3月28日、住友金属工業(株)は、バローレック(本社フランス)とブラジルで、シームレスパイプを製造する合弁会社を設立すると発表した。合弁 会社は、高炉一貫の製鉄所を建設し、2010年半ばの稼動を予定、年産60万トンのシームレスパイプを製造する。合弁会社設立には住友商事も参画の予定。
世界的なエネルギー需要を背景に、石油・天然ガス開発に使われるシームレスパイプの需要は強く、生産拠点をブラジルに設置するのは、北米、中東やアフリカなどの顧客に近い立地条件の他、廉価な原料・エネルギーコストに恵まれているからだ。
粗鋼生産規模100万トン/年の高炉一貫製鉄所(製銑・製鋼ほか上工程設備、シームレスパイプ製造設、精製設備、他付帯設備など)の総投資額は2,000億円。
両者の強みである製管と継手技術を結集、最強の生産拠点の構築後、住友金属工業(株)は年産160万トンのグローバル供給体制を確立、鋼管事業の世界展開と差別化を加速する計画だ。