(ZOOM)総務委員会・企画戦略委員会共催の「第2回フォーラム」開催

総務委員会(讃井慎一委員長)・企画戦略委員会(吉田伸弘委員長)共催の「第2回フォーラム」は2020年9月17日午前9時から10時30分過ぎまで100人以上が参加して開催。進行役は企画戦略委員会の芦刈宏司副委員長が務めた。初めに讃井慎一委員長が開催挨拶、村田俊典会頭は開催の辞で、サンパウロのCOVID-19パンデミックは安心できるレベルになってきており、今後のブラジル経済の見通しに注目。COVID-19パンデミックの影響で毎月行っていた懇親昼食会での講演中止を余儀なくされているが、このWEBフォーラムは代役となり、参加人数や時間調整もフレキブルでコストカットできるメリットもある。9月24日午後9時30分から日本側担当者向けにブラジルにおける新型コロナ感染者の状況やWithコロナへの対応およびAfterコロナに向けた諸政策ついてのセミナー開催を予定、本社担当者の参加要請を行った。

日系銀行3行によるパネルディスカッションのパネリストは、三井住友銀行社長のAchilles Suarez氏、三菱UFJ銀行チーフエコノミストの Carlos Pedroso氏並びにみずほ銀行ラテンアメリカチーフストラテジスト氏が参加。テーマ“ポストCOVID-19のブラジルの新経済”について、 COVID-19パンデミックの産業別影響及び回復状況、ラテンアメリカ諸国との比較、輸出の動向、GDP伸び率予想、ブラジルマーケットの動向、ブラジルの今後の経済シナリオ、経済回復に向けた金融政策、経済政策、行政改革、税制改革など多岐にわたって意見交換された。

NHKサンパウロ支局の小宮智可支局長は、テーマ『NHK特派員が見たブラジル』と題して、ベーシックインカムの地方都市のビデオとして、リオ州の「奇跡の町」マリカ市が7年前から実施している富裕層を除く市民の4分の1に相当するベーシックインカム支給の電子通貨「ムンブカ」の市内限定の流通状況、市民の評価、雇用創出状況を説明。質疑応答では海外特派員の情報収集方法。ボルソナロ大統領の実施している給付金制度の評価。マリカ市のベーシックインカムの歳入源などが挙げられた。

また「コロナ渦の南米に広がるフェークニュース」のビデオは、草原に建てられた携帯電話の新たな通信規格「5G」の電波を浴びると新型コロナウイルスに感染してしまうという「フェイクニュース」を信じた人々が、工事をしていた技術者8人を村人が倉庫に監禁。またペルーの薬草「エウカリピト」を煮込んだ蒸気を吸い込めば、新型コロナウイルスの感染症が治るといううわさが広まり、「子どもの治療のために」と部屋を密閉し蒸気を充満させて過ごす人が急増して事故発生。ブラジルでは「病室はがらがらで医療崩壊は起きていない」の映像放送で、外出する市民が急増など巧妙に作成されて信じてしまうフェークニュースを紹介した。

質疑応答では日本でのブラジル報道がオーバーアクションの可能性。新型コロナウイルスの状況及び見通し。駐在経験のある中国及び米国とブラジルを比較した場合の見通し。ベーシックインカム受給者の勤労意欲。ボルソナロ大統領のCOVID-19対策状況。NHKの優先テーマなどが挙げられた。閉会の辞では企画戦略委員会の市川鉄彦副委員長は、日系3行によるパネルディスカッション、小宮支局長のフェークニュースビデオなど素晴らしい講演内容にお礼を述べ、『第2回フォーラム 夜のweb懇親会  NHKサンパウロ支局長 小宮様を囲む会』 を紹介及び若干の参加希望者の受入れを説明した。

Pdf第2回フォーラムアンケート結果

https://camaradojapao.org.br/jp/?p=47617