ブラジル日本商工会議所の5月定例昼食会が17日正午から開催され、ロベルト・ジアネッテFIESP貿易部理事が講演した
5月定例昼食会が17日正午からシーザービジネスホテルに106人が参加して開催され、ロベルト・ジアネッテFIESP貿易部理事が「伯国貿易の展望」と題して講演した。
初めにジアネッテ理事は2000年の輸出は540億ドルであったが,今年は1,300億ドルと2倍以上に増加、GDP比でも10%から16%に伸びているが、世界のマーケットシェアでは0.8%から1.1%の伸び止まりとなっている。
ロジスティックや港湾などに問題を抱え、税制改革が必要な過重な税金や高金利にも関わらず、ブラジルの貿易成長率は世界平均よりも高い。またメルコスール域内ではアルゼンチンのセーフガード問題、パラグアイ並びにウルグアイは加盟しているメリットがないので、それぞれ他国とのFTA締結を希望している。
ラテンアメリカではヴェネズエラやボリヴィアでの大衆迎合主義や民族主義が台頭してきており、ボリヴィアではペトロブラスの投資が問題になっているが、ブラジル、チリ、コロンビアやメキシコでは海外からの投資を歓迎している。
ブラジルとのFTA締結では農業問題を外す事は出来ず、関税の引下げが重要であり、南アフリカ、インドなどとの貿易協定を推進、メキシコとはすでに自動車で協定を結んでいる。
高金利政策維持でドルの流入が止まらず、レアル高の為替で競争力を失ってきており、金利は9%から10%まで下げなければならない。現在のレートをR$2.60からR$2.70の間に修正しなければならない。また中国は市場経済を謳っているが、ダンピング問題なども発生しており市場開放が必要であると述べて講演を終了した。
昼食会は講演者のジアネッテ理事の紹介、大竹茂公使並びに特別参加者の西林万寿夫総領事の紹介で始まった。続いて田中信会頭が常任理事補充選結果報告として金岡正洋専任理事の帰国に伴い、後任に福田勝美氏の専任理事を満場一致で選出、GIE委員長を兼任、また宮田次郎選任理事は企画戦略委員長に選出、中小企業委員会を異業種交流委員会への名称変更を報告した。
山田唯資監事会議長が2006年第1四半期監査結果を報告、大竹公使は5月31日に開催される下院外交・防衛委員会、日伯経済セミナー開催について、渡邊裕司コンサルタント部会長は5月26日にクラウンプラザホテルで開催される法人税セミナーについて案内した。
会社代表交代では伊藤忠の金岡正洋社長か帰国挨拶、田中一男新社長が就任挨拶、安田保険の遠藤雅清社長が帰国挨拶、米倉立次郎新社長が就任挨拶、パイロットペンの辻井可和社長が就任挨拶をした。最後に松尾治県連会長がジャパン・フェステバルの案内をした。