3月22日の経済速報

>>新計算方法では2005年のブラジルのGDPは世界10位

 ブラジル地理統計院(IBGE)の2000年を基準とするGDPの新計算方法では、2005年のブラジルのGDPは10.9%増加の2兆1,480億レアルとなり、ドル換算では8,820億ドルで韓国の7,930億ドルを抜いて10位にランクされる。

 またルーラ第一次政権の2003年から2005年までのGDP平均は、2.6%から3.1%に上方修正され、来週発表される2006年のGDPも2.9%から3.5%への上方修正が予想されており、8年間のカルドーゾ政権の平均GDPは、2.3%となりルーラ政権を下回った。

 GDP額の上方修正に伴って、2005年度の投資のGDP比は20.6%から16.3%と下方修正されたが、持続性のある経済成長率に欠かせないGDPに対する投資比率25%には程遠いが、2004年の投資比率16.1%でGDPが5.7%伸びたのは、生産性の高さの証である。

 建設部門への投資比率は、58.6%から43.5%に下方修正されたが、固定資産形成(FBCF)の機械・装置部門への投資比率が35.8%から48.3%に上方修正されたのは、ダイナミックな投資傾向となっている。

 また2005年を例にとると、GDPの部門別の比率では、サービス部門が54.1%から64%と更に補充が高くなり、鉱工業部門は37.9%から30.3%、農畜産部門も8.0%から5.6%とそれぞれ比重が下がっている。

サービス部門の比重が上昇したのは、交通関係が1.9%から4.9%、商業が7.2%から10.7%、情報サービスが2.9%から4.2%に上昇した。(22日付けエスタード紙)

>>コカコーラは茶飲料のレアンジュ二オールを買収

 コカコーラ社は成長率の低い炭酸飲料以外に、成長率の高い商品ポートフォーリオ構築として、2004年から多様性を高めるために買収を進めており、茶飲料部門の業界リーダーである、レオンジュ二オールを2億3,000万レアルで買収した。

 コカコーラは、すでにネストレー社と共同でNesteaを販売しており、更にレオンジュ二オールの買収で、60種類の茶飲料販売で業界トップになるが、マーケットシェアが70%に達するために、経済防衛行政審議会(Cade)の承認が必要である。業界2位はリプトンを販売するウニリバーで24.7%のシェアとなっている。

 ブラジルのペットボトルの茶飲料マーケットは1億5,000万レアルと僅かであるが、年間平均9.5%伸びており、炭酸飲料の伸び率は2.4%に留まっている。(22日付けエスタード紙)

>>TAM航空の利益は196%増加

 昨年のTAM航空の純益は、前年比196%増加の5億5,600万レアル、売上げは搭乗客が27.9%増加やヴァリグ航空のドラスティックな縮小で、前年比30%増加の73億レアルとなった。

 しかしゴール航空の売上げは38億レアルにもかかわらず、純益は6億8,400万レアルでTAM航空を上回り、2月の国内路線のマーケットシェアでは、TAMが47.33%に対して、ゴール航空は40.26%と追従してきており、今年下半期には逆転する可能性もある。

 しかしTAM航空は、搭乗率70%及び国内路線の50%以上のシェアを狙っており、所有機も昨年末の95機から109機に増やすが、ゴール航空も65機から80機に増やす。

 2月の国際路線ではTAM航空が61%、ゴール航空が19%であったが、かつて70%のマーケットシェアを占めていたヴァリグ航空は、僅かに11.8%まで低下している。(22日付けエスタード紙)
 
>>今年の農業機械販売は20%増加

 農業機械メーカーCNH社では、今年の農業機械販売を昨年比10%増加と見込んでいたが、今年初めの2ヶ月間の販売状況からブラジル全体では20%、自社の販売25%増加に修正した。

 昨年のCNH社の農業機械の国内販売は4,305台で、トラクターのマーケットシェアは20%、コンバインは40%のシェアを占めている。

 CNH社では今年の穀物生産は好調であり、砂糖キビ、コーヒーや果物も好調に推移すると見ている。今年のラテンアメリカ地域への農業機械輸出は、ヴェネズエラやチリの需要低下で5%から10%の減少を見込んでいるが、現在の輸出の75%はラテンアメリカ諸国向けであるが、南アフリカやマレーシアなど35%を見込んでいる。(22日付けガゼッタ・メルカンチル紙)
 

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