(Team)日伯法律委員会主催の「税制改正動向」WEBセミナー開催

日伯法律委員会(長島公一委員長)主催の「税制改正動向」WEBセミナーは、講師に課税・通関ワーキングの吉田幸司グループ長を迎えて、2020年9月16日午後4時から5時まで約100人が参加して開催された。

吉田講師は、初めにブラジルにおける税務上の課題として、ブラジルでは過去28年間で36万件の規則改正に対して日本は年平均僅か200件、存在する85種類の租税数、GDPに対する租税負担率は33%とドイツ並み。税制改正の目的として税制の簡素化、脱税の減少並びに業務効率化であって、税制負担減少を目的としていない。ロドリゴ・マイア下院議長が支持する種類の租税を1種類に統一する税制改革案PEC45/2019並びにダヴィ・アルコルンブレ上院議長が支持する9種類の租税廃止と2つの新たな租税創設の税制改革案PEC110/2019の主な特徴並びに移行期間、長い移行期間の必要性などを説明した。

続いて経済省の税制改革案として4段階のフェーズの内容、7月の国会に提出された第一フェーズのPISとCofins負担金統合の財およびサービスに対する社会負担金(CBS)の設立(法案3887号/2020)。輸入Cofins、給与PIS、売上に対するPIS、輸入PIS並びに売上に対するCofinsで構成される財およびサービスに対する社会負担金(CBS)の課税事象、課税標準、税率,非累計型、推定クレジット、Single Phased制度、納付、適用除外及び免税措置。インボイス、デジタル税務帳簿、PIS及びCOFINSクレジット、CBS導入のメリット及びデメリット、デジタルプラットフォーム及びデジタル課税の相違点などについて説明。質疑応答では不可欠な税制改革にも拘らず、パウロ・ゲーデス財務相とジャイール・ボルソナロ大統領の関係悪化に対する憂慮などが挙げられた。最後に詳細で分かりやすい講演を行った吉田講師は、税制改正セミナーアンケートへの回答協力を依頼した。

Pdf「税制改正動向」WEBセミナー (講師 課税・通関ワーキングの吉田幸司グループ長2020年9月16日)

https://camaradojapao.org.br/jp/?p=47618