JETROサンパウロ、真贋/IPGセミナーを開催

JETROサンパウロ(澤田吉啓所長)は経済産業省 製造産業局(速水雄太 模倣対策専門官)と伴に11月29日(月)、市内のホテル チボリで昼食を挟み終日セミナーを開催。午前の部に於いては本物と贋物の製品識別方法について又午後の部には在ブラジル日本大使館(前田一等書記官)に加え当会議所の日伯経済交流促進委員会(藤井委員長、ブラジル三井物産社長)、企画戦略委員会(澤田委員長、JETROサンパウロ所長)の2委員会も共催の形で参加した。平田事務局長は午前・午後を通じ参加。

真贋セミナーについては常に日伯貿投委(日伯貿易投資促進合同委員会の略称:経産省と伯国開発商工省に関係省庁を交えたハイレベル協議に両国の民間(経団連/当会議所およびブラジル工業連合会(CNI))の議題に俎上され懸案課題の一つ。会場は海賊品や模倣品の取り締まり強化の最前線で活躍する軍警察、道路警察、サンパウロ市警察、税関などを中心に140名を超える参加者で満席、その意識の高揚に加え関心の高さが伺えた。

澤田所長は数多い日本進出企業はブラジルの技術レベルアップに貢献、ブラジルの企業も模倣品対策に奔走、共通な課題を抱えていると挨拶、大部総領事は経産省から速水氏が駈け付け又JETROサンパウロの献身的な全面協力に敬意を表明、日伯双方が協力すればどの様な大事業も達成できると力説。

今後の10年は12年のリオ+20、14年ワールドカップ、16年リオ・オリンピック、18年日本移民110周年、20年サンパウロの万博立候補、22年共和国200周年の国家的行事が目白押しでブラジルの時代と前置き、10年後にはブラジルのGDPが世界第4位か5位にランキングと黄金時代の到来を予測する一方、模倣品・海賊品対策はブラジルの利益に叶い、黄金・ダイヤモンドのブラジルに日本が協力で出来るのは大変嬉しいと結んだ。

この後、CASIO COMPUTER、CERAMICA & VELAS DE IGUNIÇÃO NGK、KYOCERA MITA、SONY、NHK-SPRINGが真正品と侵害品の見分け判別、模倣品のサンプル展示、真贋判定集を参加者に配布、判り易く説明。参加者から熱心な質疑応答の後にブラジル政府海賊品・知財問題対策評議会(CNCP)のマリナ女史の閉会挨拶で終了。

午後の部では最初に澤田企画戦略委員長が挨拶、続いて在ブラジル日本国大使館の前田一等書記官から午前の部で行われた真贋判定セミナーの結果報告、つづいてブラジルに於ける知財保護の動向と題してCNCPのマリナ女史が、又ブラジル軍警察のデシオ氏は警察機関の模倣品対策制度や実際活動の紹介と権利者の協力体制について説明。

ブラジルCANONの大塚社長からブラジルにおける模倣品対策の紹介と問題点について紹介、最後に経産省の速水氏が2010年3月に行った中南米流通ルート調査の結果および日本政府の取り組みを紹介、今回の第5回知的財産権保護に関する勉強会には大勢の軍警察も参加し協力関係が益々深化、これからも経産省や特許庁は一層の支援を惜しまないと勉強会を締めくくった。

PDFファイル → ブラジルにおける模倣品・海賊品対策と「真贋判定セミナー」及び「IPGセミナー」開催の模様 (ジェトロ・サンパウロセンター深瀬聡之次長)

セミナー会場の様子 (Foto: Jetro São Paulo)

セミナー会場の様子 (Foto: Jetro São Paulo)

セミナー会場の様子 (Foto: Jetro São Paulo)

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