JETROの中里監事が来伯、会議所幹部と意見交換

 今、日本貿易振興機構(JETRO)では日メルコスールEPA研究会開催の可能性に備えて、調査情報収集体制を強化している。メルコスール(南米南部共同市場)は昨年6月、約20年ぶりにEUとFTA合意に漕ぎつけた直後、8月にはEFTAとも合意、カナダおよびメキシコとは各々18年3月、19年9月から交渉が開始されている。また韓国も一昨年9月から既に交渉を開始、2020年内の合意を目指している事等が背景にあるからだ。

 去る1月20日、JETROの吉澤 隆企画部長と海外調査部の木村洋一部長が来所、最も影響を受ける自動車、機械金属、電機・情報通信部会の代表者等とEPAに対する期待や課題、影響などの詳細な調査に続き、未だ1か月も経たぬ間に今回の中里浩之監事の来伯となった。JETROの迅速な対応に深く感謝を申し上げる。

 中里監事と以下について率直に意見交換した。

 ブラジル現政権の政治経済情勢変化、インフラ整備と民営化、会議所活動全般、EPA劣後による進出日系企業の競争力憂慮、イノベーション・中小企業委員会活動、JETRO海外76事務所と47都道府県事務所を繋ぐネットワークのフル活用、日本の少子高齢化、世界史に類例がない日本のデフレ経済(20年間GDP不変)、政府の緊縮財政政策(プライマリーバランス黒字化)の功罪、リーマンショック(2008年9月)を大型財政出動で克服したブラジル経済(2010年7.5%成長および2011年日本からの直接投資史上最高額75億ドル)、今後の世界経済動向、JETROと当会議所の連携促進強化等々。

参加者:野口 泰サンパウロ総領事、白石専門調査員、中里浩之 JETRO監事、大久保敦 JETROサンパウロ事務所長

会議所から村田俊典 会頭(双日ブラジル会長)、佐藤真吾 副会頭(ブラジル三井物産社長)、安田 篤副会頭(SOMPO SEGUROS取締役)、秋山雄一 副会頭(南米日本製鉄社長)、平田藤義 事務局長

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