桜井悌司ジェトロ所長による「日本市場にブラジル製品を売り込むために」のセミナー

桜井悌司ジェトロ所長による「日本市場にブラジル製品を売り込むために」のセミナーに30人以上が参加、流暢なポルトガル語でズバリ的を得たプレゼンテーションに大きな拍手が送られた

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今年2回目の企業経営委員会(石川清治委員長)主催のセミナー「日本市場にブラジル製品を売り込むために」の講師に桜井悌司ジェトロ所長を迎え、19日午後2時30分から商工会議所会議室に30人を超す会員企業の担当者が参加、流暢なポルトガル語とズバリ的を得た素晴しいプレゼンテーションに、惜しみない拍手が送られた。

初めにこのセミナーの発案者である赤嶺尚由コンサルタント副部会長が、在伯1年半にもかかわらずポルトガル語を流暢に話す桜井所長に、日伯貿易振興のためのセミナーの講師を依頼したところ2つ返事で承諾してもらった経緯について説明した。

続いて進行役の石川委員長は、日本人の習慣やブラジル製品売込みの虎の巻やヒントなどが聞けるめったにない機会であり、大いに活用してほしいと述べた。

桜井さんは、冒頭から日本にブラジル製品を売込むのに最も大切なことは、パシエンシア(忍耐)であり、私のポルトガル語のセミナーを聞くことも、パシエンシア(忍耐)を持って聞いてほしいと笑いを誘い、聴衆の肩の力を抜いた。

初めに70年代と現在の両国の貿易額や投資額の推移について説明、今までは日本の目がアジアに向いていたが、最近ようやく南米への投資に明るい兆しが見え てきた。日本人のブラジルに対するイメージは、昔と少しも変わっておらず、ブラジルからもっと情報を発信し、日本での貿易フェアへの参加や日本に貿易促進 事務所を構え、積極的にブラジルの最新情報を提供することの重要性を説いた。

また大型経済ミッション派遣も必要であるが、コンスタントな小規模ミッション派遣の方がより効果が大きいし、常に顔つなぎしておくことの大切さも述べた。

日本サイドでは、中型旅客機を数多く輸出している世界第4位の航空機メーカー・エンブラエル社や石油自給率100%達成したぺトロブラス社の存在やエタ ノール開発技術では世界ナンバーワン、為替やインフレが安定し政治経済が大きく変わりつつあるブラジルを知らない日本人が殆どであり、昔の最悪な治安やハ イパーインフレなどの悪いイメージを消し去るために大いに最新情報の発信をしなければならないと強調した。

また日本で開催される貿易フェアへの積極的な参加が必要であるが、毎年継続して出展しないと効果が出てこないので、パシエンシア(忍耐)が肝心であると述べた。

例えばブラジル製チョコレートを売込むにしても、日本人の甘さに対する味覚はブラジル人と異なり、またバレンタインディに恋人にチェコを贈る習慣やブラジ ル人には不可解な義理チョコの需要なども知らなければならない。また家具の売込みにしても日本家屋は狭いのでそれに見合ったサイズの製造などの事前調査も 不可欠であると説明した。ただし日本市場で売れる製品を作れば、巨大なアジア市場での成功は約束されたのも同然であると付け加えた。

最後にチリが日本へのぶどう輸出に20年、ブラジルもマンゴー輸出に30年かかったのがよい例で、日本へのブラジル製品売込みは兎に角、パシエンシア(忍耐)であると締めくくった。

ムーイト オブリガード コン ムーイタ パシエンシア。(忍耐強く聞いてくれて有難う御座いました)と閉会の挨拶し大きな拍手が沸いた。

https://camaradojapao.org.br/jp/?p=30557