ブラジル経済情報 - 2006年03月

【ブラジル経済情報】 速報 3月31日

2005年の国内総生産は1兆9,000億レアルで世界ランク11位に上昇

2005年度のブラジル国内総生産(GDP)は1兆9,000億レアルで、2.3%と低い経済成長率にもかかわらず、レアル高継続の影響で世界ランクを前年の15位から11位に上昇した。

国内総生産の内訳は、民間最終消費支出が1兆750億レアル、政府最終消費支出3,787億4,000万レアル、総投資額3,859億4,000万レアル、資本財・サービス輸出3249億9,000万レアル、資本財・サービス輸入-2,400億700万レアル、在庫品増加126億5,000万レアルであった。

また部門別では鉱工業6,906億レアルでGDPに占める割合は前年の38.9%から40%に上昇、しかし農畜産業は前年よりも138億レアル減少の1,458億2,900万レアルで10.1%から8.4%に減少、またサービス業は9,853億2,000万レアル、製品に対する税収2,090億8,000万レアルであった。

世界ランクでは米国が12兆4,524億ドルでトップ、日本、ドイツ、英国、フランスと続き、中国が6位、韓国が10位、ブラジル7,960億ドル、ロシア7,721億ドルで12位、メキシコは7,581億ドルで13位とブラジルに追越された。(31日付けエスタード紙)


ブラジルの租税負担率は国内総生産比37.82%

2005年度のブラジルの租税負担率は前年の国内総生産比36.80%から1.02%上昇して37.82%となり、調査対象国16カ国では、フランス及びイタリアに次ぐ重税となっている。

昨年の税収は7,328億7,000万レアルで、連邦税5,144億2,000万レアルで総税収比70.19%、収税1,878億7,000万レアルで25.64%、市町村税305億7,000万レアルで4.17%であった。

ブラジル地理統計院(IBGE)の統計では、2002年の租税負担率はGDP比35.84%、ルーラ大統領が就任した2003年は35.54%と僅かに減少したが、その後は上昇が続いており、早急な税制改革が必要である。(31日付けガゼッタ・メルカンチル紙)


3月の総合市場物価指数は0.23%のデフレ

3月の総合市場物価指数(IGP-M)は前月の0.01%から0.24%下げて0.23%のデフレ、今年の累計は0.70%、最終12ヶ月間では0.36%となっている。

総合卸売物価指数(IPA-M)も前月の-0.06%から0.42%更に下げて0.48%のデフレ、特にサブリメント食品グループが3.22%、中間財が0.38%、原材料グループも2.64%とそれぞれ値下がりした。

しかし消費者物価指数(IPC-M)は前月の0.11%から0.11ポイント上昇の0.22%に上昇、食品関係が前月の-0.51%から0.04%、住居費-0.01%から0.21%に上昇した。(31日付けガゼッタ・メルカンチル紙)


大豆危機で耕地価格が急落

ドル安で大豆危機に直面しているブラジル最大の穀物生産州であるマット・グロッソ州の穀倉地帯、特に大豆生産に依存している地域では耕地価格が45%も下げている地域もでてきた。

サンパウロFNP協会の調査では、全国平均耕地価格は2.8%値下がりしており、特に穀倉地帯の中西部では9.16%と大幅に値下がりしているが、最終3年間で耕地価格は31.7%も値上がりしていた。しかし砂糖キビ栽培地域や植林地域、コーヒーや果樹栽培地域では逆に値上がりしている。

マット・グロッソ州の穀倉地帯シノップ郡の2004/05年収穫期の1ヘクタール当りの耕地価格は、大豆250俵(35レアル)分で8,750レアル相当であったが、今では125表(20レアル)で2,500レアルと大幅に下がっている。

ロンドノポリス郡では1ヘクタール当たり300俵から350俵であったが、今では150表から200俵分で購入できる。またフェリス・ナタル郡では180俵から100俵と45%も耕地価格が下がっている。(31日付けエスタード紙)


【ブラジル経済情報】 速報 3月30日

アコールホテルの売上げは16%増加

世界中にホテル網を展開するアコールホテルの中でも、昨年のブラジル・アコールホテル売上げは、客室占有率増加及び新装ホテル開業で、売上げは前年比16.5%増加してグループ内で最も伸びた。

昨年の国内133ホテル網の売上げは6億3,850万レアルであったが収益率が低く、今後は収益率が高いエコノミークラスのビジネスホテル建設に集中的に資本を投下する予定である。

今年の初めの2ヶ月間の売上げは昨年同期比8.5%、客室占有率は63%であったが、ソフィテル・ホテルのようなアップスケール/多機能型、高級シティホテルにもかかわらず、宿泊料が安く収益率は非常に低くので投資に見合わない。

同社のエコノミークラスのビジネスホテルで、ブラジル国内38ヵ所で営業するIBISホテルの客室占有率は73%、5ヵ所のFormule1ホテルは78%に達している。(30日付けヴァロール紙)


スプリンガー社はエアコンを中国から輸入

ブラジルのエアコン大手のスプリンガー社は、価格が30%も安い中国製輸入エアコンに対抗できずマーケットシェア挽回のために、中国製エアコンの輸入で対抗している。

スプリンガー社は今年の中国製エアコン輸入を売上げの15%までの引上げを予定しているが、マナウスのエアコン工場の稼働率は60%まで低下する可能性もある。

昨年のエアコン業界の売上げは40%伸びたが、価格競争力のある輸入製品の販売が大幅に増加した。また2002年から2005年のエアコン輸入は60%増加し、1億500万ドルから1億5,800万ドルになっている。この期間のスプリンガー社の輸入も820%増加している。

中国系Gree社はダンピング問題回避及びラテンアメリカのエアコン輸出拠点として2001年にマナウスに進出、エアコン製品の50%はレアル高にも関わらず、アルゼンチン、ヴェネズエラやチリなどの南米諸国に輸出している。(30日付けヴァロール紙)


昨年の梱包・包装業界は落込んだ

工業界の経済成長のバロメーターである梱包・包装業界の昨年の売上げは、下半期に大きく落込みマイナス1.26%を記録した。

昨年の製造業の成長率は、前年の8.3%から3.08%と大幅に落込み、特に農畜産製品の販売低下が顕著であったが、梱包・包装業界の売上げは前年の288億レアルから313億レアルに伸びている。

昨年はプラスチック関係の梱包・包装の売上げが100億レアルで全体の32.3%を占め、レアル高にも関わらず輸出が4.2%伸びた。今年の経済成長率を最悪のシナリオと仮定した場合の2.5%では、梱包・包装業界の成長率は1.5%に留まる。(30日付けヴァロール紙)


EUROFARMA製薬は10年以内に3大製薬会社入りを目標に投資拡大

ブラジル資本で業界9位のEUROFARMA製薬葉1億5,900万レアルを投資して、10年以内に3大製薬会社入りを狙っている。

同社はジェネリック部門では業界大手で、特許切れ薬品や動物医療用薬品も製造しているが、サンパウロ州イタぺヴィ市に7,500万レアルを投資して医薬品製造工場を年内に建設する。

また同社は4,800万レアルを投資して全国に350代理店の開設、1,100人の営業員の補強、3,500万レアルは新薬開発に投資、また30種類のジェネリック薬の販売を予定している。(30日付けヴァロール紙)


【ブラジル経済情報】 速報 3月29日

セルラー電話輸出の勢いが止まらない

今年初めの2ヶ月間のセルラー電話の輸出額は昨年同期比30%増加の3億1,800万ドル、輸出台数も25%増加の407万4,000台を記録している。

輸出先ではアルゼンチン向けが、昨年同期比39%増加の665万ドルと大幅に増加したが、米国向けは3%減の658万ドルであった。

2005年の輸出先では米国向けが980万台、7億9,000万ドルでトップ、アルゼンチンが750万台、5億6,600万ドル、3位がヨーロッパ連合国で410万台の1億8,900万ドル、コロンビア並びにヴェネズエラがそれぞれ300万台、チリ向けは170万台であった。ノキア社及びモトローラ社の2社で輸出の70%を占めた。(29日付けガゼッタ・メルカンチル紙)


マンテガ財務相就任でドル及びカントリーリスク上昇

アントニオ・パロッシ財務相辞任でギド・マンテガ新財務相が28日に就任したが、金融業界は金融政策の先行き不透明で、ドルは1.75%下げてR$2.209で閉めた。

またカントリーリスクも2.97%下げて243ポイント、Aボンドは1.41%下げて108.15%、外債グローバル40も1.01%下げて128%となった。

サンパウロ平均株価指数(Ibovespa)は、米国金利上昇の影響を受けて2.55%下げて3万6,382ポイントの終値となった。マンテガ財務相の初めの試練として国家通過審議会(CMN)の会議で決定される長期金利(TJLP)の下げ幅に注目が集まっている。(29日付けエスタード紙)


CSN製鉄は生産倍増に51億ドルを投資

CSN製鉄は今年の第2四半期から輸出用鉄鉱石価格をトン当たり50ドル値上げ、国内価格は5%から7%値上げする。また数ヶ月以内に含有量68%で47億ドル相当と見込まれているカーザ・デ・ぺドラ鉱山の株式公開も予定している。

CSNは2009年までに36億ドルを投資して、リオ州イタグアイ及びリオ州かミナス州で製鉄所を建設、600万トンの鋼板を生産する。この投資にはBNDES銀行からの融資が予定されている。

CSNは2,011年までに総額51億ドルを投資して、鉄鋼生産を倍増の1,200万トン、鉄鉱石生産を5,300万トンに引上げる。(29日付けガゼッタ・メルカンチル紙)


ブラジルのITインフラは52位

世界経済フォーラム(WEF)の情報通信技術環境(ITインフラ)調査では、ブラジルは対象国115か国中で、前年の46位から52位に下げた。

2002年の調査でブラジルは29位であったが、2003年39位、2004年46位と更に悪化してきているが、ブラジルHP社のウーゴ企業戦略担当は、ランク低下の要因として、連邦政府の製品に対する重税政策、明確でない政府の技術開発政策やITによる公共サービス不足などを挙げている。

しかし同氏はランキング低下にもかかわらず、インターネットによる所得税の申請、地方統一選挙の電子投票、連邦政府の電子公共入札などは他国に先駆けていると指摘した。

世界ランキングでは米国がトップ、続いてシンガポール、デンマーク、アイルランド、フィンランドが5位、カナダ、台湾と続いており、ラテンアメリカではチリの29位が最上位でメキシコ55位、パラグアイは最下位に近い113位であった。(29日付けガゼッタ・メルカンチル紙)


コンゴ二アス空港の離発着数は50%減

コンゴ二アス空港の滑走路補修工事のために、1日の離発着600回を300から400回に下げ、グアルーリョス空港及びヴィラコポス空港に振り分ける。

振り分けられる便はチャーター便やフライトが2時間を越える長距離便、ブラジリア経由の東北伯便で、継続するのはリオ便、ベロ・オリゾンテ便及び南部地域便となっている。

コンゴ二アス空港は年間1700万人の搭乗客が利用しているが、空港の稼働能力の限界に近づいており、安全確保のために滑走路補修終了後も引続き離発着数の減少の可能性も残されている。(29日付けヴァロール紙)


【ブラジル経済情報】 速報 3月28日

3月の貿易黒字はすでに2月を上回った

輸入が増加してきたにも関わらず、3月第4週までの輸出額は90億9,100万ドル、輸入額は60億7,500万ドルで30億1,600万ドルの貿易収支黒字を計上しており、今月の輸出総額は110億ドルを上回ると予想されている。

3月の輸出の内訳は、前年同月比では一次産品輸出が37.9%、半製品9.2%、完成品が14.6%とそれぞれ増加、輸入では電気製品62.7%、鉄鋼48.5%、燃料・潤滑油43.7%となっている。

今年の輸出の内訳は石油関係が40%を占め、鉄鉱石16.7%、自動車などの輸送関連12.9%、大豆6.3%、電気電子製品6.3%で、今年の輸出は昨年比8%増加が予想されている。

今年の3月第4週まで輸出総額は271億1,200万ドルで昨年同期比17.6%増加、輸入総額は184億3,000万ドルで22.3%増加、貿易収支黒字は86億6,800万ドルに達している。(28日付けエスタード紙)


連邦政府のプライマリー収支黒字は伸び止まり

連邦政府の今年1月及び2月のプライマリー収支黒字74億4,600万レアルで昨年同期の104億8,200万レアルから大幅に減少した。

これは連邦政府の支出増加によるもので、昨年同期の支出521億800万レアルから今年は609億9,000万レアル、17%の大幅増加となった。

2月の連邦政府のプライマリー収支は34億7,800万レアルで前月比12.3%減、国庫局のプライマリー収支は58億7,900万レアル、中銀は219億レアルそれぞれ黒字を計上したが、社会保険院(INSS)は24億4,000万レアルの赤字を計上した。(28日付けエスタード紙)


優良なアウトソーシング会社は少ない

近代化開発センター(Cenam)の2,800社対象のアウトソーシング化調査によると、62%はサービス内容に満足していないと回答しており、特に東北伯で多かった。

また調査企業の52%はアウトソーシング会社のクォリティに不満を抱いており、39%はISOなどの認証を獲得している会社を見付けることが困難であり、26%は組合関係に頭を痛めている。

調査企業の91%はコアビジネスに集中するために、アウトソーシング会社契約は必要と認めており、86%はコスト削減になっていると認め、特に会計部門では30%のコスト削減をした会社もある。人事部門のアウトソーシング率はすでに34%に達している。(28日付けガゼッタ・メルカンチル紙)


自動車部品工業の投資が止まっている

今年の自動車生産台数270万台が予想されているが、自動車部品工業界の投資がレアル高の為替および輸入部品税の40%低減でストップしており、需要に応じられない可能性がでてきた。

国内には400社の中小部品企業及び50社の系列会社・大手部品メーカーがあり、昨年の同業界の売上げの80%、242億ドルは系列企業であり、ブラジル国内には14億ドルが投資された。

自動車部品メーカーDelphi社は為替の先行きが分からない現在は、投資額3,000万ドルの新工場建設を見合わせている。またSchaeffler社は為替及びコストアップで投資を見合わせており、為替の不均衡が続くのであれば、東ヨーロッパか中国へ投資を移動させる。(28日付けガゼッタ・メルカンチル紙)


【ブラジル経済情報】 速報 3月27日

今年は不動産クレジット増加

金利の低下、好調な経済や焦付き時の担保差押さえの条件緩和などに後押しされて、今年は銀行業界の不動産クレジット増加が予想されている。

HSBC銀行では不動産クレジットを2年間で、現在の12億レアルを倍増する予定であり、今年は新規に5,000億レアルを融資する。

サンタンデール・バネスパ銀行では、価格の安い不動産については年間金利7%から8%、25万レアル以上の不動産融資対して年利14%で融資する。

連邦貯蓄銀行はサンパウロ州内の537物件に対して、1億300万レアルを金属期間保証基金(FGTS)などからファイナンスする。またイタウー銀行は昨年、不動産部門に14億レアルをファイナンスしたが、今年はさらに10億ドルをファイナンスする。(27日付けガゼッタ・メルカンチル紙)


ジョンソン&ジョンソンはリサイクル活用で利益を出している

サン・ジョゼ・ドス・カンポス市のジョンソン&ジョンソン社のリサイクル工場では、ブラジル全国13ヵ所の工場から出る材料の切れ端や不良品などを集めてリサイクル、昨年は3,800万レアルを売上げ、純益1,200万レアルに達している。

1990年に始まったリサイクル活用は、初年度にはリサイクル用材料の40%しか利用されていなかったが、今では75%に達しており、昨年は8,300トンがリサイクル材料として活用された。

またリサイクル材料の内訳はプラスティック関係が40%、紙くずやセルローズが25%で昨年は2,000トンの紙くずがリサイクル活用された。(27日付けガゼッタ・メルカンチル紙)


ブラジルではエアーバッグやABSブレーキは高価

大衆自動車の生産台数が50%を占めるブラジルでは、エアーバックやABSブレーキの搭載は高価につき、自動車価格を20%押し上げるためになかなか普及しない。

ワーゲン社の大衆車ゴール車のエアーバック搭載型は、総販売台数の僅かに0.43%であり、ABSブレーキ搭載型は0.16%に過ぎないがエアコンの搭載率は18%に達している。

またパーリオ車ファイア型のエアコン搭載率も50%に達しているが、ABSブレーキ搭載型は僅かに1%である。ブラジルではABSブレーキは2,500レアル、エアーバッグは900レアルから2,430レアルと高価である。(26日エスタード紙)


アルゼンチンの180日間の牛肉輸出中止でシュラスカリアは困惑している

ブラジルのシュラスカリアで取扱うピカーニャの40%は、アルゼンチン産であり、アルゼンチン政府の180日間の牛肉輸出停止はブラジルのシュラスカリアに大きな打撃となる。

ブラジル産のピカーニャはゼブー種で硬く、アルゼンチン産の脂ののったピカーニャと比較にならない。昨年、ブラジルは3万700トン、7,550万ドルのピカーニャを輸入しており、ウルグアイ及びパラグアイからの輸入量増加で180日間をしのぐ。

またウルグアイ産のピカーニャはトン当たり4,300ドルであったが、既に25%値上がりして5,400ドルを付けている。またアルゼンチンの牛肉輸出中止でブラジル産牛肉輸入を閉鎖しているロシア、アルジェリアやチリがブラジル産牛肉輸入再開の可能性がでてきた。(27日付けガゼッタ・メルカンチル紙)


【ブラジル経済情報】 速報 3月24日

法人向け金利が下がらない

中銀の発表によると個人向け貸出年間金利は1月の59.7%から、2月は59.2%に減少して1995年以来の低率となっているが、法人向け貸出金利は逆に31%から31.3%に上昇している。

昨年9月からSelic金利は3.25%減少したにも関わらず、銀行の平均貸出金利は2.9%しか下げていない。また貸出し経験のない零細企業に対して、銀行側では焦付きを警戒するために貸出金利が最も高くなっている。

また貸出金利が下がらない要因として、貸出し需要が旺盛で2月は前月比1.8%増加の3,499億レアルの貸出残高で、今年は昨年の29.6%増加を下回るが、18.5%の増加が予想されている。

2月の自動車ローンの年利は35.2%、個人向け特別小切手の年利は146.8%とそれぞれ僅かであるが前月から減少した。(24日付けエスタード紙)


2月の失業率が大幅に上昇

ブラジル全国の六大都市圏の2月の失業率が、前月の9.2%から10.1%と大幅に上昇したとブラジル地理統計院(IBGE)の調査で判明した。

六大都市圏の労働者数は1,992万人で前年同月比2.5%増加しているが、求職者数増加で、失業者数は前月比9.5%増しの223万人に達している。

年末商戦の臨時雇用者に対する解雇や求職者増加で失業率は増加しているが、2月の平均実質賃金は前月比1%増加の999.80レアルと上昇している。

サンパウロ大都市圏の失業者数は、前月の9.2%から10.5%と大幅に上昇し、全国の平均失業率を大幅に引上げているが、実質賃金は前月比3.3%増加の1,155.50レアルに上昇している。(24日付けエスタード紙)


LGはノートブックパソコンをブラジルで製造

LG社は今年6月からテレビモニターやセルラー電話を製造しているタウバテ工場で、月産2,000台のノートブックパソコン製造を開始、年末までに月産5,000台まで生産能力を上げる。

ドル安の為替にも関わらず、輸入関税経費と比較してブラジルで製造するほうが製品価格は安くなるが、販売台数の少ないハイテク冷蔵庫や洗濯機の白物家電は引続き輸入する。

またLG社は今年マナウス・フリーゾーン(ZFM)に新たに新工場を建設し、60%のシェアを独占するプラズマテレビ、20%のシェアの液晶テレビの増産を計画している。

マナウス新工場建設の投資額は4,000万ドルで、マナウスの二工場で年産300万台のテレビ生産を予定しており、今年のプラズマテレビ予想販売台数は15万台であるが、そのうち10万台のシェア独占を目指している。

ブラジルLG社の今年の売上げ目標は前年比38%増加の18億レアルであり、世界60カ国の子会社の中で4位に位置付けされる。(24日付けエスタード紙)


コスタ通信相はデジタルTV方式決定を急いでいる

エリオ・コスタ通信相はミナス州知事選に立候補する可能性があり、デジタルテレビ方式選択で日本方式を強く推奨している同通信相は方式決定を急いでいる。

昨日、コスタ通信相はヨーロッパ方式推奨のピーター・マンデルソン代表を日本方式採用で国際基準から孤立するなどと流言を流していると非難、ヨーロッパ方式はブラジルの要求を満たしていないと強く強調した。

またコスタ通信相は、半導体製造工場建設を絶対条件として25億ドルの投資を見積もっていたが、テレビ、DVDや家電に使用するICチップ製造の小さな工場建設で条件を満たし、投資額は4億ドルから5億ドルとすむと説明、ヨーロッパのSTM社の半導体工場建設のオファーは、単なるデザイン工場建設であると強調している。(24日付けエスタード紙)


【ブラジル経済情報】 速報 3月23日

国内線搭乗客が急増している

国内線搭乗客は36ヶ月連続で増加しており、2005年の搭乗客総数は4,310万人で前年比17.9%増加、今年1月の搭乗客数は418万人、2月は350万人が利用した。

また2月に外国人観光客が消費した金額は3億5,900万ドルで、2月の月間記録となり、月間としては2005年12月の3億6,000万ドル、今年1月の4億200万ドルに続く記録となっている。

しかし2月の国際観光収支は、ブラジル観光客が海外で4億3,500万ドルを消費したために7,600万ドルの赤字を計上している。

2月の海外からのチャーター便による観光客は5万798人で、昨年同月の4万7,312人の7.36%増加となっている。

2005年の観光業投資への国立銀行からの融資は19億1,000万レアル、前年の13億7,000万レアルの40.4%と大幅増加となっており、2008年までに134棟のホテル建設に34億レアルの融資が見込まれており、50%は東北地方、41%は南東伯地方となっている。(23日付けガゼッタ・メルカンチル紙)


ピレーリ社はトラック用タイヤを増産

ピレーリ社は南大河州グラバタイ市のタイヤ工場に1億1,600万レアルを投資して工場を拡張、主にトラック用のラジアルタイヤを増産する。

新工場では日産600本のラジアルタイヤを生産して、国内生産を20%増加し、生産総数の20%をラテンアメリカ諸国に輸出する。

ピレーリ社にとってブラジルは最大のマーケットであり、世界生産の25%をブラジルで生産、ブラジル国内での売上げ30億レアルのうち10億レアルは輸出であった。(23日付けガゼッタ・メルカンチル紙)


農業危機による地方都市での小売が減少

鳥インフルエンザ、口蹄疫、大豆の国際価格低下やドル安の為替などの影響で、大豆の収穫時期に入ったにも関わらず、地方都市での家電製品、農業機械や自動車販売、スーパーマーケットなどで、すでに小売販売が平均20%減少している。

小売販売減少は大豆の国際価格低下の影響以外に、今年の綿花、米、トウモロコシ、フェジョンなどの収入予想が、昨年の543億レアルから502億レアルと大幅低下が影響している。

ブラジルの中西部や北部地域で小売網100店舗を展開しているノーヴォ・ムンドチェーンはマット・グロッソ及びロンドニア州に67店舗を開店しているが、3月の売上げは前年同月比10%落込んでいる。農業機械大手メーカーのJohn・Deere社の今年のトラクター販売は昨年同期比30%、コンバインは50%以上それぞれ落込んでいる。

今年の綿花の収穫予想量は280万トンで昨年比-24.3%、米1,140万トンで-13.6%それぞれ減産が予想されているが、トウモロコシ3,890万トンで11.5%、大豆5,500万トンで7.6%とそれぞれ増産が予想されている。(23日付けエスタード紙)


ブラジルの経済成長率は世界平均を下回る

1996年から2005年までの10年間のブラジル平均経済成長率は2.2%で、世界平均3.8%を大幅に下回り、国内総生産の伸びも世界平均の45.6%の半分以下の22.4%に留まっている。

ブラジルの低い経済成長率は投資レベルが落込んでおり、1995年から2004年の平均投資額はGDP比19.3%で、世界平均の22.1%を下回り、またラテンアメリカの20.8%にも達していない。

アジア新興国の平均投資額はGDP比32.6%、アフリカ諸国は20%、東ヨーロッパ諸国は23.9%であった。

また10年間の一人当りの国民所得の世界平均伸び率は2.6%であったが、ブラジルは僅かに0.7%に留まっている。(23日付けガゼッタ・メルカンチル紙)


【ブラジル経済情報】 速報 3月22日

2月正規雇用数は記録を塗り替えた

2月の正規雇用数は17万6,632人で2月の月間記録を塗り替え、前月比でも0.68%増加した。また今年2ヶ月間の累計雇用数も26万3,248人に達した。

また2月の部門別新規雇用は、サービス業7万7,966人,農畜産業2万4,360人、建設業が1万4,993人でそれぞれ2月の月間記録となった。鉱工業の2万3,558人は2004年2月に次ぐ2月の月間記録であった。

今年の経済成長率は2004年の4.9%よりも低率が予想されているが、新規雇用数は2004年の152万人、前年の125万人の中間が予想されている。最終12ヶ月間の新規雇用数は132万人であった。(22日付けエスタード紙)


2月の経常収支は7億2500万ドルの黒字を計上

2月のブラジルの経常収支は1月の4億5,200万ドルの赤字から一転、7億2,500万ドルの黒字を計上し2月の月間記録を塗り替えた。昨年2月の黒字は1億3,000万ドルであった。

今年初めの2ヶ月間の経常収支黒字は2億7,300万ドルで国内総生産比0.21%、また最終12ヶ月間のGDP比1.69%の135億4,000万ドルであった。

2月の経常収支の内訳では、貿易収支が28億2,200万ドルの黒字、利益の海外送金が1月の15億ドルから大幅に減少して8億2,900万ドルであった。

中銀は今年の経常収支黒字を86億ドルと見込んでおり、2月の固定金利付き投資に対する海外からの投資額は34億5,000万ドルに達し、1月の31億3,400万ドルを上回っている。

2月の外来直接投資は8億5,900万ドル、最終12ヶ月間の直接投資は154億6,800万ドルでGDP比1.93%、今年の累計は23億6,800万ドルであった。

また2月のブラジル企業の海外直接投資は17億7,800万ドルで2004年以来の大幅投資となっており、今年2ヶ月間では29億6,900万ドルで既に昨年の累計投資額を上回っている。(22日付けエスタード紙)


1月の小売は前月比2.35%伸びた

1月の小売業は前月比2.35%増加して4ヶ月連続で前月を上回り、前年同月比6.54%と大幅に増加、1月では2001年の調査開始以来の記録となった。

クレジット販売を牽引とした内需、輸出の大幅増加、地方統一選挙による景気に支えられ今年の小売業界は大幅な成長が期待されている。

1月のスーパー業界では、実質賃金や雇用の増加による食料品、飲料や嗜好品などの売上げが前月比5.97%、前年同月比2.97%とそれぞれ大幅に伸びており、売上げの新しい傾向を示している。

またクレジット販売や大幅なドル安による為替の追い風で、1月の情報機器販売は前年同月比112.77%、最終12ヶ月間でも63.77%とそれぞれ大幅に売上げを伸ばしている。(22日付けエスタード紙)


銀行業界は今年の景気予想を楽観

3月今現在の1.94%のドル高及び5%のカントリーリスクの上昇にもかかわらず、ブラジル銀行協会連盟(Febraban)による54銀行対象の今年の景気動向予想では多くの銀行家は楽観視している。

調査結果によると、年末のSelic金利は前回の調査結果14.85%から14.43%に下がり、カントリーリスクは271ポイントから234ポイントの低下、ドルはR$2.24を予想している。

また銀行のクレジットは20.94%増加、広範囲消費者物価指数(IPCA)は4.58%から4.53%、一次収支黒字はGDP比4.33%から4.31%、経済成長率を3.5%から3.54%、2007年は3.63%から3.66%と前回よりも更なる経済の回復を予測している。(22日付けガゼッタ・メルカンチル紙)


【ブラジル経済情報】 速報 3月21日

ブラデスコ銀行はブラジルアメックスを買収

()ブラデスコ銀行は10億4,000万レアルを投じてブラジルのアメリカン・エクスプレス(AMEX)社を買収、年間売上げ1,276億レアルのクレジットカード部門で、更に6.9%のマーケットシェアを上乗せして、業界2位の17.4%のマーケットシェアを確保する。

AMEX社はクレジットカードの他に、保険代行サービス、為替仲介サービス、トラベルサービス、直接消費者ローン(CDC)などを業務にしており、伸び悩んでいるクレジットカード部門以外の成長が期待できる。

またマスターカード社並びにヴィザ社と比較しても120万人と加盟者が少ないが、ブラデスコ銀行はAMEX社加盟の高所得層の取込みが可能となる。業界のマーケットシェアはクレジカード18%、ブラデスコ銀行17.4%、ブラジル銀行及びイタウー銀行13%、ウニバンコ銀行8%、ABNレアル銀行5%、連邦貯蓄銀行3.5% (21日付けガゼッタ・メルカンチル紙)


Gol社,BR社,OceanAir社は航空機購入

()ゴール航空、BRA航空並びにオセアンエアー航空は、今年中に38機の航空機を購入して2,320人の雇用創出を計画しているが、破産危機に陥っているヴァリグ航空は2,000人の雇用減を計画している。

オセアンエアー航空は航空機フォッカー100型を2億ドルと投資して16機を購入、7月から毎日24便をリオ‐サンパウロ間に就航させ、現在のマーケットシェア0.6%から10倍増しの6%確保を計画をしている。これには420人の雇用創出が予定されている。

2月のゴール航空のマーケットシェアは28.77%を確保して2位であったが、今年は15機を投入して南米に新しいルートを開拓し、1,650人の雇用創出を見込んでいる。

新規参入のBRA航空は7機を投入して国際便に就航させるが、それに伴い250人の雇用創出が予定されている。(21日付けエスタード紙)


3月の輸入は25.3%増加している

() 3月第3週までの輸入は昨年同期比25.3%増加の17億5,600万ドル、輸出は19.4%増加の26億6,300万ドルであったと通商産業開発省(MDIC)と発表している。

今年の輸入累計額は167億3,100万ドル、輸出は245億4,900万ドルで78億1,800万ドルの貿易黒字を計上している。

3月の1日平均の輸入額は3億3,660万ドルで、主な輸入品は電気製品、鉄鋼、光学器械、精密機械や自動車関係であったが、輸出は1日平均5億3,260万ドルで、一次産品輸出が石油、鉄鉱石綿花大豆や牛肉を中心に前年同期比39.5%と大幅に増加した。

また半製品輸出はアルミ合金、セルローズや砂糖な度を中心に12.8%増加、完成品輸出は石油製品、鋼板、エンジン、自動車などを中心に11.7%増加した。(21日付けエスタード紙)


年金天引き型ローンで法外なクレジット開設料金を徴収

()年金・恩給天引き型ローンのクレジット開設で、ファイナンス総額の10%に達する法外なクレジット開設料金(TAC)を徴収している銀行やファイナンス会社がある。

またローン中間業者へのコミッションとしてローン総額の25%を支払っている金融機関もあり、コミッション金額はローン総額に加算しており、2.7%の月利が3.2%に跳ね上がっている。

2004年に財務省と中銀で決められた年金天引き型ローンの最高月利は3.8%でTACは18レアルから20レアルであった。

36ヶ月分割払いでは、Maxima社の月利3.90%で最も高利であり、更にTACを40レアル徴収しており、Schain社は3.70%、TACはローン総額の3.5%、Pine社は3.50%、TAC90レアルから200レアル、ブラデスコ銀行は3.50%、TAC40レアル、ウニバンコ銀行は3.48%、ローン総額の3.5%、シティバンク銀行は2.90%ローン総額の3.5%、ブラジル銀行は2.70%、TACローン総額の3.5%、HSBC銀行は2.60%、TAC50レアルプラス金融取引税(IOF)となっている。(21日付けエスタード紙)


【ブラジル経済情報】 速報 3月20日

選挙の年には政府支出が増加

連邦政府の今年初めの2ヶ月間の公共投資などの連邦政府支出は昨年同期比67.8%増加の11億4,800万レアル、2002年のフェルナンド・カルドーゾ元大統領の連邦政府支出は12億4,400万レアルであったが、前年同期比は僅かに3.24%増加であった。

また現時点では連邦政府のプライマリー収支黒字目標である国内総生産(GDP)比4.25%を下回るリスクは発生していない。

今年3月14日までの公共投資は昨年同期比51%増しの15億5,600万レアルに達しており、また今後は最低給料の350レアルへの引上げに伴い、連邦政府の支出も大幅に増加する。

3月14日までの公共投資支出の内訳では、運輸省が4億6,900万レアルで全体の30%を占め、インフラ整備部門関係の国家統合省が1億106万レアルをすでに支出している。(20日付けヴァロール紙)


ペトロブラスの大型投資で、供給会社に投資ブーム

ペトロブラス社は2010年までに564億レアルを投資、そのうち国内向け投資は493億レアルに達し、石油採掘及び生産に341億レアル、石油精製に114億レアルを投資する。

2002年にペトロブラス社の納入業者などで構成される国家石油産業機構(Onip)に登録していた企業数は682社であったが、今年3月には1,306社と倍増している。

現在8業者が部品納入のために、1億3,000万レアルを投資して工場を建設しており、ドイツ系Shulz社はリオ州カンポス市に4,450万レアルを投資して特殊ステンレス製コネクター製造工場を建設中、また5,200万レアルを投資して石油採掘用パイプ工場建設を決定した。

英国系Wellstream社も6,000万レアルを投資して海底石油採掘用フレキシブルケーブル製造、ブラジルのモルガニット社は500万レアルを投資して絶縁ケーブル、ICEC社も100万レアルを投資して組立て金具をそれぞれ製造する。(20日付けヴァロール紙)


サジア社はロシアで食肉加工工場建設

ブラジルで最大の食肉加工会社サジア社は、ロシアのMiratorg社とジョイントヴェンチャー企業を設立し、7,000万ドルと投資して食肉加工工場を設立する準備を進めている。

Miratoug社は1998年からサジア社から食肉の供給を受けて、自社製品として流通経路に流していたが、今回のヴェンチャー企業設立で冷凍製品製造を手がける。

しかしサジア社は同社とヴェンチャー企業設立前に、BRFインターナショナル社との提携を模索したが成功しなかった。BRFはサジア社のライバルであるペルジガン社とロシア、コーカサス諸国、アフリカ、キューバやドミニカで事業を展開している。(20日付けヴァロール紙)


MRS社かALL社がブラジル鉄道を落札するか

1996年及び1997年に大幅に進められた連邦政府鉄道網の民営化以来の大型商談となるブラジル鉄道の入札が22日に行われ、MRSロジスティック社及びアメリカ・ラティーナ・ロジスティック社(ALL社)の落札が有望視されている。

ALL社はブラジル南部三州の鉄道網を独占しており、GP投資会社がコントロール、MRS社はベロ・オリゾンテ市・リオ市・サンパウロ市を結ぶ南東部の鉄道網を独占し、製鉄及び鉱工業グループがコントロールしている。

競売されるブラジル鉄道は総延長距離2,500キロメートルで中西部の穀倉地帯からの輸出回廊鉄道でサントス港まで伸びている鉄道で羨望の的であり,ブンゲ肥料社や精糖や工場アルコール30社で構成されるコーペルスーカル社も入札に参加する。(20日付けヴァロール紙)


【ブラジル経済情報】 速報 3月17日

2月の連邦政府の税収は月間記録

2月の連邦政府の税収は、昨年同月比4.58%増加の275億6,800万レアルを達成し、2月の月間記録を塗り替えたが、前月比では18.95%の減収であった。

また今年2ヶ月間の税収は614億4,100万レアルで昨年同期比2.3%増加で、今年の連邦政府目標3,500億レアルを超える3,645億レアルに達する見込みとなっている。

2月の税収が前月比で減収になったのは実働日数が少なかったことで、工業製品税(IPI)が20.45%、輸入税(II)が19.43%それぞれ減少した。

また前年同月比での増収は、個人融資拡大による金融取引税(IOF)が17.52%増加、自動車販売が12.8%増加によるIPI税の40.29%増から大きく影響した。(17日付けエスタード紙)


ドル安で輸入品が国産品よりも安くなっている

16日の為替はR$2.11まで下がり、2001年3月20日以来のドル安を記録し、製造業者から輸入業者に転換する業種が多くなってきた。

2月に輸入が急増した航空機・部品関係が、昨年同月比3.3%、医薬品38.8%、鉄鋼34.4%、電気製品34.4%、化繊32.9%、光学器械20.7%、化学製品16.1%、プラスティック関係が15.4%であった。

2005年4月からドルは23.66%下落しており、顕著に競争力を失ってきている部門は、自動車部品、セラミック、自転車部品や木工・家具工業などが国内生産を中止して、海外からの輸入を大幅に増加させている。

今年初めの2ヶ月間の消費財輸入は前年同期比29.1%、資本財23.5%、燃料・潤滑油19%、一次産品・中間財12.7%とそれぞれ増加しており、海外で為替リスクが低くて金利の低いファイナンスを利用して輸入する傾向になってきている。

サンタ・カタリーナ州の木材加工会社FUCK社は、中銀の為替政策に匙を投げてブラジルでの生産を減産、国産価格よりも40%安い中国製品の輸入を開始した。

またブレーキ製造のTDMフリクション社は国内生産比率を80%から60%に下げて、輸入税や輸送代を差引いた輸入価格が国産価格よりも10%から15%安い米国、ヨーロッパや南アフリカ製部品の比率を上げる計画をしている。

ベアリングメーカーのSKF社は、国産よりも20%から25%安いアルゼンチン、ドイツ、インドや中国製輸入部品の切替を急いでいる。(17日付けエスタード紙)


海運貨物運賃が最大30%下げた

輸入増加及び輸出減少でブラジルと米国やヨーロッパ間のコンテナ運賃が最大で30%低下しており、この傾向は2007年末まで継続すると予想されている。

また今年年末までには更に15%の運賃値下げが予想されており、輸出業者にとっては追い風になってきている。

サンタ・カタリーナ州の輸出港からの米国向けコンテナ運賃は、2004年と比べて20%から30%安くなっており、また当時はコンテナ不足で米国への輸出に50日を要したが、今では20日で米国に輸出できる。(17日付けヴァロール紙)


1月の工業部門の売上げは前月比4.4%増加

1月の工業部門の売上げは前月比4.4%増加、前年同月比でも4.9%と大幅に増加が、労働時間は前月比0.87%減少した。これは製造メーカーがストック減少に焦点を当てたためである。

また1月の設備稼働率は80.4%と2003年11月以来の最低を記録、2005年1月比では2.1%も下げている。

売上げ増加の要因は国内消費の拡大、実質賃金の上昇および便利になった消費者向けクレジットなどで、また昨年から始まったドル安が益々国内消費に拍車をかけている。(17日付けエスタード紙)


【ブラジル経済情報】 速報 3月16日

連邦政府の国債負債は1兆レアルを突破

2月の連邦政府の国債負債額は前月比2.6%増加の1兆100億レアル、前年同月比19.45%と大幅に増加した。

2月の負債拡大の要因として、新たな148億レアルの国債発行及び104億5,000万レアルの利子の支払いで、負債総額は国内総生産比51.6%に達している。

しかし2月の国債の平均償還期間は、1月の28.76ヶ月から29.53ヶ月に延び、新発行国債の平均償還期間も54.97ヶ月と延び、また固定金利国債も22.82ヶ月とそれぞれ償還期間の長期記録を更新している。

また海外投資家は固定金利国債および償還期間が長い物価指数連動国債を大量に購入している。償還期間が2045年の1月起債の国庫債Bシリーズ(広範囲消費者物価指数連動国債)の年率は8.95%であったが、2月14日起債の年率は8.35%に下げ、3月14日起債の年率は7.5%まで下げてきている。

昨年2月のSelic連動国債は国債発行総数の58.36%を占めていたが、今年2月には47.20%まで下げたが、固定金利国債は20.43%から27.88%、物価連動国債は14.30%から20.46%とそれぞれ比率を上げている。(16日付けエスタード紙)


消費者からのクレームは電話会社が上位

サンパウロ消費者保護センター(Procon-SP)は、昨年の消費者からのクレームは電話会社が前年に続き上位を占めており,一向に改善されていないと国家電話通信庁(Anatel)に通達する準備をしている。

電話会社のクラーロ社、ヴィヴォ社、エンブラテル社、テレフォ二カ社およびヴェスペール社の5社が、クレーム数の上位5社となっており、6位にエレトロパウロ社、クレジカード社、テレマール社,モトローラ社と続いている。

全ての電話会社はコストダウンするために、アウトソーシングサービス会社を利用しており、消費者保護法に触れるほどサービスの質が問われている。クラーロ社はGSM携帯電話を取り揃えているが、トレーニング不足によるサポートが出来ていない。

部門別のクレームでは、電話、上下水道、電力部門が全体の32.09%、金融部門22.14%、製品部門20.79%、公共サービス部門18.35%,保健・健康部門4.70%となっている。(16日付けエスタード紙)


1月のサンパウロ州の鉱工業成長率は全国平均を下回る

1月のサンパウロ州の鉱工業成長率は前年同月比1.7%増加に留まり、全国平均の3.2%を大幅に下回ったが、14地域のうち12地域でプラス成長を記録している。

サンパウロ州の昨年第4四半期の鉱工業成長率は前年同期比1.5%で、今年1月は僅かに上回っただけであるが、ブラジル全国の1月の鉱工業成長率は前月比ではマイナス1.3%を記録している。

1月の地域別成長率ではパラー州が前年同月比10.7%と大幅に伸びてトップ,エスピリット・サント10.1%、セアラー9.9%、バイア6.6%、リオ5.8%、アマゾナス5.6%、ミナス5.2%およびペルナンブーコ州が4.3%で全国平均をそれぞれ上回った。

パラナは-5.3%および南大河州は-2.0%とそれぞれマイナスを記録したが、サンタ・カタリーナ2.1%、東北伯1.9%、ゴイアス州は1.2%とそれぞれ全国平均以下であった。(16日付けエスタード紙)


国立社会保険院は8万1,000人の年金・恩給を停止する

15日に社会保障省は国立社会保険院(INSS)から年金・恩給を支給されている8万989人に対して、4月3日からの支払い停止を発表した。

昨年10月にINSSは97万4,000人の年金・恩給受給者に対して再登録のための召集をかけたが、12万2,000人が再登録を行なわなかった。しかしそのうちの4万1,139人は不正受給を行なっている形跡ないために,支払い停止リストがら除去している。

またこの8万1,000人近くの支払い停止で、INSSでは月額2,820万レアルがセーブできる。支払い停止処分を受けた45.88%は恩給受給者、28.73%は年金受給者であり、都市在住者68.86%、農村在住者は29.77%の内訳となっている。(16日付けエスタード紙)


【ブラジル経済情報】 速報 3月15日

ブラジルの企業家の比率は世界7位

企業家活動プロジェクト(GEM)の調査では、ブラジルの企業家(自営業)の比率は経済活動人口の11.3%で7位、ヴェネズエラは25%でトップ、タイ20%、ニュージーランドおよびジャマイカ17%、中国は13.7%で5位、日本は2.2%で36位であった。

しかし最近2年間の石油危機で、ブラジル企業家の比率は上昇してきているが、2/3の企業家の操業時の資金は1万レアル以下であるが、操業から2年以内に50%の企業家は会社を閉めている。

ブラジルでは46.2%が必要に迫られて開業するが、企業家が始める事業としては食品・レストラン分野が27%、衣料分野が14%、手工芸分野に6%が事業を開始する。

またブラジルの女性企業家の比率は10.8%で6位、ヴェネズエラが23.8%でトップ、タイ19.3%、ジャマイカ15.6%、ニュージーランド13.7%、中国11.6%で5位であった。(15日付けエスタード紙)


電力開発投資は1250億レアルに達する

鉱山動力省の2015年までの電力開発10年計画によると、1,250億レアルが水力発電所、火力発電所並びに原子力発電所及び送電網建設に投資され、そのうち407億レアルは送電網システム建設に投資される。

2015年には14万MWの電力供給が必要に迫られており、現在よりも4万MW以上の電力発電が必要となり、その開発には850億レアルの投資が必要である。

また送電線建設の総延長距離は6万86キロメートルになり、送電線網システムが統合されていない北部地域に主に投資される。2008年からアクレー州およびロンドニア州の送電網システムを統合し、2012年からマナウス地域/アマパ州/西部アマゾナス地域を統合する。

2013年の発電能力1,309MWの原子力発電所アングラ3の操業が計画されているが、国家エネルギー政策審議会(CNPE)からは建設許可が未だに下りていない。(15日付けエスタード紙)


2005年のHSBC銀行の純益は8億5000万レアルを記録

2005年のブラジルHSBC銀行の純益は、前年比61.47%増加の8億5,020万レアルで記録を塗り替え、また収益率も前年の23.03%から27.69%と大幅に上昇した。

昨年、同銀行はHSBC自動車保険をHDI社に1億9,710万レアルで売却したが、この売却益を除いても、純益は前年比30%以上を確保している。

また昨年の売上げは前年比24.27%増加の202億レアル、117億レアルは個人融資、クレジットカード自動車購買融資、住宅融資などの個人向けであった。

個人向けクレジットの増加に伴い、60日以上の支払い遅延が前年の5.7%の10億9,500万レアルから、昨年は前年比47%増加の6.9%の6億1,100万レアルに上昇した。(15日付けエスタード紙)


デジタルTV方式決定は先送り

3月10日に予定されていたルーラ大統領によるデジタルTV方式の選択決定は先送りされたが、ブラジルでの半導体製造工場建設が大きな決定要素となってきた。

ヨーロッパ系のSTマイクロエレトロニクス社は、先週ブラジル政府に半導体工場建設を提示したが、コスタ通信相はデジタルTV方式売込み先の政府保証をブラジル政府は要求していると述べた。

またコスタ通信相は最終決定寸前に、このようなオファーはけばけばしくて嫌味であり、日本がすでに提示しているオファーのコピーでしかないと説明した。

デジタルTV方式採用決定期間は未定であるが、9人の大臣で方式決定委員会が構成される。また日本が提示した半導体工場建設決定にはインフラ,ロジスティック、マンパワー、テレビ用以外のセルラー電話やコンピューター用半導体製造などの調査に半年から1年を見込んでいる。(15日付けエスタード紙)


【ブラジル経済情報】 速報 3月14日

消費者向け金利は5年ぶりの低率

3ヶ月連続で下げている2月の消費者向け金利は前月の7.58%から7.54%と僅かに低下したが、2001年3月以来の低率を記録、また法人向けも4.43%から4.42%に低下したと全国経営・財務エグゼクチヴ協会(Anefac)の調査で判明した。

個人消費者向け金利では、銀行からの直接消費者ローン(CDC)月利が3.5%から3.42%、ファイナンス会社からの個人融資月利が11.63%から11.56%に下げたが、年利では271.62%に達する。

法人向け商業手形割引が3.87%から3.80%、運転資金融資が4.23%から4.19%にそれぞれ下げたが、小切手割引3.97%から4.02%と僅かに上昇した。

サンパウロ消費者保護財団(Procon-SP)の調査では、個人融資では連邦貯蓄銀行が5.05%から4.81%、ブラデスコ銀行5.77%から5.71%、HSBC銀行が4.91%から4.87%とそれぞれ下げた。

またサンパウロ市の2月の生計指数(ICV)は0.12%上昇したが、1月は0.72%であった。平均所得が2,792.90レアルの家庭では、2月のICVは0.17%上昇、平均所得が934.17レアルではICVは0.06%上昇したが、377.49レアルまでの家庭では-0.01%と変わらなかった。(14日付けエスタード紙)


2005年度の収益性トップはナツーラ社の76.12%

2005年の銀行業界の収益性は非常に高かったが、Recall・Ledger社の24業種、95社の調査では、化粧品会社のナツーラ社が76.12%でトップであった。

2位は鉱業カエミ社の68.88%、MRSロジスティック社5.20%、ロージャス・アメリカーナ社59.58%、5位がヴィラーレス社59.02%、イピランガ石油化学社53.90%、Coelba社が50.37%とそれぞれ50%以上の収益性を上げた。

業種別では鉱業部門の平均収益率は56.15%、飲料・タバコ41.94%、製鉄39.33%、石油・ガス部門が27.62%で、銀行部門の24.62%をそれぞれ上回った。(14日付けガゼッタ・メルカンチル紙)


3月は製品輸入が急増

3月2週目までの電気電子製品輸入は、前年同期比63.4%と急増しており、鉄鋼製品も42.2%、タイヤやゴム関係製品31.1%とそれぞれ急増している。

3月2週の輸入額は18億3,000万ドルで前年同期比19%増加、また1月から3月12日までの輸入額も昨年同期比15.4%増加の219億ドルに達している。

自動車部品会社BorgWarner社は、25%から30%の部品をインドから輸入しており、今後はアルゼンチンからも輸入する。またドイツ系ThyssenKrupp社もヨーロッパやアジアからコンポーネントを調達しており、国産品より30%もコストが安い中国製部品の輸入を開始した。(14日付けガゼッタ・メルカンチル紙)


マガジン・ルイーザは70店舗開店

小売網を展開するマガジン・ルイーザ社は70店舗開店及び62店舗の補修予算7,240万レアルのうち、社会経済開発銀行(BNDES)から49%に相当する3,530万レアルの融資承認を受けた。

同社はサンパウロやミナス州など7州で350店舗を有し、1万人の従業員が従事しているが、今回の融資承認で新たに1,945人の雇用創出となる。

また同社は1ヶ月前にも同銀行から連邦政府の「皆にコンピューターを」プロジェクトに従い、2万2,000台のコンピューター購買のための3,000万レアルの融資を受けた。このプロジェクトではパン・デ・アスーカル社2,400万レアル、アメリカーナドットコム社は1,700万レアルの融資を受けている。(14日付けガゼッタ・メルカンチル紙)


【ブラジル経済情報】 速報 3月13日

ベルリン国際観光見本市参加で観光客を誘致

12日に閉会したベルリン国際観光見本市(ITB)のブラジル出展者達は、今年のブラジルへの海外観光客は前年比20%増加を予想している。

ブラジル観光公社エンブラツール社のサノヴィック総裁は、20年前からチャーター機で海外観光客を誘致しているが、最近はチャーター機の増便及びシーズンオフでも海外からの観光客が増加していると説明した。

これらのチャーター機はセアラー州産のチューリップをオランダ、ペルナンブーコ州産のメロンをヨーロッパ市場に輸出することにも利用されている。

今回のITB参加はブラジルのイメージ回復による投資の誘致および観光誘致のための海外での観光事務所設立などを焦点に置かれていた。

2002年から2005年にかけて海外からの観光客は50%増加し、観光客による国内消費も19億ドルから39億ドルに増加した。(13日付けガゼッタ・メルカンチル紙)


2008年にはモニターの半分は液晶

2004年度のブラジルの液晶モニター生産台数は20万台であったが、昨年は250%増加の70万台に達し、今年は150万台の生産が予想されており、2008年にはモニター生産台数の50%に達すると予想されている。

2004年からのブラウン管モニターの生産台数は400万台で維持されており、2004年の15インチの液晶モニターは1,400レアルであったが、今では700レアルに値下がりしている。

中国系ブラジルAOCモニター社の昨年の液晶モニターの売上げは,前年比40%増加し売上げの30%に達している。同社の売上げの60%はOEMによるモニター製造で、ブラジルではLG社と首位争いを演じている。(13日付けガゼッタ・メルカンチル紙)


パン・デ・アスーカル社は食料品以外の比率を上げる

ハイパーマーケット網のパン・デ・アスーカルグループは、47店舗のガソリンポストや110店舗の薬局チェーン網を擁し、食料品以外の売上げが24%を占めているが、更に家電や衣料用品を中心に販売比率を35% まで上げる計画を持っている。

6月に開催されるワールドカップはこの比率を上げるチャンスであり,クループ傘下のハイパーマーケット網エストラでは既にワールドカップ関連の衣料用品を売っており、今年上半期の売上げはテレビやDVDなどを中心に昨年同期比25%を見込んでいる。

今年1月のテレビの売上げは昨年同月比30%と大幅に飛躍し、特に29インチ型テレビ及びフラットテレビを中心に販売された。

イタウー銀行とタイアップしたローン販売は156店舗での開設を見込んでいたが、308店舗での開設となり、予想の17%の売上げ増加及び400万人が利用し、同社の売上げの14%を占めた。(13日付けガゼッタ・メルカンチル紙)


鳥インフルエンザの影響で、鶏肉輸出が減少

今年2月の鶏肉輸出は、鳥インフルエンザの影響でマイナス7.8%、今年の鶏肉輸出も15%減の5億2,500万ドルの輸出減少が予測されている。

今後も輸出減少に拍車がかかると予想され、3月及び4月は日本向け鶏肉輸出の契約更新時期で価格交渉の圧力が強くなってくる。また今年の鶏肉生産は25%減が予想され、今後、集団休暇や雇用の減少が増加してくる。

鶏肉輸出トップのパラナ州では、鳥インフルエンザによる影響で、最悪1万人の雇用減少が予想されているが、多くの鶏肉生産会社では4月からの集団休暇を計画している。

昨年のブラジルの鶏肉輸出は、前年比15%増加の284万5,000トンで、売上げでは前年比35%増加の35億800万ドルであった。(12日付けエスタード紙)


【ブラジル経済情報】 速報 3月09日

Selic金利は0.75%下方修正されて16.5%

8日の通貨政策委員会(Copom)は4時間を費やし、17.25%の経済基本金利(Selic)を0.75%下方修正して16.5%に決定した。今回の修正案は満場一致ではなく、6委員が0.75%、3委員が1%の下方修正に投票した。

この決定を受けて、ブラデスコ銀行は早々と9日から特別小切手の最高月利を8.23%から8.17%、最低月利を4.58%から4.55%にそれぞれ下げた。また個人融資の最高月利を5.77%から5.71%、最低月利を3.22%から3.16%にそれぞれ下げ、給与天引き型ローンの最低月利を1.75%に下げた。

イタウー銀行の金融アナリストは、年末のSelic金利を13.25%から13.5%まで下がると予想しており、4月に再度の0.75%下方修正後、6回のCopom会議でそれぞれ0.5%修正されると見込んでいる。

Copom金利16.5%からインフレ分を引いた実質金利は11.6%になるが、依然世界最高金利であり、2位のシンガポールは7.0%、トルコ5.2%、中国5.0%、メキシコは5位で4.3%、インド4.2%、ポーランド3.4%、ヴェネズエラ3.1%となっている。(9日付けエスタード紙)


応用経済調査院では今年の経済成長率を3.4%と見込んでいる

ルーラ大統領に随行している社会経済開発銀行のマンテガ総裁は、8日にロンドンで今年のブラジルの経済成長率は4%に達すると発表したが、応用経済調査院(Ipea)では3.4%と見込んでいる。

土木・建設関係が予想ほど伸びないために、投資増加予想を7%から5.8%に修正、広範囲消費者物価指数(IPCA)も4.8%から4.5%に修正している。

今年の投資額は国内総生産(GDP)の20.4%が予想されており、4%の経済成長率達成にはGDP比22.5%から24%、5%の成長率達成には25%から27%の投資が必要である。

同経済調査院では今年の主な指数として、経済成長率は前年比3.4%増加、鉱工業成長率4.3%、第4四半期のSelic金利14.7%、貿易収支黒字418億ドル、第4四半期の為替R$2.28と予想している。(9日付けエスタード紙)


デジタルTV方式は10日に決定されるか

英国を訪問中のルーラ大統領は、デジタルTV方式採用に関して明言を避けたが、すでに決定している様子であり、10日に発表予定となっている。

日本はブラジルTV業界に対してアナログからデジタル変換支援に5億ドルのファイナンスを提示、ローヤリティーの全額を調査・開発に再投資するが、半導体工場建設に関しては検討中である。

ヨーロッパ連合も4億ユーロのファイナンス及びブラジル製TVのよーヨッパ連合国への輸入関税撤廃を明確にしている。

ブラジルでの半導体工場建設は、デジタルTV方式選択の大きなファクターになっており、連邦政府は1950年代にリオ州のボルタ・レドンダ市で始まった製鉄業と同様に、ブラジル半導体工業界を飛躍するためのきっかけを熱望している。

技術面から見た場合は日本方式が有利であるが、商業面ではヨーロッパ方式が輸出面で有利であり、政治面ではエリオ・コスタ通信相やブラジル放送業界が強く推奨している日本方式が有利となっている。(9日付けエスタード紙)


CPFL電力の純益は10億レアル

CPFL電力の昨年の純益は、前年比266%増加の10億2,100万レアルに達し、電力会社の純益としては初めて10億レアルを突破した。

同社の今年の投資は前年比37%増加の8億5,800万レアルで、4億5,600万レアルは発電設備及び配電に向けられる。

同社のマーケットシェアは27%でトップであり、傘下のCPFLパウリスタ社、CPFLピラチニンガ社及びRGE社の3社は、昨年3万8,300GWhを配給した。昨年の発電部門は前年比32%増加し,6ヵ所での水力発電所建設計画を擁している。(9日付けガゼッタ・メルカンチル紙)


【ブラジル経済情報】 速報 3月08日

1月のサンパウロ工業界の活動レベル指標が上昇

1月のサンパウロ州工業界の活動レベル指標(INA)は前月比1.5%増加、また前年同月比7.4%と大幅に上昇したとサンパウロ州工業連盟(Fiesp)及びサンパウロ州工業センター(Ciesp)の合同調査で判明した。

昨年の1月のINAは前月比マイナス7%を記録したように、毎年1月の工業界は従業員に集団休暇を取らせるためにINAは落ちるが、今年はワールドカップ及び大統領選挙で活動リズムに狂いが生じており、Fiespは今年の経済成長率を3%から4%、Ciespも3%から3.5%に見直した。

また最低給料の引き上げによる経済効果は90億レアル及び19億レアルに達するインフラ整備投資などで連邦政府の支出は増大し、プライマリー収支黒字は目標値のGDP比4.25%近くに落着くと予想されている。

対前月比の部門別活動レベル指標は設備投資用機械及び電気部品6.2%、出版・印刷5.6%、事務機・コンピューター関係5.2%、自動車関係4.8%、電子機器・通信機器4.7%、食品・飲料4.3%、コークス・アルコール燃料精製4.3%、化学製品2.6%がそれぞれプラスを記録した。(8日付けエスタード紙)


連邦政府は18品目の輸入関税を撤廃

開発商工省の貿易協議所(Camex)はインフレコントロールなどの目的で、建築業、アグロビジネス、エネルギーや繊維関係18品目の輸入関税撤廃を発表したが、大幅な関税撤廃効果は期待できない。

連邦政府は6ヶ月ごとに見直しされるメルコスルの対外共通関税(TEC)で10品目の関税を引き下げたが、中国などからのニンニクの輸入関税を14%から35%に引上げた。

輸入関税が撤廃された品目には、2種類の化学肥料や輸入税12%の3種類の建築用鋼材、20%のアルコール、4%のセメント、18%火力発電用タービン、12%の化繊用材料、18%の輸入税の清掃用スチール・ウールなどであった。(8日付けエスタード紙)


ブラジル地理統計院は2006年の収穫量を下方修正

ブラジル地理統計院(IBGE)は、1月に2006年の農産物収穫量を1億2,600万トンと予想したが、南マット・グロッソ、バイアやミナス州での降雨減少によるトウモロコシ及び大豆の収穫量の減産で、1億2,390万トンに下方修正した。

今年の収穫量予想は昨年の10%増加の1億1,240万トンで、特に昨年旱魃の被害が大きかった南大河州の大豆の収穫量は237%増加が見込まれている。また同州のフェイジョンの今年の2回目の収穫量は183.51%増加、一回目のトウモロコシは261.17%増加予想である。

ブラジル全体ではコーヒーの収穫量は19.38%、砂糖キビ5.04%,タマネギ3.19%、1回目のフェジョン20.18%、2回目9.89%、オレンジ2.63%、大豆11.65%、小麦4.64%とそれぞれ増加が予想されている。

しかし綿花の収穫量は-22.39%、玄米-14.53%、3回目のフェジョン-1.27%、マモーナ-21.82%とそれぞれマイナスが予想されている。(8日付けエスタード紙)


女性は出世が早い

リクルート大手のCathoグループの調査では、女性の方がエグゼクチブへの出世が男性よりも年齢が低く、男性が部長に就任する平均年齢は36歳であるが、女性は33歳で就任している。

また取締役の平均就任年齢も男性の41歳に対して36歳と若いが、社長への就任年齢では男性の44歳に対して43歳とほぼ同年齢となっている。

また最近の10年間で女性のエグゼクチブへの就任は倍増しており、人事部の63%、マーケティング部の58.5%は女性が占めているが、製造部門、エンジェ二アリング部門やデータ処理部門への進出は僅かである。

調査結果の分析では、一般の女性は労働環境やサラリーに不満を抱いており、女性の中堅幹部は男性よりもストレスを溜めているが、ストレス解消のための運動は行なっていない。また女性のエグゼクチブは、これ以上の出世の見込み薄によるモチベーションの低下や仕事への不満が男性よりも大きい。

女性の地位上昇の比較では、1995年には社長の比率は8.10%であったが、10年後の1995年には17.53%に上昇、エグゼクチブでは13.20%に対し22.94%、部長では12.42%に対し26.02%、課長では20.37%に対して37.11%、主任では30.35%に対し49.10%とそれぞれ大幅に上昇している。(8日付けガゼッタ・メルカンチル紙)


【ブラジル経済情報】 速報 3月07日

昨年のヴァーレ・ド・リオドーセ社の純益は民間会社でトップ

鉄鉱石生産で世界トップのヴァーレ・ド・リオドーセ社の昨年の純益は、中国などの需要拡大による鉄鉱石の国際価格高騰で、昨年1月に鉄鉱石価格を71.5%値上げ、前年比61.7%増加の104億4,300万レアルを達成し、民間会社ではラテンアメリカ地域でトップとなった。

また昨年のグループの売上げは353億5,000万レアルで前年比21.8%の増加で鉄鉱石による売上げは全体の70.3%を占めている。

昨年の鉄鉱石輸出額は、前年比26.9%増加の70億2,100万ドル、また純輸出額(輸出額から輸入額を引いた数字)は63億3,900万ドルに達し、ブラジルの貿易収支黒字448億ドルの14.1%を占めた。

昨年の中国向け鉄鉱石輸出は前年の30億7,900万レアルから51億5,400万レアルに急増、アジア向け輸出比率は29.2%と上昇して、ヨーロッパ向け27.3%を初めて抜いた。(7日付けエスタード紙)


サンチスタ社はタヴォックス社と合併でジーンズ生地生産で世界1

サンチスタ繊維会社はスペイン系タヴォックス社との合併を発表、合併後は世界のジーンズ生地の10%から15%を生産し、世界トップ企業となる。

タヴォックス社はスペインに2ヵ所の製造工場、モロッコ及びメキシコにそれぞれ製造工場を有し、150種類のジーンズ生地を製造しており、年間売り上げは3億6,600万ドルに達する。

合併の大きな目的は、サンチスタ製品の欧米での販路確保及び原材料購入や開発などの短中期的なシナジー効果による両社の売り上げ増加である。

また合併による世界シェアの15%確保により、安価攻勢で世界市場を席巻する勢いの中国製品に対抗するためでもある。サンチスタ社は月産850万メートルのジーンズ生地を生産し、昨年1月から9月までの売上げは7億レアルであった。(7日付けエスタード紙)


2ヶ月間の自動車生産台数は記録更新

今年1月及び2月の2ヶ月間の自動車生産台数は、輸出好調で前年同期比10.7%増加の39万7,200台を生産、また自動車輸出額も32%増加の16億2,000万ドルに達し、それぞれ記録を更新した。

国内販売も好調で1997年に次ぐ28万900台を販売、前年同期の26万700台の17.7%の大幅増加となっている。2月の生産台数は20万1,900台で前月比3.3%増加、販売台数は12万7,900台でマイナス3.8%であった。

また2月の輸出は8億8,270万ドルで前月比19.35%の増加、2ヶ月間の輸出台数は前年同期比14.6%と好調であったが、全国自動車工業会(Anfavea)では昨年比2.7%の増加を見込んでいるに過ぎない。(7日付けエスタード紙)


女性のクレジットカード所有は50%に達する

2005年末の女性のクレジットカード所有は3,300万枚で、クレジットカード発行枚数の50%に達したが、クレジットカードによる購買額は全体の45%であった。女性の平均購買額は81レアルに対して、男性は88レアルであった。また女性の41%がカードを所有しているが男性は31%だけである。

昨年の女性のクレジットカードでの購買は、前年比29.8%増しの579億レアルに達した。また昨年のクレジットカードでの購買は前年比27.1%増加の1,276億レアルであった。

男性のクレジットカードによる購買や支払いは、レストラン33%、スーパーマーケット76%、ガソリンポストでの支払いが48%であったが、女性は履物の分割購買42%、ショッピングセンター38%、香水25%、衣類の購入18%であった。(7日付けガゼッタ・メルカンチル紙)


中国製オートバイを輸入

中国製オートバイメーカーLifan社は、ブラジルの国産オートバイメーカーであるTritec社を輸入代理店に、来月から中国製軽オートバイの販売を開始する。

ブラジルのオートバイ市場は6年連続で売上げを伸ばしており、今年の生産台数は116万台が見込まれているが、Lifan社は1万台の輸出を計画している。

ブラジルでのオートバイ販売は50CCから250CCまでの軽オートバイだけであり、50CCの生産コストは僅か400ドルで、ブラジルでの輸入価格は2,000レアルで代理店に10%のコミッションを支払っても、販売価格は国産オートバイの半額にしかならない。(7日付けヴァロール紙)


【ブラジル経済情報】 速報 3月06日

資本財の輸入が増加している

2月の機械・装置などの資本財輸入は、前年同月比26.6%と急増しているが一次産品は0.4%、耐久消費財は16.3%はそれぞれマイナスとなっている。

この機械・装置類の輸入急増は、工業界の生産活動再開とも受止められるが、ドル安を利用しての先行買いや価格差のない国内製品との入替えとも受け止めることが出来る。

ブラジル機械・装置工業会(Abimaq)のメロ会長は、工業会全体ではそれほどの成長する余地もないので、現在輸入している工業用機械類の大半はローテクノロジーで低価格の中国製であり、スイス製の高級精密機械類はほとんど輸入していないと説明している。

今年初めの2ヶ月間の輸入消費財は前年同月比29.1%、資本財23.5%、燃料・潤滑油19%、一次産品及び中間財が12.7%とそれぞれ増加している。

1月の資本財の国内販売は前年同月比9.8%のマイナスで、特に金属関係が24%、農業機械が8.1%とそれぞれ落込んだ。

しかし1月の資本財輸出は5億9,700万ドルで前年同月の5億9,900万ドルと殆ど同じであり、主な輸出先は米国、アルゼンチン、メキシコや英国で、昨年は85億8,000万ドルを輸出した。(6日付けガゼッタ・メルカンチル紙)


通貨政策委員会は基本金利を0.75%下げるか

7日及び8日の2日間にわたって開催される通貨政策委員会(Copom)で、現在の基本金利17.25%を0.75%更に下げて16.50%への下方修正を調査対象の62行のうち55行が予想している。

2月の広範囲消費者物価指数(IPCA)はCopom会議終了後の10日に発表されるが、1月の0.59%より低い0.45%に設定されている。また2月のサンパウロ消費者物価(IPC-Fipe)の発表は今日6日、総合物価指数(IGP-DI)は明日7日に発表される。

また今日6日は工業会活動の目安となる2月の自動車生産台数、販売や輸出などが全国自動車工業会(Anfavea)から発表される。また9日には1月の工業生産成長率がブラジル地理統計院(IBGE)から発表される。

また2月の輸出は落込んだが、3月第1週の輸出実績は今日発表され、Copom会議ではインフレや経済活動動向などを中心に話合いが行われると予想されている。(6日付けエスタード紙)


ブラジルと英国はアフリカ南部でのエタノール生産

ルーラ大統領は7日に英国を訪問するが、ブレア首相との間でアフリカ南部地域でのエタノール生産協力で調印が予定されている。

ヨーロッパ連合国は京都議定書での二酸化炭素削減を遂行するために、2010年までにガソリンやジーゼル燃料にエタノールを5.75%混入しなければならない。

またルーラ大統領の英国訪問で、英国を代表する企業家達との会合も予定されている。ヴァーレ・ド・リオドーセ社のライバル会社であるリオ・チント社は、外資系企業によるブラジル国境付近の鉱山開発を認められていないが、ルーラ大統領による緊急法令変更発表後、マット・グロッソ州コルンバ市への25億ドルの投資凍結の解除を発表する予定である。(6日付けヴァロール紙)


昨年の第4四半期の繊維業界は11.6%マイナス

為替不均衡や高金利継続で、昨年の第4四半期の繊維業界の成長率は前年同期比マイナス11.6%と大きく後退した。

また機械・装置関係でもマイナス4.7%、南部諸州での農産物減産により農薬業界はマイナス9%となった。金属関係-3.5%、自動車部品-3.6%、製材・家具-4.1%、ゴム6.2%、燃料-1.1%、石油化学-8.7%、牛肉-1.8%とそれぞれマイナスを記録した。

第4四半期の工業成長率はマイナス1.2%であったが、鉱工業成長率は石油生産13.6%、エネルギー3.2%などの増加で、1.4%の成長率を記録した。(4日付けエスタード紙)


【ブラジル経済情報】 速報 3月03日

1月の不渡小切手が増加

1月の不渡小切手は前年同月比24.2%増加して1月の月間記録を更新したが、前月比では5.5%の低下となっている。

1月に取り扱われた小切手は1億5,740万枚で、そのうち300万枚が不渡り小切手で、1,000枚あたり19枚が不渡りとなっている

昨年の月間平均不渡り小切手は1,000枚中18.9枚で、1991年からの月間記録は2005年3月に記録した20.8枚であった。

中銀の発表では2005年の個人向けクレジットは25%増加したが、一般的に月賦額だけに注目してローン期間を考慮に入れていないことも不渡り小切手の増加傾向を招いている。また1月及び2月は都市不動産所有税(IPTU),自動車所有税(IPVA)、入学金や学用品の購入などの出費で更に増えると予想されている。(3日付けエスタード紙)


2月の貿易収支は28億ドルで2月の月間記録を達成

2月の貿易収支黒字は28億2,200万ドルで2月の月間記録を達成した。輸出は87億5,000万ドル、輸入は59億2,800万ドルであった。

また今年2ヶ月間の輸出は180億2,100万ドルで前年同期比18.6%、輸入は123億3,500万ドルで20.7%、貿易黒字は56億6,600万ドルで14.1%それぞれ増加した。

輸出の牽引車は鉄鉱石が前年同期比38.4%、石油21.1%及び大豆が89%それぞれ増加、一次産品輸出は12.3%増加している。

輸入ではここ数年伸び止まりしていた消費財が26%、設備投資用機械が26.6%、原材料および中間生産財15.7%、燃料類16.1%がそれぞれ増加した。(3日付けエスタード紙)


ペトロブラスは日産191万バレルを予定している

ペトロブラス社は今年の石油生産量を日産191万バレル、前年比23万バレルの増産を見込んでいる。また国際石油価格がバレルあたり50ドルと仮定した場合の同社の売上げは350億ドル、60ドルであれば420億ドルに達する。

昨年の石油生産は日産168万4,000バレルで、前年の生産量から19万1,000バレル増加、2年間で42万バレル増産に漕ぎつけた。

1999年の石油生産量は日産160万バレルで、国内消費を賄うために48万バレルを輸入していたが、今年は1日あたり16万バレルも国内消費を上回る生産量に達する。

2004年の石油輸入額は55億ドル、昨年は46億ドルであったが、ペトロブラスは今年の石油の貿易黒字は30億ドルを見込んでいる。(3日付けエスタード紙)


海外投資家はブラジルでの不動産ブームを予想

カントリーリスクも2002年の2,443ポイントから215ポイントと大幅に減少し、ラテンアメリカ地域では、海外不動産投資家の目がメキシコからブラジルに移り始めた。

米国系Tishman社は90年代にブラジルに進出したが、2002年にオフィス賃貸需要が急減したときに、一時投資を控えたが、今年は5棟のマンション建設プロジェクトを抱え、またサンパウロ市内に5億レアルを投資して4棟のオフィスビルを建設する。

また米国系のHines社は2億ドルを投資して、住宅やビル購入を計画しているが、既に40%は配送センター、オフィスビルや建設中のマンション購入などに充てている。

シンガポール政府系のGIC社は30カ国に不動産投資を行なっており、ソウルのスタータワー、パリのインターコンチネンタルホテルやシカゴのAT&Tコーポレートセンターなどを所有しており、今年はインドとブラジルに注目している。(3日付けヴァロール紙)


【ブラジル経済情報】 速報 3月02日

アルコール小売価格は2レアル近くに上昇

サンパウロのアルコール小売価格は2レアル近くに上昇、ロドリゲス農相はアルコール精製業者に対して、国内価格の急上昇及び国内供給不足は、アルコール供給国であるブラジルの国際的信用を失くすと警告している。

連邦政府は1月にアルコール精製業者との間で合意したアルコール引渡し価格1.05レアルが守られておらず、ガソリン燃料への混入率を25%から20%に下げたにもかかわらず、値上がりを続けている。

連邦政府は端境期の終わる4月末を待たずに、パラナ州サン・トメーにアルコール精製所を有するコカマール社に9億リットルの生産を依頼し、早急に市場に放出する。

またペトロブラス社は月間1億4,700万リットルのガソリン輸出を減少し、ナフタの輸入を増加してアルコール燃料の代替を予定している。(2日付けエスタード紙)


2月の自動車販売は12.6%増加

2月の自動車販売は前年同月比12.6%増加の12万1,400台を記録したが、前月比では3.4%減、今年2ヶ月間の累計では24万7,100台で、昨年同期比19%の大幅増加となっている。2月の1営業日当たりの販売台数は6,740台で、前月の5,710台を18%上回っている。

また業界では新車発売が続く3月及び4月に期待しており、ルノー社は3月末にパラナ州で生産されるメガネ車のセダン、4月にはワーゲン社がアルゼンチン製スペース・フォックス車を輸入販売し、ファイアット社のイデア車、GM社のメリバ車と競合する。

2月のシェアはファイアットが24.9%でトップ、ワーゲンが22.8%、GMが22.3%と続き、フォード社は11.9%で4位、プジョーが4%で5位であった。(2日付けエスタード紙)


金融アナリストは今年のインフレを4.64%から4.59%に下げた

中銀の金融アナリスト達は、インフレ指標の広範囲消費者物価指数(IPCA)を先週の年率4.64%から4.59%に下方修正した。

またIPCA下方修正に伴い、年末の目標基本金利(Selic)も14.75%から14.50%に修正したが、年末の平均金利は15.59%から15.66%に上昇している。2007年末の目標基本金利は13.50%に据え置かれた。

また今月開催される通貨政策委員会(Copom)での基本金利は、17.25%から16.50%と前回同様に0.75%の切下げが予想されている。

年末のドル値は先週の2.30レアルから2.25レアル、今年の平均は2.26レアルから2.24レアルに修正され、2007年の平均は2.33レアル、年末は2.42レアルから2.40レアルに修正された。

今年の鉱工業成長率は4%から4.1%に修正されたが、2007年は3.60%と変わらず、また国内総生産の伸び率は3.50%、また貿易収支黒字は400億ドルでそれぞれ据置かれた。(2日付けガゼッタ・メルカンチル紙)


1月の鶏肉輸出は前月比13%減

2001年から輸出に牽引されて年平均8%の生産増加を続けている1月の鶏肉輸出は21万3,720トンで前月比13%減であったが、前年同月比では14%の増加であった。

鶏肉輸出減少の主因は世界的消費の落込みであり、輸出のリーダー国であるブラジルが大きく被害を被っているが、鳥インフルエンザの影響であれば豚肉などの消費が増加し、豚肉輸出が増加するはずであるが実際には増加していない。

鶏肉輸出の減少で国内への供給が増えており、サンパウロ州内のキロ当りの鶏肉価格は、前年同月比27.5%、前月比3.8%とそれぞれ値下がりしている。(2日付けガゼッタ・メルカンチル紙)

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