日伯法律委員会並びにコンサルタント部会共催のセミナー「2006年税制変更」

日伯法律委員会並びにコンサルタント部会共催のセミナー「2006年税制変更」が5月26日開催され、ほぼ満員の110人が参加した

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日伯法律委員会(石川清治委員長)並びにコンサルタント部会(渡邊裕司部会長)共催のセミナー「2006年税制変更」が、5月26日午後1時から午後6時15分までクラウン・プラザホテルにほぼ満員の110人が参加して開催された。

司会は日伯法律委員会の押切フラヴィオ副委員長が務め、石川委員長が毎年開催されている同セミナーについて説明及び開催挨拶を行い、続いて渡邊部会長が流暢なポルトガル語で挨拶を行い、今回のセミナーで法人税申請に大いに活用して欲しいと述べた。

初めにジュリアーナ・ブリット弁護士は、トレーディングカンパニーによる三形態の輸入にかかる工業製品税(IPI),社会統合基金(PIS)/社会保険融 資納付金(Cofins)、商品流通サービス税(ICMS)負担に関して、貿易会社、メーカーや消費者の分担について説明した。

続いてマルセロ・ナターレ弁護士は移転価格税制の監査について、法律発令時は医薬品及び化学業界に監視の目が集中していたが、その後は多種多様な業界に広がり、今では自動車業界、サービス業、ソフトウエア、ホテル、国際商品輸出、電機電子業界などが監視されだした。

またトレーディングカンパニー、タックスヘイブンからのオペレーション企業、業界リーダー企業、輸出企業よりも輸入企業、過去に法人税申請に問題のあった 企業などに監視の目が厳しくなってきた。サンパウロ州は特に厳しいが、リオ、ミナスや南大河州でも摘発が始まったが、最近はミナス州が厳しくなってきてい ると説明した。

ジョージ・ザニネッチ弁護士は、輸出企業に対する資本財特別取得制度 (RECAP)について、2005年6月の暫定措置252号発令に始まり、輸出及び製造への投資奨励を目的に2005年11月に法律11.196/05と して公布された。これは資本財やサービス輸出が売上げの80%以上を占める企業に適用されるが、輸出比率が80%以下でも3年以内の目的達成を約束する企 業にも適用される。またRECAPのインセンティヴとして、設備投資機械、装置や計測器の輸入や国内販売に対するPIS/Cofins税の支払い凍結など を挙げた。

続いてジョージ・ネイ弁護士は、海外からの利益送金に対する納税―連邦納税局の最 新事例について、法律9,532/97では純益に対する社会納付金(CSLL)の延期、IN213/02はIN38/96置換えを無効、MP232/04 に利益と為替変動に関する暫定措置243/05への置換えを無効にしたと事例を挙げた。続いてレジス・ツリゴ弁護士は、9,779/99とIN33/99 に関する連邦納税局の訓令について述べた。

ラモン・カスチーリョ弁護士は、サービス輸入の港湾通関手続き、倉庫、保険や輸送時のPIS/Cofins税の計算方法を説明して前半のセミナーが終了した。

後半のセミナーはジョゼ・マルコス弁護士(YKK)が司会を担当、ペドロ・アナン弁護士が税金徴収プロセスの変更点として、暫定措置MP75/02,232/04、法律11,051/04,11,195/05,11,196/05について説明した。

またタイガラ・ゴンサルベス弁護士は、麻薬、武器、密輸やテロ対策で平均7日を要する一般の輸出入通関と違い、通関時間およびコストの削減が図れて4時間から8時間で通関できる通関業務優遇策の導入について説明した。

またマルセロ・リン弁護士は、為替変動による35%調整可能な輸出における移転価格税制に付いて、エヴァニ・パーセ弁護士は法律11,196/05の最先 端技術開発に対するIRPJ/CSLL税の優遇措置について、最後にロベルト・クーニャ弁護士は商品流通サービス税(ICMS)の連邦税及び州税の相違、 電子課税伝票におけるデジタルサインなどについて講演した。

 

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