今年初めての繊維部会(二宮徹部会長)が18日開催された。04年度の回顧と05年の展望では、はっきりと明暗を別けた
05年度第1回繊維部会が18日午後4時から関係者10人を集めて、当所会議室で開かれ、活発な意見の交換が交わされた。
04年の回顧で好調のあまり恵比須顔をしていたのは、綿糸(空紡)、梳毛紡績糸、厚地織物やファスナー部門の関係者だった。しかし国内原綿、国際原綿、輸出綿糸などは低調で口を真一文字に結んでいた。
また05年の展望では、厚地織物やファスナー部門の好調維持が予想される。しかし多くの部門ではレアル高、ブラジルコスト、高金利、欧米のクオーター廃止や中国の動向など懸念材料も多く、不調が予想される。
最 後に繊維部会関係者の懸念事項である「欧米向け中国繊維製品に対する輸入割当制限撤廃で、ブラジル繊維業会の受ける影響」について闊達な意見の交換が行わ れたが、現在の為替のレベル、中国から大量の安価な輸入品、中国の安い人件費、製造メーカーの中国への移転、ブラジル製品の競争力低下など、業界にとって は彼方に黒雲が湧いてきたようだ。
また日本とブラジルとの FTA 締結問題では、繊維業界には何の影響もないが、ブラジルと中国との締結には多いに関心を持っている。
部会参加者は、今西(ユニチカ)、本間(オーミ・ジロー・ロレンゼッチ)、須賀(コトニフィシオ倉敷)、今井(日清紡)、大矢(ダイワ紡)、二宮(東洋紡)、石川( YKK )、山口克巳(サンパウロ総領事館領事)、平田藤義(商工会議所事務局長)敬称略。