスダイレクターから、開会挨拶があり、次に、ビクトー・ウゴビジネス部代表から、ブラジル全土ですすめられているEMBRAPAの活動内容について、発表が行なわれた。

次に、日本企業からのプレゼンとそのプレゼンに対するEMBRAPAからの意見交換という形式で、参加企業4社から発表があった。ブラジル味の素社からは、肥料分野と、動物飼料分野でアミノ酸を活用した共同研究についての提案があり、広範囲の野菜やフルーツ分野にも活用できるとの意見交換が行われた。NECラテンアメリカ社からは、ビックデータを活用した社会インフラやイノベーション分野でブラジルの農業分野への貢献への対案があり、ブラジルの農業の技術分野における共同開発などに関しての意見交換が行われ、ブラジル側から大企業の食品産業と小規模農家の環境や文化の違いの説明などが行なわれた。また、ブラジル島津製作所からは、食品管理機器について、EMBRAPAとは長期にわたり協力をしてきており、今後も残留農薬検査時間の短縮や勉強会の共催など一緒に活動を行っていくことを約束した。最後にプレゼンを行なった南米横河電機社からは、石油化学業界のみならず、バイオ技術やバイオエコロジー業界の先端技術をEMBRAPAと共同で開発していくことでブラジル農業への貢献ができると述べた。

参加企業プレゼンの後、平田事務局長は先ず初めに第1回目の当所とEMBRAPAとの会合開催に携わった関係者にお礼を述べた後に、『かつてのセラード開発のような夢のある壮大なプロジェクトを再び両国の官民双方で企画立案し、新たにチャレンジするという事が最も重要である。その現代版として農業分野に日本の優れたIot、ビッグデータ、人工知能などIT技術の導入活用ではないか』と率直な念いを語った。

Pdf平田事務局長のスピーチ文章掲載

最後に閉会挨拶では、山中公使より、今回参加できない企業からもEMBRAPAとの連携体制強化について、非常に高いニーズがあると説明。また、本日の発表企業とEMBRAPAとの事業が具体化していくことを望んでいると述べた。また、ビクトー・ウゴビジネス部代表は、今回の会合は第1回で、今後多くの日系企業との連携ができることを望んでいる。EMBRAPAは、JICAとは長年取り組んできており、日本とは、特にイノベーションや新技術分野におけるシナジー効果があると感じているとして、結びの言葉と述べた。

日本側参加者:

ブラジル味の素:黒崎正吉社長、関宏道マネージャー

NECラテンアメリカ:古本広尋副社長、岩永省一郎マネージャー、

ブラジル島津製作所:神保悟シニアダイレクター、パウラ・リベイロマネージャー

南米横河電機:吉川光社長

中央開発サンパウロ:山口達郎所長

JICAブラジル事務所:宮本義弘次長、田中祐太郎所員

在ブラジル日本大使館:山中修公使、光廣政男書記官、関口シンチア氏

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