GIE委員会の第4回CDM研究会に30人近くが参加し、巨大ビジネスが予想される温室効果ガス排出権取引の話に、熱心に聞入っていた
GIE委員会(金岡正洋委員長)の第4回CDM研究会が、19日午後4時から商工会議所会議室に30 人近くが参加、巨大ビジネスが約束されている温室効果ガス排出権取引に関する本田剛サンスイ社長の「ベッカー養豚場温室効果ガス軽減プロジェクト」及び AgCent社のマチアス・ハーバーブラジル総支配人は、ブラジルで展開している事業説明について熱心に聞入っていた。
初めに金岡委員長は、今年2月16日に発行された京都議定書で、世界ではすでに151件のCDMプロジェクトが申請されており、南米は半数以上の85件、 そのうちブラジルでは46件で2位のインドの28件を大きく引き離して世界トップであり、足元に巨大なビジネスチャンスが転がっていると説明した。
またこのべッカー養豚場プロジェクトはブラジル政府の承認を待つだけであり、承認されればCDM取引が可能になり、多くの企業が注目していると述べ、バトンをサンスイの本田社長に渡した。
本田社長は、ミナス州パット・ミナス市のベッカー養豚場で糞尿から発生するメタンガスを家畜糞尿処理システムを用いて、発電、給電及び加温、バイオ肥料の 生産、バイオガスの生産、水源の保護及び匂いの除去など、今まで処理に困っていた糞尿は、無臭でハエの発生しない環境に優しくて大きな利益を捻出する生産 物に変り、わが社の今後の事業の柱になるほど有望な事業であると説明した。
このベッカー養豚場は繁殖用母豚700頭を所有し、ダイジェスター消化層から年間5万トンのメタンガスを発酵させ、投資償却の回収が早い事業であるとも述べた。本田社長はプロジェクターやVCRを使いながら詳細かつ親切丁寧に説明した。
またAgCent社のハーバー総支配人は、同社は農業分野の温室ガス効果の排出取引を主な事業にしていると述べ、スライドを用いて同社の歴史、世界的に進 めている事業内容、強力なスタッフ陣、ブラジルでの事業などを説明、例として100万頭の繁殖用母豚からメタンガスが1,000万トン生産され、1億ドル 規模の温室効果ガス排出権取引事業になると、魅力ある新しいビジネスを紹介した。